渡邉颯人(智辯和歌山3年)
帰って来た無双エース「防御率0.00」
今夏の登板は、わずか2試合。二番手の宮口龍斗が決勝で完封劇を披露し、夏の甲子園切符を掴んでいる。エース抜きでも圧倒できる今年の智辯和歌山は、強い以外に見当たらない。
中谷仁監督も「4年前のチームに匹敵する」と2021年の全国制覇メンバーを引き合いに出すほど。当時のエースだった中西聖輝(青学大4年)が、現チームの渡邉颯人といったところだ。
今夏の渡邉はチーム初陣と準々決勝に先発登板し、いずれも途中交代ながら無失点。与えた四死球2つ、奪三振率11.45、今夏の最速146kmと相変わらずの仕上がりを見せている。聖地初陣の先発マウンドは渡邉か、それとも宮口で行くのか、中谷監督の采配も見どころの1つ。
そんな注目の初戦は8月8日、相手は「パワフル2年生コンビ」を擁する花巻東だ。
U18侍メンバーに選出
センバツ2025でも前評判通りの制球力をもって準優勝に貢献した渡邉が、侍ジャパンU18高校日本代表候補の強化合宿メンバーに選ばれている。
合宿は4月3~5日の3日間、場所は公表していない。あくまでも今回は第一次候補の召集で、合宿後は各々が自分たちの学校へと戻る。
センバツ2025での活躍は、下部の特集コーナーにて掲載。ぜひ最後まで読み進めてくれ。
80イニング自責点0男「センバツ出陣」
惜しくも東洋大姫路との「西の横綱対決」には敗れたものの、近畿大会を通して、とんでもない記録を打ち立てた渡邉颯人。
近畿大会すべてに先発登板し、準決勝まで防御率0.00と相変わらずの無双を誇った。これは昨春の近畿大会決勝から始まった連続自責点0記録の継続で、合計80イニング14試合にまたがる。
なお連続自責点0記録に関しては、大学最強投手で中日ドラ1の金丸夢斗が昨秋に樹立した72イニングが記憶に新しい。実は大谷翔平もエンゼルス時代に、メジャーリーグにおける日本人投手最長の32イニング連続自責点0を記録している。
渡邉の連続記録は東洋大姫路との近畿決勝で途絶えたが、それは新たな伝説ロードの始まりだ。
同準々決勝では滋賀学園打線を相手に、自身初の無四球完投勝利を達成しているだけあって、今度のセンバツでも必ずエンジンを上げてくるに違いない。
渡邉颯人:プロフィール
「わたなべ はやと」2007年6月生まれ
横浜市南区出身
横浜市立南中学校(世田谷西リトルシニア)
180cm89kg 右投げ右打ち
ピッチャーとセカンドの二刀流
MAX145km 球種多彩 フィールディング◎
カーブ スライダー チェンジアップ スプリット
50m6.5秒 遠投100m
入学直後に野手で名門のスタメンデビューを果たしていることから、当初は大型セカンドのスーパー1年生として評価を高めた。
それもあって投手デビュー後も送りバントの進塁を阻止できる、ハイレベルなフィールディングスキルを武器の1つとしている。現時点での奪三振率は高い方ではないが、完全に打たせて取るタイプでも全くない。
精度の高い豊富な変化球を操れるので、今後の球速アップに伴い奪三振率も増していくタイプだ。
しっかりとコースに投げ分けられる天性の制球力をベースに備えつつ、スピードボールの伸び代も十二分に期待ができる。それが智辯和歌山の2年生エース、渡邉颯人だ。
中学時代のライバルは親友「佐藤龍月」
中学時代から、その名を全国に轟かせていた渡邉颯人。3年時に出場したジャイアンツカップ初戦で完全試合を達成し、U15侍ジャパンにも二塁手兼投手の二刀流で選出されている。
ジャイアンツカップを見てきました。
— Yutaka Narasaki (@YNarasakiY) August 15, 2022
世田谷西リトルシニアの渡邉颯人投手が完全試合。素晴らしかったのは渡邉投手だけでなく東京城南ボーイズの佐藤龍月投手も。4回1失点無安打投球(救援投手も無安打、すごい)。二人は共にU15日本代表。今後も切磋琢磨して、また大きな投手になっていくと思います。 pic.twitter.com/Ol2o5iJrlS
ちなみに完全試合の展開はロースコアの白熱した投手戦で、相手チームの先発を張ったのは、健大高崎に進んだ佐藤龍月。
佐藤(川崎市出身)とはU15侍ジャパンでもチームメイトとして国際試合で共闘し、実家が近かったこともあってか、高校進学後もお互いに連絡を取り合うほどの仲だ。
智辯和歌山では1年春から野手デビュー
智辯和歌山に進学後は、早々に二塁手として春季県予選からスタメン出場。チームが決勝まで進んだなか、渡邉は4試合に出場し和歌山大会準Vに貢献した。
高校最初の夏は出場機会なし、チームも22年ぶりに初戦で敗れる。高野山がジャイキリを巻き起こし、高校野球ファンの関心を大いに高めた伝説の一戦だ。
高野山高校、シード校智辯和歌山を撃破!
— ゆーき (@yuki_Karin_nao) July 15, 2023
智辯和歌山の強力打線を4安打に封じる!
#高校野球 pic.twitter.com/193e06vncw
投手デビューは1年秋から
歴史的な夏の悲劇から心機一転で秋に臨んだシン・智辯和歌山。渡邉も、この新チーム結成後から投手陣に名を連ね、センバツ切符こそ逃しはしたが、1年生ながら立派な戦力として頭角を現す。
公式戦初マウンドは、準々決勝のvs近大新宮。三番手としてマウンドに上がり、2.1回3安打2奪三振、自責点1の力投でチームの勝利に貢献している。
2年春から名門のエースナンバー
冬場は肉体改造に力を注いだ渡邉颯人。筋力トレーニングと体重13kg増で臨んだ2年生の春は、名門・智辯和歌山のエースナンバーを勝ち取る。
チーム初陣で公式戦初先発を託された2年生エースは、球速も大会を通して143kmまで伸ばした。
準々決勝の粉河戦で6回コールドながら自身初の完投勝利を記録し、シン・智辯和歌山の県制覇に貢献。続く近畿大会も好調をキープし、決勝で京都国際に敗れはしたものの、心身ともに一回りも二回りも大きくなった成長ぶりをアピールしている。
2024年度 春季高校野球近畿大会
— むっちゃん (@mucchan70) June 2, 2024
🗓2024/6/2(日)
🏟明石トーカロ球場
⚾️決勝戦
京都国際 vs 智辯和歌山
智辯和歌山 先発 渡邉颯人投手① 2年 pic.twitter.com/kvVVhUbS0X
この2年春が、渡邉颯人にとっての高校野球における分水嶺と言えるだろう。以下の記事と併せて確認してくれ。
渡邉颯人:全データ
秋季和歌山大会2023(ベスト4)
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松井稼頭央がPL学園時代に打ち立てた「大阪大会の奪三振記録」は未だ破られていない。
