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大栄利哉(学法石川3年)

【祝ドラフト】楽天4位指名

23日に開催された2025年ドラフト会議。大栄利哉を4位指名した東北楽天ゴールデンイーグルスが契約交渉権を獲得している。これで学法石川は2年連続のドラフト指名、ともにセンバツでも戦った福尾遥真(西武・育成6位)からのバトンを引き継いだ。

そんな先輩と同じハイポテンシャルな流れをくんでいるだけに、支配下指名はロマンでしかない。いきなりの一軍レギュラー争いも充分に有り得る。

ゆくゆくは球界を代表する偉大な捕手への第一歩として、最初に立ちはだかる壁は太田光と堀内謙伍の2人だ。宗山塁との新旧ルーキー共演ならモバイルパークの爆揺れは間違いない。


最後の夏は福島ベスト4敗退

学法石川の先制攻撃で試合は動いたものの、直ぐさま逆転に成功したノーシードの会津北嶺。4回を終えた時点で7点ビハインドの学法石川は、5回以降に猛チャージをかけ1点差まで詰め寄る。ところが終盤の8・9回と無得点に終わり、無念のベスト4で姿を消す結果に。

注目の大栄は最終打席でシングルヒットを放つも、それまで4タコ。そのうち3度が得点圏だった。今大会は全4戦で毎試合の5安打、打率.385・3打点、持ち前の長打は1本という成績で終えている。

春季東北大会と同じく投手での登板はしていない。

U18侍メンバーに選出

惜しくもセンバツ出場は叶わなかった“三刀流”の大栄が、侍ジャパンU18高校日本代表候補の強化合宿メンバーに選ばれている。

合宿は4月3~5日の3日間、場所は公表していない。あくまでも今回は第一次候補の召集で、合宿後は各々が自分たちの学校へと戻る。


究極の5ツールプレイヤー

福島随一の打者にして、守備でも東北最強キャッチャーの呼び声を集めつつ、時にマウンドへと上がってはピンチを救ってのける絶対的背番号2

ホームラン量産タイプではいが、快速を飛ばして稼いだ三塁打の数は現時点で世代トップをひた走る。

漫画の世界でさえないような捕手の5ツールプレイヤーを地で行くのが、一人四役をこなす大栄利哉だ。

大栄利哉:プロフィール

「おおさかえ としや」2007年4月生まれ
福島県いわき市出身
石川義塾中学校(軟式野球部)

176cm81kg 右投げ左打ち
高校通算13発 遠投110m
50m6.5秒 ポップタイム1.81秒

MAX145km

球種:スライダー、カットボール、スプリット

一塁到達:4.12秒(夏の福島2024vs聖光学院)
二塁到達:8.29秒(夏の福島2024vs聖光学院)
三塁到達:11.50秒
(秋季福島2023vs聖光学院)

はトヨタ自動車で活躍する大栄陽斗
仙台育英時代は二刀流で甲子園を2度経験
中央大学から投手に専念したMAX152km右腕

最下部ソース(情報源)一覧参照

ガチ都志也2世

昨シーズン「打てる捕手」でブレイクした佐藤都志也も、実は純福島産のNBPプレイヤーとして知られている。

それに大栄と同郷の福島県いわき市出身で、聖光学院時代には夏の甲子園を2度経験。高校3年になると世代トップクラス捕手として注目され、聖地では“リアル「MAJOR」バッテリー”でも話題をさらった。

今季プロ6年目、昨シーズン終了後には初の侍ジャパンに選ばれ、千葉ロッテファンからは「正捕手定着」の声を集める有望株の1人だ。

かつてプロ入りを目前に控えた東洋大学時代には、大栄と同じように「期待の5ツールプレイヤー」として取り上げられたこともあった。

総じて一緒の地元読み名からポジション、ひいては「前人未踏の捕手」へと向かうポテンシャルまでもが同じ、という奇縁すぎる共通点を持つ2人だ。

ちなみに2人のガチ地元は離れている。佐藤の「としや」は内陸の市街地寄りで、大栄の「としや」は海側。いわき市は福島最大面積を誇るだけあって、2人のガチ地元もチャリで行き来できる距離ではない。


メークドラマを呼ぶ男

大栄が選んだ道は中高一貫の石川義塾。佐藤都志也ら数多のプロを輩出してきた聖光学院を、どの野球部よりも打倒に掲げる学法石川だ。

県内事情でいえば福島2強の呼び声高いものの、やはり最後に決めるのは聖光学院が圧倒する。

毎年の如く学法石川の前に立ちはだかってきた福島最大の壁は、大栄の入学後も容赦はなかった。

そうしたなか大栄は1年秋の新チーム初陣、いきなり4番キャッチャーで公式戦デビューを果たす。

それ以来、ある一戦を除いて4番の座を受け渡していないが、ここまで聖光学院には4戦全敗中だ。

まだ大栄がデビューする前の春も夏も、聖光学院に遮られている。特にその夏は、福島の高校野球史に刻む壮絶ファイナルを繰り広げた。

学法石川が大横綱を相手に超絶乱打戦で喰らいつき、あと一歩のところまで詰め寄った先輩たちの勇姿を、大栄はスタンドから見届けている。

そこから迎えた大栄デビューの秋、自身初の“ナマ聖光学院”が立ちはだかることに。それもセンバツ切符を懸けた局面で。

ミラクル大栄ストーリー其の壱

結果は先輩たちの「仇討ち」とはならなかったが、3位決定戦を制して東北大会の切符を掴んだ。

いわばギリギリ滑り込みにはなるが、ここから学法石川は投打で原動力を発揮した大栄を中心にミラクルを引き起こす

東北のセンバツ切符は3枚、通常2勝で到達するベスト4進出が最低条件。

福島3位の学法石川は試合数の多いブロックに入ったことで、ベスト4進出まで3戦を要する。しかも他県の各上位校を相手にだ。

ところがチーム大栄は下馬評を覆してのけた

初戦を4点ビハインドからの大逆転でモノにすると、続く宮城1位校の聖和学園戦はロースコアを逃げ切る。

そして肝心要の3戦目は、吉田大輝を擁する秋田1位校の金足農業だ。

初回に先制した学法石川が優位に試合を進め、温存していた相手エースの吉田を引きずり出すと、最後は大栄のダメ押しタイムリーで勝利を引き寄せた。

とはいえ、チーム大栄の本当のミラクルは「ここから」だ。

ベスト4決戦では八戸学院光星の洗平比呂に無念の1安打ピッチングで敗退を喫したが、隣のブロックでも一関学院が青森山田に2安打に抑え込まれ負けている。

それまでの戦績を振り返っても両校は甲乙つけ難い内容で、一部では岩手1位の一関学院を推す声もあったほど。

選考の行方が日増しに注目度を高めたなか、軍配は学法石川に上がる。33年ぶりのセンバツ出場に、校内が歓喜に沸いた瞬間でもあった。

突然の不運も

そんな吉報から1ヶ月後、まさかのアクシデントが大栄を襲う。センバツ開幕を3週間後に控えた、ある朝の出来事だった。

ロードバイクから体を吹き飛ばされるほどの突風で、足首の靱帯断裂と脛の骨を折るという、最短でも全治数ヶ月単位の大怪我だ。

当然センバツは大栄不在で戦わざるを得ない状況に陥ったが、ここからチームの大黒柱が再びミラクルを魅せる。

ミラクル大栄ストーリー其の弐

迎えた大一番、センバツ初戦の相手は春の日本一に駆け上がることになる健大高崎。大栄はベンチスタートで、チームも劣勢を強いられた。

実は学法石川には、もう1人の天才がいる。埼玉西武から育成でドラフト指名を受けて入団した、1学年上の安打製造機こと福尾遥真だ。

リハビリに励む大栄のメンタルを支えた1人で、この健大高崎戦でもチーム唯一の猛打賞と気を吐いた。

そんな福尾をもってしても、チームは健大高崎の最強二枚看板に苦しんだ。それでも4点ビハインドの9回表、学法石川打線がこの試合で初めての見せ場をつくる。

得点圏までランナーを進めた1アウト、代打大栄がバッターボックスに。その18m先に立つのは、同学年の最速右腕「石垣元気」だ。

軍配はストレート勝負で挑んだ石垣に上がる。

それでも超人的な回復力で打席まで辿り着けた大栄の登場に、アルプスは大きく揺れ動いた

結果こそ残せなかったが、ミラクルな雄姿を自身初の聖地に刻んでいる。後にも先にも大栄が4番を外れたのは、この1試合のみだ。

ミラクル大栄ストーリー其の参

東北地方の球春は他より遅く、ちょうどセンバツの試合を終えてから丸2ヶ月後に福島大会本選が開幕を迎えた。

大栄は5月上旬には本調子に近づく回復ぶりを見せ、チーム初戦から先発のマウンドに立つ二刀流を披露。

センバツでは足を引きずるシーンも映し出されていたが、そこから僅か2ヶ月で完全復帰という奇跡的な回復力だ。

チームは順調に勝ち上がり、大栄は準決勝の聖光学院戦で再び先発のマウンドを託される。

しかしコントロールが定まらず最多失点を許し、結果は自身初のコールド負け

チーム大栄vs福島最強右腕

相手先発は、昨秋の対戦に引き続き絶対的エースの高野結羽。この福島最強右腕にチームは2安打に抑えられ、大栄も3タコを喫する。

大栄は投打ともに完敗だった。

夏の決戦も高野が立ち塞がり、甲子園まで2年連続あと一歩のところで涙を飲んだ。大栄は反撃のタイムリー2ベースで見せ場をつくったが、チームは2安打と高野に翻弄された。

準決勝まで絶好調だったチャンスメーカーの福尾も、無双モードの高野には珍しく歯が立たず。

なお高野は、昨シーズンからNPB2軍に参入のオイシックス新潟に入団している。埼玉西武と同じイースタンなので、早ければ今シーズン中にも福尾遥真とのプロ対決編が実現しそうだ。

こうしてチーム大栄は一旦の区切りをつけたが、一難去ってまた一難。

次から次へと高野クラスを出してくるのが聖光学院だ。ネクストステージは右の最強打者が牙を向ける。

新たなライバル出現

彼の名は菊地政善、大栄同様に旧チームから主軸を担う東北屈指の中距離砲だ。

デビュー以来コンスタントにヒットを量産し、2年夏にはチーム断トツの12安打で甲子園出場に貢献している。

同夏に当たりまくった福尾遥真でさえ10安打、それを踏まえれば菊地の半端なさも頷けるところ。

そんな菊地を筆頭に、秋デビュー組の台頭も折り重なった聖光学院は、一気に明治神宮大会まで突き進む。

チーム大栄も芳賀優磨小宅海叶ら下級生のデビュー組が活躍を見せたが、またしても聖光学院の壁を越えられずベスト4で敗退。

昨秋同様に3位決定戦からの東北大会出場は決めたものの、ミラクルを発動できないまま初戦で姿を消した。

この秋の模様は、以下の記事を一読してくれ。


大栄利哉:全データ

そんな訳で、ここからは大栄の出場記録を各大会順に振り返りつつ、要点を挟んだ解説になる。

さらには、大栄の貴重なプレイバック動画集もあるので置いてみた。



秋季福島大会2023(3位)

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