GLAYが好きすぎてふりかえり手法「GLAY」を作った
Way of Difference
ふりかえりを実施する際に、一つの手法に固定せず様々な手法を試してみる現場があります。4月に開催される「ふりかえりカンファレンス」では、きっとそんな現場からの学びがたくさん届けられることでしょう。
私自身も、様々なふりかえり手法を試しています。そして、時には自分でふりかえり手法を作ることもあります。
じゃあ、どういう時にふりかえり手法を作るのかというと様々な理由があるのですが、主だったものとしては「既存の手法だとふりかえりたいスコープ・テーマにフィットするものがない」があります。
不器用に生きた軌跡の果てに
実行委員として関わったEMConf JP 2025が終わり、ふりかえりをやろうという話になりました。
カンファレンスは当日の前に長い長い準備期間があり、ふりかえるべきスコープは当日よりむしろこの前日譚にあります。
今回でいうと、足掛け一年にも及ぶ長い期間が準備期間でした。
長期間のプロジェクト後に実施するふりかえりでは、私の経験では以下のように進めることが多くありました。
Good and newなどでチェックインしポジティブマインドをセットする
タイムラインでふりかえり対象期間に起こったことを思い出す
学習マトリクス・KPTなどでよかったこと/課題感があったことを掘り下げる
今後取り組む他のプロジェクトに活かせそうなアクションを探索する
お互いに感謝の弁を述べる
基本的にこの流れでいこう、と考えていました。いざふりかえりをやるぞ、という段になって検討を始めると、様々な制約があることに気づきました。
一年間におよぶ長い期間がふりかえり対象期間である
実行委員は多忙なメンバーが多く全員の予定をあわせることが困難
一方で、ふりかえりをやるなら記憶が新鮮なうちにやりたい
なので30分程度の短い時間でガッとふりかえらなければならない
30分でガッと、一年分をふりかえらなければならない
うーむ、いつもやっている方法だと2時間は欲しい・・・でも30分でまとめなければいけない・・・
じゃあチェックインを省くか?でもそうすると気持ちがふりかえりに入っていかず、無口な群衆、息は白く歴史の深い手に引かれてしまうかもしれない・・・。
じゃあ感謝を省くか?でもそうすると"元気です"の一言に懐かしさよりも戸惑い立ち止まってしまう・・・。
そのとき頭の中で流れた音楽こそが、GLAYだったのです。
ふりかえり手法「GLAY」
いつもやっている「チェックイン」「タイムライン」「ふりかえりとアクション出し」「感謝」の4要素をあらためて見つめ直してみました。
Greet。お互いに挨拶する。今の気持ちを開示する。
Look back。ふりかえる。期間中に何があったか、何を思ったかを思い出す。
Adapt。適応する。ふりかえり期間中に起こったことから学び行動する。
Yell。応援。感謝。あなたに会えたこと、幸せのあとさき。お互いに、感謝を伝え合う。今以上あなたを愛してる。
本質的にはいつもやっているふりかえり手法と変わるところはありませんが、すべてを動詞化することで「どのような行動を求めているか」を瞬時に理解できることを狙いました。
・・・正直にいいます。GLAYって言いたかったんです。
要するに「チェックインしてタイムラインして学習マトリクス/KPTして感謝を伝える」に対してどうしても「GLAY」という名前をつけたかったから生まれたのが、ふりかえり手法「GLAY」です。
ですが、どうでしょう?
Greet
Look back
Adapt
Yell
わりと、ふりかえりに求められるエッセンスが詰まってるのではないでしょうか。心から ah 愛しい oh ふりかえり memories。
やわらかな風が吹くこの場所で
うおおおおこれはいいこと思いついたぜ!!というテンションでEMConfのコアメンバーに共有したところ、好感触のリアクションと「お前、GLAYって言いたいだけだろ?」というリアクションがそれぞれありました。後者、正解です。

ただ、実際にやってみて感じたのは、「チェックイン/タイムライン/学習マトリクス・KPT/感謝」の要素がワンパッケージにおさまっているのは使い勝手がよいという点です。
実行委員は、普段は別々の現場で働いている人たちの集合体です。「カンファレンス」という場の引力から離れた中では、考えていることや見えているものが違っていきます。だからこそチェックインで目線をあわせます。
カンファレンスのような一点の盛り上がりに向けてすべてを注ぎ込んでいく営みでは、その前段の期間で起こったことをふりかえりそこから学ぶことは重要です。じゃないと、一点の盛り上がり、つまり当日のマジックってすごくて「全部楽しかった」「最高だった」という気持ちで終わりよければすべてよしになりかねない。だからこそ期間を思い出すところからやるのは大切です。
カンファレンスというものは、次回があるのかどうか確定していないことが多々あります。また、あるとしてもここにいるメンバーがここではない、どこかへ行っていて、違うメンバーで回していることだって十分ありえます。だからこそ、ポイントをおさえたアクションを出しておきたいところです。
そして、そんなふうに集まったメンバーがお互いに尊敬の念と感謝を伝えるのはとても大切です。
だから、これらがワンパッケージになってることには大きな意味がありました。ONE LOVE。
イベントの準備期間を含めたふりかえりにはいい感じにフィットする手法になっているので、カンファレンス運営に関わっている方などはぜひ試してみてください。
なお、EMConfのふりかえり自体に対しては、他のコアメンバーから別途発信してもらう予定です。(僕が発信すると延々GLAYの話をしてしまうから)
