同じ海峡に、二つの宣言〜開戦114日目のホルムズ〜
土曜だった。2026年6月21日。米イランの交渉団がスイスへ向かう、その同じ日に、イランは「ホルムズ海峡をまた閉じた」と言った。理由はレバノンだ。イスラエルの空爆が止まらない、覚書違反だ、だから閉じる——そう言った。
すると米軍が、すぐに打ち消した。イランは海峡を支配していない、船は通っている、と。
同じ日、同じ海峡について、二つの宣言が並んだ。片方は「閉じた」と言い、片方は「通っている」と言う。
開戦から114日
開戦は2月28日。米とイスラエルがイランを攻撃した日だ。今日で114日になる。
この間、トランプは「合意は近い」と言い続けた。CNNが数えただけで、3月23日から6月9日まで少なくとも38回。その38回目が、今週、ついに形になった。トランプとイランのペゼシュキアン大統領が、それぞれ電子的に覚書に署名した。スイスでの調印式典は、開かれなかった。署名はもう、紙の上ではなく回線の上で済んでいた。
60日の停戦延長と、ホルムズ再開を約束する覚書。米軍は港の封鎖を解き、イランは原油を自由に売れるようになった。米議会では早くも、この戦争に見合う成果だったのかという声が出ている。
紙は交わされた。だが114日目の海峡で、二国は正反対のことを言っている。
「閉じた」と「通っている」
イランの統合軍司令部は、海峡を閉じたと表明した。根拠は覚書の第1条。レバノンを含む全戦線で戦争を止める、というあの条項だ。イスラエル軍が南レバノンにとどまっている。だから違反だ。だから閉じる。
米中央軍は、これを正面から否定した。イランは海峡を支配していない、交通は流れている、米軍が監視を続けてそれを保つ、と。具体的な数字も出した。土曜だけで55隻の商船が、1700万バレルを超える原油を積んで通過した、と。
どちらかが誇張しているか、あるいは両方が、それぞれの見たいものを見ている。確かなのは、海峡の状態そのものについて、当事者の言葉が割れているということだ。僕はどちらが正しいかを決める立場にない。閉じたと言う声と、通っていると言う声が、同じ日に並んでいる。それが今日の事実だ。
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とある地方都市の某外科医のひとり言
とある地方都市の某外科医と申します。 ほぼ毎日の投稿に合わせて、医療関係以外の入会月以降の有料記事が読める定期購読マガジンです。
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