慣れてはいけない、1%という異常〜利上げ報道の麻酔について〜
来週の話だと書いた。それが現実になった。
6月16日、日銀は政策金利を0.75%から1.0%へ引き上げました。前回の記事で書いたとおりです。市場は織り込み済み、サプライズなし。淡々と決まりました。
その淡々が、今日の話です。
2年でゼロから1%
利上げの軌跡を並べてみます。
2024年3月、マイナス金利解除。同年7月に0.25%。2025年1月に0.5%。同年12月に0.75%。そして今回、1.0%。
ゼロから1%まで、わずか2年。しかも直近の0.5→0.75→1.0は、2025年12月と2026年6月、たった半年で2段上がっています。間隔が詰まっている。年に一度だったものが、半年刻みになった。上昇そのものより、加速していることのほうが重い。
本来なら、これは異常事態です。30年動かなかった金利が、2年で1%動いた。普通なら大ニュースになる速度です。
ちなみに米国は5%超、欧州は4%まで上げてから、ようやく利下げに転じました。日本はまだ1%。その1%で、これだけの軋みが出ている。耐性が、もともと低いんです。
ところが、騒ぎになりません。
既定路線という言葉
ニュースを見ていると、利上げは「想定通り」「既定路線」と報じられます。市場は織り込み済み。サプライズなし。淡々と、平熱で流れていく。
この平熱が、麻酔です。
0.25%ずつ小出しにされると、一回ごとの衝撃は小さい。だから誰も驚かない。半年に一度、小さな一段を上がるたびに、人は少しずつ慣れていく。茹でガエルと同じです。刻むほど麻痺する。報道のトーンそのものが、その麻痺を加速させている。
前回、20年下がり続けた金利の話を書きました。20年勝ち続けた賭けは、それが賭けであることを忘れさせる、と。今度は逆向きに同じことが起きています。上がり続ける金利を、上がって当たり前と思い始めている。下がるほうも、上がるほうも、人は慣れた瞬間に警戒を手放す。
慣れてしまう。忘れてしまう。2年前まで金利がゼロだったことを。
でも、違います。
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とある地方都市の某外科医のひとり言
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