定年退職して2年が経ちました15 「LED への交換」
LED への交換
暮らしのなかで、当たり前に使ってきたものが、ある日突然「終わり」を迎える──。
そんなニュースに、思わず足を止めた。
蛍光灯の製造・輸出入は、2027年末までに段階的に廃止される。
これは「水銀に関する水俣条約」に基づき、水銀を含む蛍光灯による環境汚染を防止するため、2023年の第5回締約国会議で決定されたものだ。
「え、蛍光灯って使えなくなるんだ?」
そんな思いが頭をよぎる。場合によっては、廃棄すら簡単ではなくなるかもしれない。
そこで自宅の照明を確認してみた。
設置から30年近く経ち、すでにLEDへ交換済みの箇所もあるが、まだ直結式のまま残っている部屋もある。
引掛けシーリングなら器具ごと替えれば簡単だが、直結式はそうはいかない。
加えて、ニュースでは「蛍光管だけをLEDに交換して火災になる事故が多発」と報じられている。
素人判断は危険だ。悩んだ末、馴染みの工務店に相談することにした。
見積もりが出た。
4箇所交換で、工事費と器具代を合わせて10万円。思わぬ出費だが、安全には代えられない。
退職して2年。
会社勤めの頃は気づかなかったが、世の中の仕組みが変わると、こうして生活の細部まで影響を受ける。
明るく静かなLEDの光の下で、時代の移ろいをしみじみと感じている。
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