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【ハンガリー・ブダペストの秘密警察】ゴルゴ13の舞台を旅する(5)色褪せた紋章

さて、記念すべきゴルゴ13第一巻の最終話が本作品、『色あせた紋章』になります。

【あらすじ】
CIAに捕らえられた“幻のソーニャ”と呼ばれるKGB諜報員とKGV(ソ連保安部)側にいるCIAでかつて活躍した諜報員の“勇者リーベック”が、CIA長官フーバーの手によって、オーストリアとハンガリーの国境“血まみれの橋”の上で交換されることになった。このスパイ交換に乗じて西側への亡命を望むクリューガーAVO(秘密警察)長官は、ゴルゴにKGB部長キニスキーの殺害を依頼するのだが、クリューガーの仕掛けた罠だった。そして裏切りはクリューガーだけではなく……。(出典:小学館ゴルゴナビ)

この作品は依頼者がゴルゴを罠にはめるんですが、その利用目的が壮大で
大変面白かったですね!まあ、その理由については自分勝手なサイコパス野郎なんですが。。

さて、物語はオーストリア・ハンガリー国境のゼンメリング山渓(ゼメリング山渓)にゴルゴが現れることから始まります。捕虜交換の舞台が国境にある”血まみれの橋”にあり、その下見と潜入のためです。

Photo by rusm on pixabay 

このゼメリング山渓は絶景で有名で、その山渓を縫うように走る『ゼメリング鉄道』は、世界遺産にもなっています。山岳鉄道で有名なのはスイスですが、「ゼメリング鉄道」こそが、世界で最初にアルプスを越えた鉄道とのことです!詳しくは、このサイトをご覧ください。
めっちゃ行ってみたくなります!
世界初の山岳鉄道!絶景が広がる世界遺産「ゼメリング鉄道」に乗ろう! – skyticket 観光ガイド

しかし、一見この静かな国境には、冷戦期の暗い歴史も潜んでいます。
国境はいわゆる冷戦期の「鉄のカーテン」の一部でした。
国境を越えて逃亡する市民を撃ち殺す、ハンガリー国境警備隊の残酷さも作品では描かれています。。。

さて、国境を越えてハンガリーに潜入したゴルゴはハンガリー秘密警察AVOの高官になりすまし、依頼者と接触します(実際はハンガリー国家保衛庁 通称:ÁVHをモデルにしていると思われる)。依頼者は1956年の12月23日、重機関銃で共産主義の恐怖政治に立ち上がろうとした千人以上の市民を虐殺したクリューガー長官。この話は、ハンガリー動乱がもとになっていると考えられます。
今回は、作品に登場するハンガリーの秘密警察と市民虐殺の史実を追ってみたい。

ハンガリー国家保衛庁 】
・第二次大戦後、ソ連の影響下で設立された国家保安局:通称ÁVH
・「ハンガリー版KGB」と呼ばれ、市民の監視・拷問・処刑で恐れられた。
・ÁVH本部はハンガリーの首都ブダペスト中心部、アンドラーシ通り60番地にあり、現在は「恐怖の館 - Wikipedia」として公開されています。

1956年ハンガリー動乱
・市民は自由化を求めて立ち上がり、首都ブダペストで数十万人がデモ。
・ÁVHとソ連軍が弾圧し、約2500人が死亡、数十万人が亡命。
・特に有名なのが国会議事堂前の「コシュート広場の虐殺」(1956年10月
 25日)。これは作品中の1000人規模の虐殺の元ネタと考えられます。

ハンガリーは美しい町並みで、是非訪れたい国々のひとつですが、その国をよく知る手段として、恐怖の館にも訪れてみるのもいいかもしれませんね。

Terror Háza - Homepage 恐怖の館公式サイト

Phot by wikipedia


ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
次回は脱出不能な監獄「パンドラの箱」からの脱出劇です。
舞台はアラスカ・ブリストル湾です。

ブリストル湾エリアの観光名所も紹介しています!



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