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【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ田中真人編#32

あんたも誰かの企画に乗っかって何か書くことってあるかい?

今回もこの企画に乗っかってみようかね。

企画ページ本体はこっち。

前回のはコレ。
「ご両親への挨拶」に向かう緊張の物語。

で俺の持ちキャラはこいつ。
CV:大塚明夫を想像しながら読むと腹がよじれると評判w

今回も息子の真人視点の物語だ。
真人はCV:梶裕貴で読んでみてくれよな。


圭子の家

圭子の家はきれいな家だった。
チームをやっていたにしては、荒れた雰囲気が無い。
尾崎豊の世界観ではない感じ。

そう言えば、V-MAXもめちゃくちゃバイトして中古を買ったって言ってたっけ。その前は先輩からおろしてもらったZephyr乗ってたって。
ちなみにバイト先はV-MAXを売ってもらった中古バイク屋。
そこで、メンテナンスの技術を研鑽していたらしい。
しかし中古とは言えだ1200ともなるとエグい金額になるよな。
そりゃあ、休学して丸ごと時間突っ込まないとならないわけだ。

だから、家庭に反抗して疾走りを始めたわけじゃないってことをどっかで聞いた気がする。
だから、ホント一般家庭の中に異彩を放つV-MAXがあることが際立っていた。

なんとなく、このメンテナンス技術を圭子のためだけに使うってのはもったいない気がした。

会話

そして、俺は今、ご両親を目の前にして、隣に圭子がいる状況になっている。

圭子のお父さんは、一見すると街角のどこにでもいそうな感じの見た目なんだけれど、一つだけ違うところがあった。
目だ。
目が異常なほどギラついている。
いや、怒ってるとかそういうんじゃない。
なんつーんだろう。生きる覚悟を決めた目だと俺は思った。
それでいて、表情は柔和なんだよ。
俺の父さんとは違った意味で修羅場をくぐってきたんだろう。

圭子のお母さんはそれとは違った感じだ。
優しそうな雰囲気の向こう側に確固たる意志みたいなものを感じる。
このヒトと意見を違えたら、絶対に説得できないって感じ。

俺はこの二人の背中から立ち上るオーラに気圧されていたのかもしれない。

「本日は、ご報告がありまいりました」
俺は声を絞り出した。
「結婚かね?」
圭子のお父さんが単刀直入に聞いてくる。
俺はビビって一瞬体がこわばる。
でもここで引くわけには行かない。

「はい」

俺はシンプルに答えた。

「知ってのことだと思うが、圭子は19歳とは言えまだ高校生だ。すぐさまというわけには行かないと思っている」

圭子のお父さんはどうも、理屈で状況を整理するタイプらしい。
だとすれば、俺としても話しやすい。

「はい。そこについては完全に同意見です」
俺も率直に答えた。
このお父さんには策略ではかなわないと直感が告げていた。
なら本気の気持ちでぶつかるしか無い。

「ならどうするのかね?」
「圭子さんの夢を自分の夢に重ねたいと考えています」
「なるほど。なら君の言う圭子の夢とはなんだね?」

柔和な表情と鋭い眼光を共存させて圭子のお父さんが問う。
このヒト、人生を何周かしてんじゃないかって思った。

「きっかけはバイクです」
もう、俺には太刀打ちできないと思って感じたままを語る。
「バイクに乗っている圭子さんはいつだって輝いています。そして、中古のバイクをあそこまできれいに乗りこなしていることには愛情すら感じます」

「でも、次第に考えが変わっていきました。圭子さんは美しいものが好きなんです。ファッション、美容、バイク。一見して共通点のないものに圭子さんは心血を注いでいると思います」

圭子のお父さんは黙って俺の話を聞いている。

「そして、その美しいものの頂点として、圭子さんはヒトを掲げている。そう感じているんです。だから自分は圭子さんに恋をして愛情を感じるようになりました」

圭子のお母さんが口を開く。

「でも、あなたは圭子との記憶が無いんでしょう?」
「それは圭子さんからどう言う事があったかは聞いています」
「それが嘘だとしたら?」
圭子のお母さんの真剣な眼差しが俺に向けられる。

「圭子さんは嘘をつきません。いや、つけません」
俺は圭子のお母さんの目を真正面から受け止めて答えた。

その様子を見て圭子のお父さんが語る。
「なるほどな……。で、圭子はどうなんだ?」

「結婚したい」
これ以上無いくらいのシンプルさで圭子は答えた。
「いつ?」
これもまたこれ以上無いくらいシンプルに圭子のお父さんが聞く。
「高校卒業したら」
「なら、スタイリストの夢はどうする?」
「結婚しながら自分で働いて学校に通う」

圭子のお父さんは一つ大きなため息を付いて言う。

「それで良いのかい?真人くん?」
今度は俺が試される番だ。
「はい」
「では改めて聞こう。君自身の夢は圭子の夢と自分の人生を重ねることだと言った」
「はい」
「なら君自身が持っている夢はなんだい?」

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参考にした話

#すっぱいチェリーたち
#歌えないオッサンのバラッド

この究極の難題に真人はどう答えるのか。

以下待て次号!

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