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【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ田中真人編#23

あんたも誰かの企画に乗っかって何か書くことってあるかい?

今回もこの企画に乗っかってみようかね。

企画ページ本体はこっち。

前回のはコレ。
真人が記憶より今を大切にしようとする物語。

で俺の持ちキャラはこいつ。
CV:大塚明夫を想像しながら読むと腹がよじれると評判w

今回も息子の真人視点の物語だ。
真人はCV:梶裕貴で読んでみてくれよな。


圭子

「もう一度になるんだろうけれど、俺と結婚してくれないか?」

圭子は少し驚いたような表情を浮かべる。
でもすぐに微笑みに変わる。

「私の答えは変わらないよ。真人、私と結婚して」

そして、俺たちは二度目のファーストキスをした。

ここで、俺の貯金をつかって婚約指輪でも用意できていればカッコ付いたんだろうけれど、俺は卒論でバイトもまともに出来てなかったんだよ。
父さんの200万を使うのも違うと思うしね。

しかたなく、俺は片膝をつく。
そしてそこには存在しない婚約指輪をはめる仕草だけする。
「ごめんな、今はこれしか出来ない」

圭子は少し涙ぐみながら言った。

「ううん。大好き」

そこで、なんか知らんけれど、街の人から拍手と歓声が上がった。
だから言ったろ?
都会のヒトは冷たいわけじゃないんだ。
ただ、ヒトが多すぎるから接点を返って見つけられないだけなんだ。

このヒトたちは俺たちの事情を理解しているわけじゃない。
でも祝福してくれている。
ホントにただ、祝福してくれているんだ。
見返りも何も期待せずにだ。

俺はなにか感極まって、目の前の圭子を抱きしめた。
巻き起こる歓声。

街中が俺たちを包んでくれているみたいだ。
俺たちは新しい記憶をもう1ページ刻む事が出来たんだろう。

そう思うと、失ってしまった記憶も少しも惜しくなかった。
だってここに圭子がいるんだから。

修斗と浩二

そんなふうに俺は感謝と感動を味わっていた。
ふと見上げると、さっきまで話していた修斗と浩二もなんか喚いている。

おめでとうとかありがとうとか。
なんだよ、恥ずかしいじゃないか。見てたのかよ。
色々叫んでる中で、修斗の言葉が印象に残った。

「俺たちも圭子さんみたいなヒト、絶対見つけますから!」
なんか、ダメ押しだ。
俺は嗚咽を漏らした。

「真人……?」
「大丈夫。俺が失ってしまったものより遥かにすごいものを俺は
今受け取っているんだと思っただけだよ」

圭子は俺の瞳を見て言う。
「これからもっとすごいと思うよ」
「……そうだな」

圭子の微笑みを眺めながら、俺はその「すごいこと」を期待して、「すごいこと」を起こさなければ行けないんだって同時に思った。

そして、修斗と浩二に向かって拳を突き上げる。

「お前らの手で掴み取った幸せは、お前ら以外も幸せにするって忘れんなよ!」

涙声のまま叫んだ。
親指を立てて答える二人。

「もう、後戻り出来ないね」
圭子が微笑みながら俺に言った。
「するつもりなんてないさ」
俺はそう言った。
そう、いつだって時は止まってはくれない。
どんな幸福も、どんな不幸も永遠には続かない。
どんな幸福だろうと、どんな不幸だろうと、ヒトはそれを抱え続けられない。
だから、俺は、いや俺たちはいつだって前を見よう。
それが生きるってことだろう?
老いて、俺たちは必ず死ぬ。
それまでの大量な経験情報を無にもどして。
記憶なんてその程度のもんなんだ。

失った記憶のことは、そのときに価値を失ったと思ったんだ。
こんな素晴らしいことがこれからも積み上げられていく。
その未来に比べたらね。

そう思って、もう一度俺は圭子を抱きしめた。

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参考にした話

#すっぱいチェリーたち
#歌えないオッサンのバラッド

気がつけば真人と圭子のことばっかだな。
彩子少女とか全然絡めてないし。
まあ、それ言ったら全然絡めてないキャラクターが鬼のようにいるわけだけれどw

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