【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ田中真人編#22
あんたも誰かの企画に乗っかって何か書くことってあるかい?
今回もこの企画に乗っかってみようかね。
企画ページ本体はこっち。
前回のはコレ。
真人が贖罪をする物語。
で俺の持ちキャラはこいつ。
CV:大塚明夫を想像しながら読むと腹がよじれると評判w
今回も息子の真人視点の物語だ。
真人はCV:梶裕貴で読んでみてくれよな。
修斗と浩二の話
みんなの話を聞いて、少し落ち着いてきた頃、目の前の高校生二人が話しかけてきた。
「俺の名前は修斗。サッカー好きの親父が名付けた名前なんだ。
俺はサッカーしなかったからさぞかし親父はがっかりしていると思う。
まあ、それ以外でもがっかりさせている気がするけどさ」
その高校生はそう話した。
「あ、俺は浩二な」
もう一人はそう名乗った。
「修斗と浩二な」
俺は確かめるように答えた。
ホント、ヒトの名前を覚えるのが苦手なんだよな。
うん、きっと父さんからの遺伝だ。そういうことしておこう。
「で、脩斗と浩二はその後どうしてたんだ?」
「やさを変えて別の場所でだべってたよ」
「どんなことを?」
「まあ、なんのことはない話さ。学校のこと。将来のこと」
ちょっと意外だった。
将来のこととか今の高校生は話すんだな。
俺が高校生の頃は大学受験ってイベントに向けてのことしか考えてなかった気がする。
何?それこそ将来のことだろうって?
ちっとばかり違うと思うんだよ。
俺は目の前のなんとかしなけりゃいけないことに対応していただけなんだ。
未来のことを見据えていたわけじゃない。
でも修斗からは「将来」と言う言葉が出てきた。
俺には出てこない単語だと思ったんだ。
「じゃあ、あの女子高生には何も言ってないんだ」
「なんだよ、またお説教かい?」
修斗が少し肩をすくめてそう言った。
「何も言ってないよ。というか、もう会えることもないだろ」
「なんで?」
「たまたまあの場所で、見かけて声かけただけだからな」
そうか。確かにもう一度会うことは難しいかもしれない。
「じゃあ、もう一度会えるなら、その子に何を話す?」
俺は聞いてみた。
「そうだなぁ」
修斗も浩二も考える。
「やっぱ、謝るんだろうな」
「なんて?」
「怖い思いをさせてごめんなって」
今度は浩二がそう話した。修斗も頷いた。
その様子を見て、俺は圭子に言った。
「この言葉をその娘に伝えてくれないか?」
圭子は少し戸惑う。
「直接、言わせたほうが良いんじゃない?」
「それだと、その娘は怖がってしまうかもしれない。悪いな」
俺はそれだけを圭子に言った。
圭子は肩をすくめて、スマホでメッセージを送った。
「でも、あんた。記憶喪失なんだろう?」
浩二が聞いてくる。
「なんで、そんな記憶にも残ってないやつのことを気にかけるんだよ」
ちょっとだけ考えて俺は答える。
「たぶん、俺が『いい奴』なんだろ」
冗談めかして返した。
「それ、冗談になってないよ」
圭子が言葉を挟む。
修斗も浩二も苦笑いを浮かべる。
「きっと特上の『いい奴』だな」
圭子
その後、俺と圭子は店を出て、当て所もなく歩き始めた。
なんとなく話し始める。
「俺さ、なんか記憶とかどうでも良くなったよ」
圭子が優しい眼差しを俺に向ける。
「なんで?」
「だって、隣に圭子が居て、父さんも居て、修斗と浩二みたいな奴らとの関係も出来てさ、それで俺はものすごく幸せだもん」
心の底からそう思った。
圭子がそばに居てくれれば、いくらでも新しい思い出が作り出せるから。
修斗と浩二のような新しい出会いに恵まれているんだから。
幸せって、そういうことだろ?」
「そうだね……そうかもしれない」
圭子はそう言った。
「記憶が戻って戻らなくても真人は真人だって今日も思ったし」
俺はなんだかたまらない感情が沸き起こってこう言った。
「もう一度になるんだろうけれど、俺と結婚してくれないか?」
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参考にした話
記憶。
大切な財産。
それをもう一度作り直せると言う実感。
それで良いのかもしれない。
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