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【すっぱいチェリーたち🍒】スピンオフ田中真人編#33

あんたも誰かの企画に乗っかって何か書くことってあるかい?

今回もこの企画に乗っかってみようかね。

企画ページ本体はこっち。

前回のはコレ。
「ご両親との会話」をする若者の物語。

で俺の持ちキャラはこいつ。
CV:大塚明夫を想像しながら読むと腹がよじれると評判w

今回も息子の真人視点の物語だ。
真人はCV:梶裕貴で読んでみてくれよな。


俺の夢


「なら君自身が持っている夢はなんだい?」
そう、圭子のお父さんに聞かれた時、一瞬頭が真っ白になった。
夢?
夢ってなんだ?ってことを俺自身、言語化したことが無かった。
働くことは「自分が」生きる手段でしか無かったし、何人か恋人が出来たときも一緒に生きるってことまで考えたことは無かった気がする。

しかも「幸せ」なんてこと考えたこともない。

「さっき、真人くんは圭子が美しさにこだわりを持っていることに恋をして圭子を愛してくれると言っていた。
圭子は真人くんの夢を聞いたことがあるのか?」

「それは……」
「聞いていないんだな?」
「……うん」

やばい。圭子のお父さん、俺の父さんと同じくらい頭が切れるヒトっぽい。

「では、あらためて聞いておきたい。真人くんの夢を」

これはまるで詰将棋だ。
一手間違ったらその場で勝負が終わる。
人生は絶え間なく続く問題集のようなものだ。揃って複雑。しかも時間制限ありだってのは何の物語のセリフだったか。

今まさに、俺はそんな状況だ。
ためらうことすら許されない。

そこで俺はこう言った。
「どこかの誰かの未来のために働くことです」

圭子のお父さんは一瞬驚いた顔をして、そして笑い出した。
とても楽しそうに笑い出した。

「まさか、ここでそのセリフを聞くことになるとはな」
笑いながら圭子のお父さんは言う。
圭子も圭子のお母さんもよく状況を飲み込めていないらしい。

圭子の覚悟

「それで、圭子。今の真人くんの夢を聞いてどう思う?」
今度は圭子が詰将棋をする番らしい。
ところが圭子は即答した。

「当然、私もどこかの誰かの未来のために働く」

圭子のお父さんは微笑みながら言う。
「ならば、お前たちは永遠にどこかにいる誰かを探す旅をするわけだな」

その言葉を聞いて、俺は思わず言う。
「お父さんとお母さんこそ、探している最中なんじゃないんですか?」
その言葉を聞いて圭子のお父さんもお母さんも目を丸くする。

「確かにその通りだ。こりゃまいった。降参だ」
お父さんはそう言った。
そしてこう付け加える。

「圭子。お前のヒトを見る目は確かだったな」

現実

スッキリした顔をして圭子のお父さんは言う。
「俺は反対する理由が無くなった。母さんはどうだ?」
「私はひと目見たときから、このヒトなら大丈夫だと思ってましたよ」
「出た、母さんのマウント」
そして、二人で笑う。

ああ、これが夫婦ってやつなんだな。

「で、現実の話だが」
圭子のお父さんが話し始める。

「どこかの誰かをどうやって決めるのかって話だ」
表情が引き締まる。
「正直、一人がなんとか出来る問題ってのには限界がある。より多くのヒトを救うためには協力者が必要だ。ではどうやってその協力者を得る?」

ろくすっぽ社会経験も無い俺が答えを持っているわけもない。
でも、この問は俺は逃げちゃダメなやつだ。
それは分かった。

「仲間を作ります。そして、その仲間を作るために物語を用意します。
自分たちがどこかの誰かを幸せにできる物語を」
「どんな?」
即座に圭子のお父さんが聞き返す。
「具体的にするには自分はまだ社会経験が少ない。なので、社会に出て『何に困っているヒトがいるのか』を見てこようと思っています」
「それで、真人くんの言う『物語』は作れるのかね?」
「俺たちには出来ます」

俺は言い切った。
言い切らないといけないと思った。

「自分には圭子さんがいるから」

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参考にした話

#すっぱいチェリーたち
#歌えないオッサンのバラッド

ぶっちゃけ、この話書くのめっちゃ難産した。
自分の未熟さを自分でほじくり返す感じだ。

以下待て次号!

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