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「社保で減点」が消える日 ― 2026年7月、経審のルールがまた変わる


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こんにちは、デュナミスの土佐です。

以前、「経審ポイントアップ×DX支援」というシリーズを書きました。経審の点数は、正しい順番で、正しい手を打てば着実に上がる、という話です。

ところが今回、その「正しい手」の中身そのものが変わります。
2026年7月1日。この日を審査基準日とする申請から、経営事項審査のルールが改正されるからです。
これは私の推測ではなく、国土交通省の審議会資料で正式に示されている、確定した話です。

先日、従業員30名ほどの地方建設会社の社長とお話ししたとき、こう言われました。「去年やっと点数を上げたばかりなのに、またルールが変わるのか」と。気持ちはよく分かります。今日はこの改正を、社長の目線で噛み砕いてお伝えします。

まず押さえるべき、3つの柱

今回の改正には、大きく3つの方向性があります。

  1. 担い手の育成・確保に関する取り組みの評価強化

  2. 災害対応力の強化

  3. 建設業許可制度の見直しへの対応

このうち、多くの会社にすぐ影響するのが、W評点(社会性等)の中身の組み替えです。ここを具体的に見ていきます。

変更点1:「社会保険未加入の減点」が消える

これまでの経審では、雇用保険・健康保険・厚生年金。この3つの社会保険に未加入だと、それぞれ減点され、合計で最大マイナス120点という大きなペナルティがありました。

この減点措置が、今回まるごと廃止されます。

理由はシンプルです。令和2年の建設業法改正で、社会保険への加入そのものが「建設業許可の要件」になりました。許可の時点で確認している以上、経審で重ねて減点する必要がない、ということです。

これによって、W評点の最低点はマイナス210点からマイナス90点へ。実に120点ぶん、底上げされます。これまで社保の項目で沈んでいた会社にとっては、地味ですが大きな改善です。

変更点2:「自主宣言」で5点、新しく取れる

一方、新しく加点できる項目も生まれます。

「建設技能者を大切にする企業の自主宣言制度」。この宣言を行うことで、W評点で5点が加点される項目が新設されます。

5点と聞くと小さく感じるかもしれません。ですが経審のW評点は、P点(総合評定値)に換算されると数倍に膨らみます。「やれば確実に取れる、取りこぼしたら差がつく」。以前もシリーズでも繰り返しお伝えしてきた、まさにその種類の項目がまた一つ増えたということです。

変更点3:CCUSの配点は、少し下がる

逆方向の変化もあります。CCUS、建設キャリアアップシステムに関する就業履歴の項目は、配点がそれぞれ5点ほど引き下げられます。

ここが今回いちばん誤解されやすいところです。「じゃあCCUSはもうやらなくていいのか」と聞かれることがありますが、答えは逆です。CCUSは経審の加点だけでなく、技能者の能力評価や現場管理の土台になる仕組みです。配点が少し下がっても、やる価値は変わりません。点数の都合だけで判断すると、足元をすくわれます。

結局、何が変わったのか

整理すると、今回の改正はプラスとマイナスが混在しています。

  • 社保未加入の減点が消える(これまで沈んでいた会社は浮く)

  • CCUSの配点は少し下がる

  • 自主宣言という新しい加点が生まれる

  • 担い手育成の評価が手厚くなる

つまり、「点数が上がる」「下がる」という単純な話ではありません。点数の付き方そのものが組み替わる、というのが本質です。

去年と同じ対策を、今年もそのまま続けていたら、知らないうちに取りこぼしが生まれている。そういう改正です。

一度上げて終わり、にはならない

ここで、私がいつも建設会社の社長にお伝えしていることがあります。

経審対策は、事前対応が99%だということです。

加点できる項目を事前にリストアップし、審査基準日までに一つずつ確実に対応していく。期限が来てから慌てても、間に合いません。これは以前のシリーズでもお伝えした通りです。

そして今回の改正は、もう一つの事実を教えてくれます。
経審は、一度点数を上げたら終わりではありません。制度は数年ごとに変わります。社保の減点が消え、自主宣言が加わり、CCUSの重みが変わる。そのたびに「今やるべきこと」が変わっていきます。

だから先ほどの30名規模の会社の社長には、こうお伝えしました。「またルールが変わる、と身構えるより、変わり続ける前提で仕組みを作りましょう」と。
改正のたびに自社で全部を追いかけるのは大変です。だからこそ、変化を継続的に見て、毎期の打ち手に翻訳してくれる仕組みや伴走者を持っておく。それが結果的にいちばん早くて確実です。

まとめ

最後にもう一度、2026年7月の経審改正で押さえるべきことをまとめます。

  • 社会保険未加入の減点(最大マイナス120点)が廃止される

  • 「建設技能者を大切にする企業の自主宣言」で5点が新たに取れる

  • CCUS関連の配点は少し下がるが、取り組む価値は変わらない

  • 点数の付き方が組み替わる。去年と同じ対策のままだと取りこぼす

昨日の自分を超えているか。これは私が大切にしている言葉です。経審対策も同じで、去年の自分のやり方を、今年も超えていけるか。制度が変わるこのタイミングは、その絶好の機会だと私は思っています。

まずは、お手元の評点通知書を見直すところから。どこに伸びしろがあって、今回の改正でどこが変わるのか。気になる方は、お気軽にご相談ください。


「経審ポイントアップ×DX支援」シリーズ 改正対応版
建設業の経審対策をDXの視点から具体的に解説するシリーズです。2026年7月の制度改正をふまえ、社長が今やるべきことを整理しました。

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