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ワインの「幸福」

奥山の紅葉の色も深まる晩秋を迎え
実りの秋の味覚も多彩に楽しめる頃となっていますが、
秋はワインの季節でもあります。
私はお酒の中ではワインが一番好きです。

人それぞれお好きなお酒でHappyになれば良いと思いますが、
ワインは「香り」「色」という面で
他のお酒より優る魅力があると感じます。

以前は会社でワインクラブを作っていて
毎年秋には勝沼ワイナリーツアーを敢行したものですが、
今は妻の実家に帰省した折、
いいちこの三和酒類が運営している
宇佐のワイナリー「安心院葡萄酒工房」を訪ねるのを楽しみにしています。

ワインの香りと色が織りなす幸福

ワインがもたらす幸福とは、
酔いの快楽にとどまらず、
香りと色彩が心に触れることで生まれる、
深く静かな歓びです。

五感を通じて心をほどき、
記憶と感情を呼び覚ますその体験は、
他のお酒にはない、
ワインだけの特権といえるでしょう。

香りが開く記憶と感情の扉

ワインの幸福を語るとき、
第一に挙げるべきはその「香り」です。

グラスに注がれた瞬間、立ちのぼる
アロマやブーケの芳香は、
単なる嗅覚の刺激ではありません。

嗅覚は五感の中でも最も原始的で、
脳の記憶や感情を司る領域
と直結しています。

東京大学の上田一貴氏によると、
香りは記憶保持や認知機能に影響を与える
ことが実験で示されており(注1)、
ワインの香りがもたらす
幸福感の根拠ともなり得ます。

赤ワインの熟した果実やスパイスの香り、
白ワインの柑橘や花のような香り。

私はワインは合法的な麻薬と思っています。

色彩がもたらす視覚の快楽

次に注目すべきは、ワインの「色」です。
深紅のグラデーション、
黄金色の輝き、ロゼの淡いピンク。

それらは視覚を通じて、
飲む前から私たちの心を豊かにします。

色彩心理学の研究では、
色は感情に直接作用し、
幸福感や覚醒感を高める
ことが示されています(注2)。

ワインの色は自然由来のものでありながら、
極めて洗練された美しさを持ち、
グラスを傾けるたびに光と戯れるその様子は、
まるで液体の宝石のようです。

この視覚的な快楽は、
他の酒類、たとえばビールや焼酎、
日本酒には見られない、
ワイン特有の魅力です(注3)。

安心院葡萄酒工房

芸術としてのワイン体験

ワインを味わうという行為は、
他のお酒でも共通ですが、
単なる飲酒ではなく、
芸術鑑賞に近い体験です。

香り、色、味、
その背景にある土地や歴史、
作り手の哲学までもが一体となって、
私たちの感性に訴えかけてきます。

このような多層的な感覚体験は、
音楽や絵画と同様に、
私たちの内面を豊かにし、
日常の中に小さな詩情をもたらします。

ワインの幸福とは、
この「感性の覚醒」に他なりません。


最後まで記事をご覧いただき、
誠にありがとうございました。

今後も幸福に関連する記事を、
投稿してまいりますので、
好き・コメント・フォローなど
いただけますとありがたいです。

イーハピネス株式会社 代表取締役 松島紀三男プロフィール

(注1)上田一貴「香りと脳の関係」『Discover Japan』2025年5月22日号 (注2)奥田紫乃ほか「清涼飲料水の予想されるおいしさと味覚に対する色と香りの複合効果」『日本官能評価学会誌』第19巻第2号、2015年、p.99-105 (注3)児玉徹「ワインの風味を生み出す人間心理についての多面的分析視点」『流通経済大学論集』第220号

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