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病気と「幸福」-1

「脳梗塞発症七周年」という記事を書きましたが、私のnoteのメインテーマは「幸福」なので、「病気と幸福」について3回に分けて書きます。

健康は幸福の最大リスクだが、幸福度の唯一の決定要因ではない

以前
「幸福」を願うなら”不幸を呼ぶリスクを避けよ”
という記事で「健康は幸福の最大リスク」
ということを述べました。*下記記事↓

病気は「健康」が損なわれた状態ですから
「病気」=「不幸」という結論だと
あまりに単純で身も蓋もない話です。

確かに病気で健康が損なわれると
「幸福感」(Happiness)の土台である
ウェルビーイング
(Well-being=身体、精神、社会的に充実した状態)
が万全でない状態ですから
Well-beingの低下によって
一時的にせよ「幸福感」の深刻な低下を来します。

これは私(イーハピネス社)の複数の調査でも
統計的に相関が強いことが確認できています。

しかし、だから
「病気=不幸」とは言えません

理由は3つあります。

  1. 幸福は主観なので客観的健康=幸福ではなく、潜在的幸福の自覚につながる

  2. 人間にはレジリエンス(精神の強靱な回復力)がある

  3. 病気の体験が、人間的成長を促し大きな幸福を得る場合がある

1.幸福は主観なので客観的健康=幸福ではなく、潜在的幸福の自覚につながる

私の「幸福」観は、
「幸福」の土台として客観的「Well-being」
が重要で、大きな影響力を持つとしても
最終的「幸福」は、あくまで主観
である
という考えです。

結局、「幸福」は主観であり、
病気はそれに深刻な影響を与えますが、
病気が「幸福」の支配者ではないのです。

ウェルビーイング(Well-being)は大切ですが、
ウェルビーイング至上主義になってしまうと
客観的健康で人間の「幸福」に序列を付ける
エリート主義(エリチズム、elitism)
になってしまいます。

病気は現代の医学では回復不可能な機能の喪失、
障害や寿命の短縮をもたらすことも
しばしばありますが
人間の「幸福」は健康にのみ
局限されるものではありません。

肉体的に健康な、ある人よりも
困難な病気を抱えるある人が
精神的にはるかに幸福
ということは、ごく普通に存在することです。

病気を抱えながら、一時的に低下した
「幸福感」を取り戻す人もあれば
病気によって新たな精神的「幸福」
を見出す人もいます。

病気になってよく人が口にするのは、
今まであたりまえで
有り難みを感じなかった日常生活に
「幸せ」を見出すことです。

もし幸いなことに病が癒えたなら
人は病気になる前より
今まで潜在化していた幸せを再発見し
一層「幸福」を自覚することでしょう。

2.人間にはレジリエンス(精神の強靱な回復力)がある

「レジリエンス」(resilience)とは、
病気・不幸な出来事・困難・苦境等に遭っても
回復する力、立ち直る力、復活する力
を指します。

元は物理学の用語で
「外力による歪み=ストレス(stress)」に対して
「外力による歪みを跳ね返す力」
として使われました。

転じて精神医学では
「極度の不利な状況に直面しても、
正常な平衡状態を維持することができる能力」
という定義がボナノ(注1*)によってなされ、
これが契機となり広く人間に必要な社会的能力
として用いられるようになりました。
*(注*)は記事最下部に記載

人間はたとえ一時的「幸福感」の低下を来しても
いかなる厳しい状況でも
「幸福」を創出し得るものです。

ただ個人差も非常に大きく、病気と言っても、
病気の種類、症状の軽重、回復の可能性、
回復の程度等で相当、状況は異なるので
病気であっても例外なく「幸福」であるべきだ
などと言うつもりは毛頭ありません。

ただ、
「幸福感」を回復する力の存在、可能性を示す
医学的エビデンスはいくつも存在します(注2*)。

個人差はあるものの、人間には
強靱な回復力で「幸福」の平衡をとり戻し、
新たな「幸福」を創り出す
潜在力があると信じます。

3.病気の体験が、人間的成長を促し大きな幸福を得る場合がある

病気は心身の健康、ウェルビーイング等、
低次の幸福感は確かに低下させます。

しかし、病気を契機として
新たな人間的成長を促進させ、
より高い次元の幸福を得ることも
不可能ではありません。

私も還暦過ぎてから
「脳梗塞」「胃癌」「脳幹梗塞」「食道癌」
と大病続きですが、
個人的に実感したことがいくつもあります。
これは次の記事「病気と幸福-2」
で詳しく述べます。

最後まで記事をお読みいただき
ご覧いただき、
誠にありがとうございました。
今後も幸福に関連する記事
を投稿してまいりますので、
好き・コメント・フォローなど
いただけますとありがたいです。

イーハピネス株式会社 代表取締役 松島紀三男プロフィール

(注*)

(注1*)
ボナノ(Bonanno,G.)が2004年に述べた「極度の不利な状況に直面しても、正常な平衡状態を維持することができる能力」(出所;ja.wikipedia.最終更新 2021年3月18日 (木) 20:28)
(注2*)
がん療養中の患者を対象とした研究では、レジリエンスが高い患者は、診断後のストレスや不安が軽減され、幸福感や生活の質が向上する傾向。マインドフルネスや認知行動療法がレジリエンスを高め、幸福感の回復を促進することを示唆。出典: がん療養生活に必要なレジリエンス 育むために大切なこと. がん療養.jp, 2021.
心理的介入: 認知行動療法(CBT)やマインドフルネスに基づく介入が、レジリエンスを強化し、幸福感の低下を軽減する効果を確認。Grossman et al. (2004) は、マインドフルネスのストレス低減プログラム(MBSR)が慢性疾患患者の心理的幸福感を改善することを報告。出典: Grossman, P., et al. (2004). "Mindfulness-based stress reduction and health benefits: A meta-analysis." Journal of Psychosomatic Research, 57(1), 35-43.


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イーハピネス(株) 代表取締役 松島紀三男 ご支援ありがとうございます。くださったチップは、調査等に使わせていただきます。