希望のみが残って、外には飛び出なかった (ギリシア神話)ヘーシオドス『仕事と日』*幸せ名言*
それまでは地上に住む人間の種族は、
あらゆる煩(わずら)いを免れ、
苦しい労働もなく、
人間に死をもたらす病苦も知らず暮しておった。
[人間は苦労をすればたちまち老いこんでしまうものであるからな]
ところが女はその手で甕(かめ)の大蓋をあけて、
甕の中身をまき散らし、
人間にさまざまな苦難を招いてしまった。
そこにはひとりエルピス(希望)のみが、
堅牢無比の住居の中、
甕の縁の下側に残って、外には飛び出なかった 。
幸福における希望の重要性は、
下記の記事でも触れています。
「希望そのものが現在の幸福なのだ。」 J.モルトマン(神学者)
私が
「幸福」「従業員幸福度(EH)」をライフワーク
にしようと思ったのは、今から7年近く前、
大病を患ったのがきっかけです。
2018年の6月、脳梗塞を発症しました。
救急車で運ばれそのまま入院
発症直後は左半身完全麻痺、寝返りも打てず。
顔から左肩より腕全体左手指、
左股から左足のつま先までピクリとも動かず。
立てない歩けないので移動は車椅子。
嚥下機能も麻痺しているので飲み物、汁物等
全てとろみをつけないとむせてのめない。
呂律がまわらずしゃべれない。
まあ、こういう有様でした。
今はお陰様で療養、リハビリの甲斐あって
普通に杖もつかずどこへも歩き
通常の食生活、車の運転、会話から趣味の
サックス演奏もできるまで快復しております。
一年以上の療養を経て
業務にも支障ないほど快復しましたが、
仕事は2019年5月、前職会社から
本意では無い役員退任を余儀なくされました。
大病を患うとともに会社のポストを失い、
収入の道を閉ざされるという、はたからみると
不幸のどん底の状況に陥ったのです。
しかし不思議と、
私は不幸だとは感じませんでした。
確かに非常に大きなショックを受けましたが、
自分を不幸せとは思わなかったのです。
それはどうしてか、自分でも考えてみました。
その理由を一言でいうと「希望」です。
快復への希望、残った力で未来を切り拓く希望
を失わなかったからではないかと思うのです。
幸福、とりわけ働く幸せにおいて、
このことは非常に重要な意味を持つと思います。
だから私は
ギリシア神話の「パンドラの筺」の話が好きです。
現代の我々は、ヘーシオドスの詩を通じて
読むことが出来ます。
パンドーラー(Πανδώρα, Pandōrā)は、
ギリシア神話では人類最初の女性とされています。
人間に恵みを授ける豊穣の女神ともされ、
豊穣の女神デーメーテール(Δημήτηρ,Dēmētēr)
と同一とも伝わっています。
パンドーラーは神々によって作られ
人類の災いとして地上に送り込まれました
(旧約聖書のイヴに相当)。
パン(Παν)は「全てのもの」であり、
パンドーラーは「全ての贈り物」を意味します。
パンドーラーによって「筺(甕)」が開かれて、
この世にあらゆる厄災が振りまかれた時、
最後に人間に残されたものが「希望」であった
という神話の象徴的意味は深いと思います。
幸福における希望の重要性、人間にとって、
古代から希望がいかに不可欠であるかの
証左とも言えるでしょう。
ですから私(弊社)が開発した
「従業員幸福度(EH)調査® 」においても
現在の「幸福度」だけでなく
将来の幸福へ「希望」が持てるか、
将来の「幸福度」期待を質問項目に入れています。
個別のお客様向けだけでなく、
毎月全国の「従業員幸福度(EH)調査® 」
も実施しており、このnoteでも
幸福度毎月統計”ハピネス*ウェルビーイングメーター"
として公開しています。
将来の「幸福度」期待は
他の「幸福度」調査には見られない
独自のものと自負しています。
「今だけ、自分だけ」の幸せのみでなく、
宮沢 賢治の言う「世界がぜんたい幸福」
という未来への希望を大切にしたいものです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございます。
今後も幸福に関連する記事を
毎週数回は投稿してまいりますので、
好き・コメント・フォローなど
いただけますとありがたいです。
イーハピネス株式会社 代表取締役 松島紀三男
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