見出し画像

宗教と「幸福」-1"宗教が人間の幸福に果たす最大の貢献とは"

イーハピネス 松島です。
宗教と「幸福」との関係について
これから複数回シリーズで私の考えを述べます。

noteクリエーターの方々には
僧侶、牧師の方をはじめ専門の方
宗教の研究者も多くいらっしゃる中、
宗教を語るのはおこがましいのですが、
「幸福」との関連ということで
お許し願いたいと存じます。

私自身は無神論者ですが、
信仰を持つ方々を尊敬しています。

宗教の持つ人々の「幸福」への貢献について多角的に探ります。
初回の本記事では、宗教が人間の幸福に寄与する最大の役割について私の考えを述べます。


「幸福」への宗教の最大の貢献は自殺の抑止

不幸の極致は何か?

私は「自殺」と考えます。

人間にとって与えられた寿命を全うしない
死が不幸な出来事であることは
論を俟たないと思いますが、

「幸福」が「生」を前提としている以上、
生命の可能性を自ら閉ざすことこそ
「不幸」の極みと言えます。

自殺という不幸の抑止に
宗教が大きく貢献してきた
と考えられます。

キリスト教はじめ、多くの宗教が自殺を禁止

よく知られているとおり、
キリスト教では自殺が禁止されています。

知人から聞いた話ですが、
ある女性が離婚して心理的に打ちのめされていたが、
キリスト教徒であったので自殺を思いとどまった、
ということを聞いたことがあります。

イスラム教、仏教をはじめ、
多くの宗教が自殺を禁じています。

世界で自殺率の高い国々は、
宗教が弾圧された
ロシアをはじめとする旧共産圏、
日本などキリスト教徒の少ない国々に多く、
キリスト教、非キリスト教圏の国々と
自殺率の分布の地図が見事に一致します。

宗教による自殺抑止は教義による抑止とソーシャルサポートが効果的に機能

宗教による自殺の抑止には、
教義による抑止と、
教団の人間関係によるサポートという、
二つの力が効果的に働いていると考えられます。

韓国は世界的にも非常に自殺率が高いのですが、
宗教と自殺容認度の関係について調査
した興味深い研究があります(注*) 。

2014年に発表された研究によれば、
礼拝への出席率と信仰的熱心さが
自殺容認度を下げている
とのことです。

自殺容認度が最も低いのは
プロテスタントであり、
以下、カトリック、仏教徒の順で、
無宗教者が最も自殺容認度が
高くなっています。

所属先の宗教団体は、
自殺容認度とほとんど関係がない
ということです。

プロテスタントは
一般的に活動が活発であり、
参集する頻度も多い傾向にある
とのことですから、

宗教の教義も自殺抑制効果
があると思いますが、

むしろ
礼拝などの宗教的儀式での人間的接触、
そこでの人間関係のコミュニティの機能
が効果的に働いて、
自殺を思いとどまらせている
可能性が高いと考えられます。

これを
情緒的ソーシャルサポート
と言います。

ソーシャルサポートとは
「社会的関係の中でやりとりされる支援のこと」
ですが、

ソーシャルサポートの中で
情緒的サポートは、
共感や愛情の提供のことです。

ソーシャルサポートは幸福度に大きな貢献をする
ことが各種の調査研究で分かっています。

私の調査でも、
ソーシャルサポートが幸福度に大きく寄与する
ことを統計的に確かめることができています。

次回以降、より多角的に
宗教と「幸福」との関係について
考察していきます。

最後まで記事をお読みいただき
ご覧いただき、
誠にありがとうございました。
今後も幸福に関連する記事
を投稿してまいりますので、
好き・コメント・フォローなど
いただけますとありがたいです。

イーハピネス株式会社 代表取締役 松島紀三男プロフィール

(注*)Jong Hyun Jung, Daniel V. A. Olson Religion, Stress, and Suicide Acceptability in South Korea Social Forces, Volume 92, Issue 3, March 2014, Pages 1039–1059.


いいなと思ったら応援しよう!

イーハピネス(株) 代表取締役 松島紀三男 ご支援ありがとうございます。くださったチップは、調査等に使わせていただきます。