供給の目詰まり 対策 意味あるのか
「目詰まり」って言葉、よくできてるよな。
配管が詰まってるだけ、みたいな顔してる。ちょっと掃除すれば直る、みたいな顔してる。
中東で何かあって、原油が動いて、ナフサが絞られて、シンナーが消えて、塗装屋が発注できなくて、工務店が止まる。これ配管じゃなくて、骨格ごと折れてる話だろ。
でも「目詰まり」って言うと、なんか解消できそうに聞こえる。言語ってすごいな。現実を小さくする技術として使われると、これだけ便利になる。
パン屋も出てきた。パン菓子の販売店における物資の供給実態の把握、だと。工務店とシンナーとパン屋が同じ文に入ってくる時代。中東情勢がパン屋に着地する経路を誰も笑わなくなったのは、それが現実だからだ。笑ったら負け。
で、政府の対応が何かというと。企業名も含めて情報提供してくれ、だと。
「詰まってる場所を教えろ」が対策。
配管工を呼んだら「どこが詰まってるか教えてくれ」って言われた話。呼んだ意味。
シンナーが回復しても取引先に伝えなかった業者がいる、焦って一括発注した塗装屋がいる、これを「目詰まりのケース」として列挙してる。民間が情報を出し惜しみしてるから詰まってる、という読み方をしてる。
違う。
在庫が消えるかもしれないから囲った。伝えなかったのは取引関係が壊れるのが怖かったから。全員が合理的に動いた結果がこの形。構造が人間を動かしてる。そこを「情報共有が足りない」で処理すると、次に中東でまた何かあったとき、同じ場所で同じ顔して同じ会見する羽目になる。
なるんだろうけど。
目詰まりしてるのはサプライチェーンじゃなくて、認識の方だろ。配管の話にしておけば、配管の話で終わる。骨格の話にすると、設計の話になる。設計の話になると、誰が設計したかという話になる。
そこまで行きたくないから「目詰まり」って言う。
言葉が現実を小さくしてる間、パン屋はシンナーの値段を気にしながらパンを焼いてる。
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