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またまた寂しく思ったこと

1980年代前半、
私は、たまに雑誌『クロワッサン』を
買って読んでいた。
主に最初の結婚をしたころ、
赤ん坊を抱きながら。


その中で、木原敏江に感じた寂しさと、
少し似た寂しさを見てしまった。
それは天下の白洲正子女史に。


私は、白洲正子の本を一冊しか
読んでいない。
それは『両性具有の美』。


単に「両性具有(ヒジュラ)」に興味を持って、
手に取っただけ。
というのも、雑誌『クロワッサン』のエッセイを
読んで、「えっ!?」と思って以来、
この人の書いたものに興味を持てなかったから。


私が「えっ!?」と思ったのは、
エッセイの枝葉の部分。
でも揚げ足を取りたいのではない。

白洲正子女史が、お茶を飲んでいた。
その湯飲みがステキだったので、
お手伝いさんが「先生、それ、いいですね」と
言った。

すると、
「いいでしょ。これね、38万円なのよ」


そこで湯飲みの値段を言う?

その金額を聞いたお手伝いさんは、
さぞ切なかっただろうと勝手に思ったのだ。

例外はあるとしても、
経済的に豊かであれば、お手伝いさんには
ならないだろうから。


しかも平気でそれをエッセイに書いている。
いきなりだが、向田邦子だったら書かない。
たぶん書かない。


向田邦子も骨董の器を使っている話を
書いてはいた。

家事はお手伝いさんに任せているが、
骨董の器だけはお手伝いさんが来る前に、
こっそり自分で洗っている。
自分の度量の小ささを想う。


こんな内容だった。
同じ時期に読んだので、つい比べてしまった。

そして、木原敏江に対するものとは
また別の種類の寂しさを感じた。

旧華族だからなの?
庶民の私に誰か教えて!!!

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磨墨りえ 天に星、地に花、猫にオヤツ。ただいま9匹と同居中です。