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【エッセイ】アロマンティック・アセクシュアルを自覚して思う事と、ブラック・リングと。

※自身の性的体験について、さらっとですが話していますので苦手な方は読まないでください。


あ、恋愛や性愛そのものを否定する意図は無いです。念のため。
それが抑圧として機能した時の害悪性について批判をしています。

2025年はアイデンティティが激動だった

つい先日まで茹だるような暑さだったのに、気が付けばぐっと寒くなってきて、いたるところに「クリスマスケーキ」、「おせち」などの資本主義ワードが乱舞するようになりましたね。

まあそんなわけで、年末ムードを感じて今年を総括したいモードに。
2025年は自分にとって怒涛の年でした。
まずノンバイナリーの自認。
2丁目のビアンバーに挑戦。
女性のセクシュアル・マイノリティ向けフェスへ参加。
セクマイ仲間と知り合って交流。
そして、アロマンティック・アセクシュアルの自覚。

なんとなく、自分は異性愛者じゃないというくらいに思っていた。
でも女性はなんか素敵だなと思う。
過去に抱いた様々な感情。

少しばかりですが勉強したことで、自分の中であいまいに漂っていたこれらの正体が見えてきました。

■「付き合いたい」、「セックスしたい」の正体は「実績解除」

私は小学生ぐらいの時から「他人とセックスしたい」と思っていました。
ドスケベ小学生というか、身のまわりにポルノが溢れてたのですね。エロ雑誌やらエロ漫画やら。
あと親が性的な話が好きだったからよくされていた。今考えれば普通に性的虐待ですが、母親から自分のオナニーの話されたり、父親から母親とのセックスが嫌で仕方ないみたいな話されたり。
まあそれはさすがに当時も反吐が出ましたが、総合的にセックスは良さそうなものかも?という期待を持たされる環境でした。
ヤってる人間たちはどうやら幸せそうであるという認識でいましたね。

あ、「付き合いたい」とも一応思っていましたよ(笑)。
そしてかつて男性と付き合ったり、セックスをしたりもしました。
文字通り体を張って検証し、諸々について今分析を試みたところ、つまりはこういう事でした。

「付き合う/セックスする/結婚する」のが人間として一人前なのであり、処女は恥ずかしい事なので、とっととこの劣等感を拭い去るために、誰でもいいのでセックスをしてしまいたい。
・付き合っている人がいないと、「欠落した人間」と思われるのでそれを避けたい

馬鹿みたいだなと一瞬自嘲しましたが、しかしこの罠にハマってリスキーな性交渉をし病気になってしまったり、性器をケガをしたり、付き合って大変な目に遭ったり…こういう事が世間一般に起こっていると考えると、やはりこのような「強制的性愛」の社会的プレッシャーというのは、侮れないなと思います。うまくいけばいいけども、そうでなかった時の心身へのダメージが全ッ然割に合わない…。男女間性交の場合、女性側は特に身体的特徴からリスクが大きいですしね。セックスしたら子宮頸がんのリスクが跳ね上がるわけですし…。

また、もし万が一避妊に失敗して、相手にトンズラこかれたら最後…。堕胎料を自腹して泣き寝入りです。ちなみにこれは私が考える人生のワーストシナリオ堂々の一位です。必ず堕胎はするけど、その罪悪感だってきっと背負うことになるだろうし。男女セックス、心身と金銭面のリスクがデカすぎる。
(※この金銭面でのリスクを回避するためには、デポジット制で前金として堕胎料をセックス相手の男性からもらおうかと考えましたが、さすがにサイコ過ぎか?と思いとどまったのでやらなかったです笑)

この件について世間に流されてしまった自分を馬鹿にすると、同じ苦しみの中で失敗してしまった人たちをもけなすことになってしまうので、それはしません。

性愛という「宗教」に乗っからないやつは半人前。
本当に、そんなもんはクソです。クソったれです。
毒親育ちで虐待を受けてきた当事者なのでこのことは身に染みて実感してますが、恋愛して結婚してセックスして親になっている人間が必ずしも「一人前」なわけがありません。
こういう現実に目をつぶって、ロマンティック・ラブ・イデオロギーを振りかざす人たちの主張は、まずそもそも論理的ではありません。
自分の心身の健康は、自分にしか守れない。
自分に何かあっても責任を取らない他者(血縁者も同様)の「ありがたいお言葉」は、肥溜めにでもホールインワンいたしましょう。
セックスセックス、恋、愛、とか鳴いてる動物なんだなあ、くらいに眺めればOK。

自分の場合は、付き合おうと言われて付き合ってみたことと、とりあえずやることをやったことで自らの正体に気づけたというのはありました(言い方(笑))。
性質的に、未解明の物を放置するのが出来ない性分なので、まあさっさとケリをつけた恩恵はあったと考えています。
セックスは別にそんな楽しいもんじゃないし、接待だし、とにかく何もメリットが無い。あと別に相手に性的に惹かれない。マジでメリットが1個もないし、私にとっては時間の無駄にしか思えなかったです。その時間読書に使ったら新書くらいなら一冊読み終わるだろ…(※個人差がありすぎる話)。
また、付き合うとやらは、どうやら連絡や相談がマメに出来ないとダメらしい。それも無理。しんどい。めんどくせえんだよな。
それに今までも自分で全部何とかしてきたし。

恋愛、性愛、どっちをやってる自分も俯瞰すると「マジでアホみたい。何やってんだろう。」と虚無を感じていました。

私にとって恋愛とセックスをやってみたいという考えは、同調圧力にさらされていたのと、どれほどこれらが唯一希求するべきホモ・サピエンス共通の幸福の形かというプロパガンダが世に溢れていることによる洗脳だった。
あとついでにまあ、動物的な快楽に依存すれば生きる辛さが低減する効能も多少は期待した(効果なかったが)。
アロマンティック・アセクシュアルという事に心底から納得する形に帰結できたので、良かったと思う。やるだけの事をやって、あるべきところに落ち着いた感じ。

ちなみに女性をいいなと思うのは、どうやら「美的惹かれ」というものだったっぽい。
また、女性と一緒にいる時に自分は「女性」という属性の誰かではなく私として「個」として在れるし、そして異性愛規範からも解放される。だから私は女性と過ごすのが大好きなのです。
男女間の不平等について憂うことも無い。
仕方がないことですが、やっぱり身体男性、シス男性と女性が抱える苦難について共有は出来ない。分かり合えないながらも共存は出来ると思うけれど、私は近しい所に男性が居ると、分からなさからくるズレた言動が本当に許せなくてとても疲れる。

女性と居ることは、心理的安全性が格段に高い。
これは恋愛というより、シスターフッドですね。
フェミニズムとレズビアンには歴史的に深い関わりがあること、またアロマンティックやアセクシュアルはまず同性愛自認経由で自認に至るのがよくあることだということ等を学び、自分が辿ってきた道そのものだったなと思います。

アロマンティック・アセクシュアル自認の恩恵

■「品評会」の土俵から降りる

これをね、これをめちゃめちゃ話したい。
私、何を隠そうハゲなんですが、

↑ハゲについての記事はコチラ

もうね!ハゲを大々的にカミングアウト出来ちゃう!
戸籍上女性限定のSNS型マッチングアプリでも、Xでも、どんどんハゲを話題にしてる!!!
これってね、革命なんですよ。説明しますね。
つまりどういうことかというと、これまで「付き合う」だの「セックス」だのをやる為にはまずハゲを隠す必要がありました。
これに対しての考え方というのは各々あると思いますが、私は、一対一の恋愛関係的なものは(恋愛/性愛の)「品評会」的様相を呈していると思うんです。

えっ、ハゲてるんですか…!?カツラなんですか?

外見がどうとか中身がどうとか、あれが好み、コレはNG。
「品評会」なので、その土俵に乗ってしまうと「自分を評価してくれる人を増やすor相手のグレードを上げるために自己研鑽をする」という方向に舵が切られると認識しています。
身体女性でハゲ、しかも毒親育ち(絶縁済)、寛解したが精神疾患持ち、感覚過敏持ち…派遣社員(ゆえに経済的に不利)…etc….。
こういう人間がその土俵に上がるのは、本当に苦しいものがありました。

まず、ハゲ。
これはある程度交流を持って、人となりを理解してもらってから開示するようにしていました。「勝率」を上げるためです。
不利な「条件」を、様子見ながら小出しにするという戦法を取りました。

しかし、ここにきてアロマンティック・アセクシュアルの自認。
恋愛もセックスも要らん、となって、ハゲという身体的特徴を言う事に何の抵抗もなくなったのです。
むしろ、それをこちらから先行して開示していくことで、「ハゲや精神疾患持ちとは関わりたくないな…」という考えの方たちは寄り付かなくなってくれる。遅かれ早かれ言うんだったらお互いに時間の無駄。
また、もはや「選んでもらう」為のファッ●ン努力なんてもう要らないわけです。
視界が100トーンくらい明るくなるような気持でした。

ハゲましてよろしくお願いいたします!
こちとらハゲの精神疾患持ちの毒親育ちの派遣社員です!押忍!!

堂々と名乗れます。
私は誰にも「選んでもらう」必要なんてないんだ。このままでいいんだ。
ああ、「品評会」よ、さようなら。
私はこの、苦しいだけの土俵に乗っていることは耐えられなかった。
降りちゃえばよかったんだな~。
私はこのまま、ひとりで自由に生きて死ぬよ。誰の評価も気にすることなく。


■ブラック・リングを買ったわよ~

そしてそして、どれにしようかいろいろ悩んで、Aceの象徴たるブラック・リングを買いました。

ホワイト・リングは即決してたんだけど、マットなブラック(しかもホワイト・リングの方と幅を合わせたい)というのにこだわってたら中々決まらんかったのです。
で、とりあえず目星をつけていざ注文。

マットさがE感じ



DIYでもなんとかなるもんね

見た目気に入ったんだけど16号が品切れ。
しびれを切らして17号買ったらやはり緩い。
内側に透明な樹脂を塗って硬化させ、無事にゴリ押し調整完了(笑)


E~じゃないの

なんかほんと、積年の激烈便秘が解消されたような気分です。
まあ例え最悪ですが(笑)、腐敗して凝縮した悪性のものが出て行った爽快感は便秘が最適な比喩かなと。

恋しなくても、セックスしなくてもいいんだ。
やりたくないけどやらなきゃいけない事じゃなかったんだ。
恋愛や性愛、やりたくないならやらなくていい事だった。
それって本当に、身軽なことだ。
これはパラダイムシフトだったなあ。
翼を授かった。

私は私のままで、胸を張って生きていくよ。

■最近読んだ関連書籍

最近読んだ『恋せぬふたり』、けっこう良かった。界隈では有名な模様(知らなんだ)。
アロマンティック・アセクシュアル当事者の話。
男女の同居話ということで身構えたが、看板に偽りなし。安心してOK。
当事者が物語の中に自分を見出すためにももちろん良いし、またその周辺の人たちへの理解を促進するためにも良いと思う。やさしい読み口だが、しんどさや抑圧、偏見の描写が秀逸でポイント押さえてるので前提知識なくとも伝わりやすいかも。


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