見出し画像

ハーフコート一回分の春



5月も終わりだというのに、
真夏ですか?
と、問いただしたくなるくらい日差しがギラついている。

いつから春は、ダッシュで駆け抜けていくようになったのだろう。

とはいえ、まだ風には少し冷たさが残っていて気持ちがいい。

ひなたと日陰の温度差に驚くたび、季節が行ったり来たりしているような気分になる。

最近、「日本は四季ではなく二季になったみたい」という話を見かけた。

確かに、春と秋は気づけば通り過ぎている。

元々おしゃれには疎いので、春服や秋服に強いこだわりがあるわけではない。
それでも春先に買った薄手のハーフコートは、結局一度しか袖を通さなかった。

買わなければよかったのか……。
そんなことまで考えてしまう。

5月なのに暑い暑いと言っていたら、今度は梅雨の前に台風が来ているらしい。

いったいどうなっているんだろう。

暑さにうんざりして、文句ばかり頭に浮かぶ。

そんな私の横で、虎は今日も眼光鋭く居座っている。

そのうち怒りも文句もどこかへ行ってしまい、私がうとうとし始める頃には、きっとしっかり包み込み、まどろみの世界へ連れていってくれるのだろう。

怒ったとて、自然はどうにもならないのだ

追記
虎については、こちらをご覧ください。


#創作大賞2026
#エッセイ部門
#日常エッセイ
#虎
#ぬいぐるみ
#季節の話
#初夏
#なんでもない日々
#暑い

いいなと思ったら応援しよう!