催眠とNLPの関係、ちゃんと説明しておきます
NLPを教えていると、「催眠って関係あるんですか?」と聞かれることがあります。
あるいは、「NLPはスピリチュアルじゃないのに、なんで“催眠”って言葉が出てくるの?」と驚かれる方も。
でも実は、NLPの源流には催眠があるんです。
それも、いわゆる“催眠術”ではなく、医療やセラピーにルーツをもつ、科学的・実践的な催眠です。
NLPにおける「催眠」の位置づけ
私の提供するNLPプラクティショナーコースでは、ミルトン・エリクソンの催眠理論をベースにした内容を扱います。
具体的には、
• トランス誘導(相手が集中・内省しやすい状態をつくる)
• ミルトンモデル(催眠言語)の基本的な使い方
を学びます。
これらは、相手をコントロールするものではなく、
「相手の意識と無意識の間に、自然な“ゆらぎ”を生み出すための言葉の使い方」です。
また、覚醒した状態でも使える催眠言語=“日常的なミルトンモデル”も習得していきます。
これは一見ふつうの会話に見えますが、相手の無意識に穏やかに働きかける技法です。
催眠の源流は「医療」だった
「催眠」と聞くと、「手がくっつく」「名前を忘れる」といった“催眠ショー”を思い浮かべる人も多いかもしれません。
けれども、催眠のはじまりはもっと現実的で実用的でした。
19世紀、催眠は麻酔がわりに手術に使われていたんです。
モルヒネなどが発明される前、人の意識を変えることで、痛みを感じなくするための技術として催眠が使われていました。
つまり、催眠は「不思議な現象」ではなく、意識のはたらきに基づく“実践的な心理技術”だったのです。
トランスとは何か?──眠ることではない
「催眠」と聞くと、「眠らされる」と思う人もいますが、実際には違います。
トランスとは、“集中していて、周りのことが気にならなくなる状態”のことです。
たとえば…
• 本を読んでいたら、いつのまにか1時間経っていた
• 運転中、目的地までどうやって来たか覚えていない
• スポーツや音楽に没頭して、「ゾーン」に入ったような感覚になる
こうした状態はすべて「自然なトランス」です。
催眠とは、この自然に起きるトランスを、意図的に活用する技術なんですね。
ミルトン・エリクソンの催眠は「会話の中で」起きていた
ミルトン・エリクソン(NLPのモデリング対象の1人)は、
「相手を寝かせて」催眠をかけていたわけではありません。
むしろ彼は、普通の会話の中で、相手が無意識にアクセスできるような言葉の使い方をしていました。
だからこそ、エリクソンの催眠は「抵抗を起こさないコミュニケーション」として、NLPに取り入れられたのです。
つまり、NLPで扱う催眠は、
• 日常でも使える
• 相手の自然な状態に寄り添う
• そして、変化を促す
そんな“使える催眠”なんですね。
「ショー催眠」との違い
世の中には、舞台やテレビで「手が離れない!」「わさびが甘い!」といったショー催眠もあります。
これは、もっと深いトランス状態を使う催眠で、
一部の“かかりやすい人”を選抜して使う手法です。
たしかに見ていて面白いですし、現象としては興味深い。
ただし、ビジネスや日常で使うコミュニケーション技術としては、そこまで深追いする必要はありません。
私の講座でも、ショー催眠的な深度までは扱いません。
(ちなみに、ペンデュラムなどは一部紹介しますが、これは催眠というより「意識の微細な揺らぎを観察する道具」です)
NLPと催眠は切り離せない
まとめると、NLPと催眠は「別物」ではなく、根本ではつながっているものです。
NLPの中には、
• エリクソン催眠のエッセンス
• トランス誘導の技法
• 催眠言語パターン
が組み込まれていて、これらが「使えるNLP」を支えています。
催眠=特別な人が使う魔法、ではありません。
誰もが日常で使える、“自然な意識の使い方”なのです。
NLPの学びを深めていくと、必ず「催眠」との出会いがあります。
それは決して特別な技術ではなく、人が本来持っている“意識の柔らかさ”や“変化しやすさ”を活かすものです。
そして、NLPはこの“柔らかさ”を、日常やビジネスの中で使えるように体系化したものでもあります。
催眠は怪しいものではなく、
むしろ、「私たちの言葉や意識が、どう無意識とつながっているのか」を理解するために、欠かせない要素だと感じています。
言葉が、ただの情報伝達ではなく「変化を起こす力を持っている」と実感したい方には、
NLPの世界は、きっと深い学びになるはずです。
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