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京都府立植物園『ツバキ』コレクション 001 菊冬至 キクトウジ

菊冬至
(キクトウジ)


この菊冬至(キクトウジ)は、江戸時代から愛される
代表的なツバキの園芸品種のひとつである。

その名が示す通り、冬至の時期(12月下旬)に満開
を迎える『早咲き』の性質と、菊花を思わせる整った
花姿が特徴のツバキである。


菊冬至の最大の特徴は、その華やかで精緻な花形に
あり、『千重咲』(センエザキ)の中輪花である。
雄蕊は総てが弁化して重なり合い、中心部にまでも
びっしりと花弁が詰まっている。当たり前だが雄蕊
はない。


濃い紅色の地に、不規則に白斑が入るがこの色の
対比が非常に美しく、その気品ある姿から江戸の
時代より多くに愛されたツバキである。稀にだが
白斑が入らず、全体が紅色の花が咲くことがあり
これは『両面紅』(リョウメンコウ)と呼ばれる。


これの開花時期は、ツバキの中では非常に開花が
早い『早咲き』の部類に入るもので開花期間の長い
9月下旬〜3月頃まで咲く。


名にある通り、12月の冬至のころに見頃を迎え
冬の庭が寂しくなる時期に、ひときわ明るい色彩
を添えてくれるツバキとして愛されたのである。


『菊冬至』という名には、二つの説があるとされ、
ひとつ目には以前にもこのブログにて紹介をした
菊の花の季節が終わる頃を指した『菊閉じ』に重ね
冬の始まる『冬至』の時期に、菊に似た花が咲くと
云う事から、その両方を掛け合わせたネーミング
となったと云う説。


ふたつ目は『菊綴』(キクトジ)からの転訛の説、
菊綴とは、装束や布団などの縫い目を補強する為
に菊の花のような形に編んだ糸の事で、この装飾
に形が似ている事から名付けられたという説。


私自身、前者を以前に推したのは、ふたつの言葉
の掛け合わせが秀逸と思ったからだが、もしもの
場合も考慮してふたつ目も記載する事とした。


このツバキは、江戸時代の1859年出版された
『椿伊呂波名寄色附』にも記載がされている歴史の
ある伝統的な品種である。


早咲から遅咲迄の全てを含め、京都府立植物園に
植っているツバキの植物図鑑を完成させてくれと
同園長より以前に依頼があった。そしてそれには
私のポリシーである、スマホで撮影する範囲での
ツバキ画像と云うことも理解して頂いたうえでの
オファーである。なのでこれより同植物園内に
植わるツバキを片っ端から、ここに載せていく。


デジタル図鑑として遅咲のツバキ迄もキッチリと
載せていきたいと考えている。


開花状況によっては、1、2枚しか載せられない
場合もあれど、その記事には後に撮影した画像も
加算していく計画である。


今年、2025年に京都府立植物園の中にある
京都園芸倶楽部の評議員に任命された。これは
私にとり大好きな植物に一歩、踏み込んだ活動
を期待されての事と認識している。その具体的
な実行を示すステージが訪れたとも思っている。




和名 椿 (ツバキ)
洋名 ジャパニーズ カメリア
   (JAPANESE CAMELLIA)
学名 カメリア ジャポニカ
   (CAMELLIA JAPONICA)
品種 菊冬至
   (キクトウジ)
分類 ツツジ目、ツバキ科、ツバキ属
種類 常緑低木 
草丈 1〜2m 
開花 11〜3月 
花色 紅色地、白斑入
花径 5〜7cm 中輪
咲型 千重咲
蕊型 蕊なし(千重咲ゆえ)
原産 日本、出雲
言葉 誇り
   控えめな優しさ
撮影 2025年1月12日
場所 京都府立植物園

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