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Ave Mujicaが中国で不評な理由:マルクス主義的アニメ批評スタイルからの考察

本稿は、前回取り上げた「ガールズバンド作品が示した新しい『友情・努力・勝利』」における論説を踏まえて、中国において同じガールズバンド作品であるAve Mujicaが期待に反し、なぜ不評だったのかを解き明かす試みです。

Ave Mujicaってなに?という方はWikipediaが詳しいのでご覧ください。

この作品が不人気な理由は、表面的には中国人ファンによる「キャラが可哀そう」、「キャラが改変された」といった感想で片づけられがちですが、もう少し深く掘り下げてみると、中国特有のマルクス主義的なアニメ鑑賞スタイルが背景にあることが見えてきます。

すなわち、登場人物への没入感(主観)と、物語全体の構造(客観)を同時に要求する視聴スタイルです。本稿では、この「主観と客観の二重視点」を軸に、中国の観客がAve Mujicaに抱いた感想を分析し、その不人気の理由をたどっていきます。

マルクス主義的アニメ鑑賞スタイルとは

マルクス主義とは何ぞや?という方は、こちらのリンクをご覧ください。

本稿で筆者がお伝えしたいのは、マルクス主義そのものではありません。

注目したいのは、その思考方法です。マルクス主義的な視点は、「ただアニメを観て感動した」で終わらず、視聴体験を社会やテーマの解釈に再構成していくところに特徴があります。

これだけでは全く理解できないと思いますので、中国のマルクス主義学院副教授が書いた『千と千尋の神隠し』の感想文を一部翻訳してお伝えします。

【马克思主义】卢刚丨隐喻与批判:《千与千寻》的意识形态话语表达

 過度消費は資本主義経済危機の症候

『千と千尋の神隠し』は1990年代の日本経済危機を背景に、登場人物の言動や油屋の緻密な描写を通して、欲望に支配された社会の現実を容赦なく批判している。

千尋の両親は食欲に溺れた結果、豚に変えられ、
寡黙で善良だったカオナシも貪欲によって怪物に変貌し、
ハクは権力の象徴であるハンコを飲み込んだために湯婆婆の手下へと堕ちる。

この三つの「貪り=過度消費」は、危機の原因と症状である。

千尋の両親が当たり前のようにしていた「金ならなんとでもなる」といった行動は、現実社会においてもバブル経済を生んだ重要な要因の一つだった。

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