ほのかちゃんに ほのかに恋して♥ー10ー
初回からは、こちら⬇各回の終わりに次回の貼り付けがあります。
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僕は、学校帰り、答案用紙を眺めながらとぼとぼと歩いていた……。
夕陽が、落ちていく。
僕の成績も、落ちていく。
そして、財布の重量も落ちていく……。何もかもが、堕ちていく……。ああ……、何処までも。
きっと、僕のその背中は哀愁を帯びていたことだろう。
「ほのかちゃん……」
僕は、辛かった。
ほのかちゃんと付き合うには、アロマのことを調べ続けなきゃならないし、アロマも一緒に買いに。それから、喫茶店ではエスプレッソを頼んでグレードの高い男を演じなければならなかった。
けれど、それは……全部、
姉さんのいっていた「自分を偽る」、「背伸びをしている」ということなのだろうか?
僕は、道路の縁石で大袈裟にすっ転んだ。
………そして、そのまま倒れていた。
……雨が降り始め、
カエルがゲコゲコ鳴きだし……
僕の上でピョンピョンと跳び始めた。
仕方ないので、僕は 傷口にマ○ロンを塗って家路についた。
「ほのかー!帰ってるの?」
「お姉ちゃん?」
ぱたぱたと、アパートの入口に向かって私はお姉ちゃんを出迎える。
「今日は、マ○ドナルドのバイトは?」
「今日は、テストで免除」
「学校は、どうしてる?」
「楽しいよ?」
「進路は?」
「……………」
「あんた、成績いいんだから、上の学校行きなさいよ。勿体ないわ」
「………、もう少し考えさせて」
「高卒より、せめて専門学校でも……」
「今の高校……お嬢様学校へ行かせてもらってるだけでも、充分」
「ほのか……」
「……………」
お姉ちゃんは、おかっぱの髪に大きな瞳に光をたたえながらこちらを見ていた。
お姉ちゃん、お洒落をすればいいのに……。
私がいるから。
仕事が忙しいから、お姉ちゃんは、お洒落する手間を惜しむのだ。
僕は、雨の止んだ夜空を眺めていた。
(ほのかちゃん、僕はこのままだと………そして、君は……)
つづく
©2023.7.6.山田えみこ
