靴のサイズ22.5の私が一生モノの靴を手に入れた
私は足のサイズが小さい。22.5センチだ。場合によっては22センチ。ゆえに人生において靴選びがなかなかうまくいかない。
サイズが合わない靴を買って、中敷きをひいたり、つま先や踵に詰め物を入れて履いている。でも結局はうまくフィットせずにトラブルが起きる。
可愛いなと思った足の甲が露出しているパンプスはジャストサイズに出会えず、踵がパカパカ音をたてながら歩くハメになる。路上でも室内でもカンカンカンと音が鳴って恥ずかしい。スニーカーもいけると思って買っても靴づれを起こして血だらけになる。旅で新しい靴を下ろすなんて絶対にできない。
靴屋さんで試着して大丈夫!と思っても、実生活で履き続けると何かしらトラブルが起きてしまうのだ。
なので、靴は履き慣れてるスニーカーをルーティンで購入している。履き潰したら、また同じスニーカーを買う。でも、私だっておしゃれな靴を履いて街を歩きたい。高校を卒業してローファーを脱ぎ、自由に好きな靴が履けると思っていたのに、20年以上靴難民として過ごしていたのだ。
ところがだ!出会ってしまったのである。私の足のサイズにもピッタリで一生履き続けられるおしゃれな革靴に。
靴難民として当たり前に過ごしていた先日、私にセンスの磨き方を教えてくれる金継ぎ家の清水真由美さんから、革靴との出会いについて話を聞いた。
メンテナンスや修理すれば長く履けるし、流行や自身の好みで履かない時期もあるけれど、時が巡って履くタイミングがやってくるから一生モノとして手元に置いておけるということだ。そこで、おすすめの1941年創業の山形県にある靴ブランド「宮城興行」も教えてくれた。
いいなあ。素敵だけれど私は足が小さいから、ちょうど良いサイズがないだろうなぁとボヤいていると、
「ここは小さいサイズもありますよ」と声をかけてくれた。
なんと!パソコンで調べるとモノによっては21.5センチからある!
しかも日本製なので足の馴染みも良いのでは?という期待も膨らむ。しかし、山形のブランドなので取扱店が東北のみ。ネットで買うのは勇気がいる…そう思っていると1ヶ月後くらいに東京の百貨店の東北物産展で出店するという情報を発見。これは何かのお導き!夫と一緒に足を運んだ。
出店ブースには革靴がずらりと並ぶ。小さいサイズの靴があるか聞いてみると、3種類ほど女性ものの革靴を紹介してくれた。
試着すると驚き。すごい!履いただけで分かるジャストサイズ感。靴づれを起こしまくっている私だから分かる。これは靴づれしない!そして、お値段も思ったよりも高くない。ふだん購入する靴と同じくらいの金額だ。そしてそして、なんと3年間の無料保証付。この靴は家電ですか?
いつもワンピースやスカートを着てもスニーカーを履くので、カジュアルになってしまっていた私のファッションも、この革靴を履くことで上品な雰囲気を纏えるんじゃないかと胸が膨らむ。
靴難民の私にとって、靴を買うときはトラブルが起きないことばかり心配していたけれど、ファッションについて考えながら靴選びができる楽しさよ!この靴を履いて、どんな服を着ようかワクワクが止まらない。なんなら、この革靴に合う洋服を買おうかと考えてしまうほど。
そして、夫と一緒にデザインを選び、無事に購入!革靴をお出迎えした。たまに洋服を買ったときに「お迎えする」と表現する人がいるのだけど、今ならそう言いたくなる気持ちが分かる。
実際に履いてみて家から出てみる。靴づれが怖いので、最初は近所の買い物から。やっぱり踵が擦れない!ジャストサイズってこんなに歩きやすいのか!シンデレラになったような幸福感が満ち溢れている!
ふと脇の店舗の玄関ガラスに私の全身が写る。年相応の落ち着いた服装をした私をじっと見つめる。悪くないぞ。足取りが軽くなって、足を庇わずに歩いてもまったく痛くない。街を歩くのがとてもこんなにも晴れやかなのか。
気分はビョーク/It's Oh So QuietのMVだ。(伝われ!)
人生後半戦でこんな靴に出会うことなんて奇跡のように思えて、なかなか履くのに慎重になってしまうのだけれど、頻繁に日常遣いできるくらい履きたい。お婆ちゃんになっても履き続けたい。大切にしていこう。
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