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【要対応 / 追記あり】EtsyでEU販売時に名前・住所の開示義務|新ルールGPSRとは

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どうも、244です。今回は久しぶりに「これは知っておいたほうがいい」という情報です。

昨年末に執行されたGPSR(一般製品安全規則)という規則と、それにともなうEtsyショップ上での対応についてです。


内容をざっくりと
2024年12月13日に欧州連合(EU)で執行されたGPSRに関連して、Etsyショップ上では執行後に出品した商品に関しては、有形/デジタル商品に関わらず、商品ひとつひとつに責任者情報(名前、住所、メールアドレス)と製品安全情報を必須で入力しないと、販売停止や罰則の対象になる可能性あり。

「責任者」とはEU域内に所在している人を指し、そのような人がいない場合は、有料で代理サービス(年間6〜10万円)を使うこともできる。

また、Etsyのサポートにも確認したところ、これらの情報は商品ページにて一般公開されるとのこと。プライバシー懸念のあるセラーは、設定にてGPSR対象エリアへの販売を除外することができる。

GPSRとは

GPSRとは日本語では「一般製品安全規則」と呼ばれ、昨年の2024年12月13日にEUにて執行されたものです。

この規則の目的は、EU市場で販売されるすべての消費者向け製品が安全であることを保証することだそうです。製品事故や健康被害を防ぐためですね。

これはEU圏内に限らず、EU外からの製品も対象です。非EUセラーによる安全基準を満たさない製品の流入が社会問題にもなっているそうで、これを改善するために執行されました。

2024 年 12 月 13 日に発効した一般製品安全規則( GPSR ) は、欧州経済地域( EEA )(全てのEU 加盟国、アイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェー)および北アイルランド ( NI )における製品の安全を確保することを目的としています。これは 一般製品安全指令( GPSD ) に代わるものであり、デジタル商品同様、新品、中古品、修理品、再生品、リサイクル品を含む非食品の製品すべてに適用されます。

引用元:一般製品安全規則(GPSR)下でのヨーロッパへの消費者向け製品の販売

この規則に対応するには、万が一製品に問題があったときのために、販売者(セラー)は「誰が責任者なのか?」という連絡情報と「この製品は安全か」の説明を明記しなくてはいけません。

追記:「責任者」とは誰のことか(2025/04/24)

GPSRについてさらに調べてみたところ、情報開示しなくてはいけない「責任者」というのは、「EU域内に所在している人」でなくてはいけないようです。

セラー自身がEU域内に所在していれば、本人の情報(名前、住所、電話番号)を開示すればOKですが、ぼくも含めて、この記事を読んでいる方は日本在住の方がほとんどだと想像します。

このケース(日本在住)において、セラーがGPSRに対応するためにできる選択肢は下記となりそうです。

  • EU域内にいる家族や知人に責任者になってもらう(ただし責任は重い)

  • GPSRコンプライアンスサービスを提供するサービスを利用する(有料)

コンプライアンスサービスとは、有料で責任者になってもらう代理サービスのようなものです。Etsyはこの関連サービスにおいて、2社と提携しているとのこと。

任命すべき、EU に拠点の責任者を見つけるサポートするため、Etsy は GPSR コンプライアンスサービスを提供する第三者の事業者と提携しました。

Cert-Rep 社
International Associates 社


GPSR へのコンプライアンスをサポートできるよう、信頼のおける専門家とお繋ぎするため、この 2 社をご紹介しました。 各社のサービスを確認し、ご自身のビジネスのニーズに合う会社をお選びください。

引用元:一般製品安全規則(GPSR)下でのヨーロッパへの消費者向け製品の販売

上記2つのサービスをざっと見てみたところ、取り扱う商品数にもよりますが、年間で400〜600ユーロ(6.4万円〜10万円弱)かかるようで、月換算すると5,000〜8,000円です。なかなか高いですね…

GPSRに対応するには「責任者」の所在を明らかにしたうえで、その情報を開示しなくてはいけないので、日本在住でEU域内に頼める人がいない方は、月5,000円以上のコストをかける必要がでてきます。

Etsy上でするべき対応

対象となる商品

GPSRに対応するとなったとき、この規則に関連して対応が必要となる商品は下記です。

  • 2024年12月13日以降に追加された商品

GPSR は、2024 年 12 月 13 日当日またはその後 に出された商品にのみ適用され、12 月 13 日より前のものは含みません。 つまり、この日付より前に EEA 加盟国および北アイルランド(またはそのどちらか)ですでに利用可能だった商品は、以前の安全基準を満たしていることを条件にGPSR の対象外 となるため、何らアクションを取る必要がないことを意味します。 また、商品が更新された場合もこの除外は適用されます。

引用元:一般製品安全規則(GPSR)下でのヨーロッパへの消費者向け製品の販売

上記の公式による文章を読むと、昨年12月12日以前に出品された商品であれば、その後自動更新されたとしても対象外だそうです。

また、対象となる商品カテゴリーについては、デジタル商品も対象となり、対象外となるのは「化粧品」「医療機器」「食品」などだそうで、言い換えると「だいたいの商品は対象」となります。

Etsy は GPSR があなたに対し適用されるかどうかのアドバイスは致しかねますので、さらなるご質問は法律の専門家にご相談ください。 GPSR の対象外とみなされる商品の一覧は、GPSR の第 2 条で詳しくご確認いただけます。

引用元:一般製品安全規則(GPSR)下でのヨーロッパへの消費者向け製品の販売

対象商品に情報を追加する

対象となる商品の編集ページを開き、下にスクロールしていくと、新しくGPSRに関する情報を入力するセクションがあります。

商品ページ下部にあるGPSRに関するセクション

上記画像の右にある「情報を追加」をクリックすると、入力ボックスが現れます。

製造者と安全性に関する情報を入力

製造者の欄には、英語表記で責任者の名前と住所(番地まで)、メールアドレスを入力します。

安全性の欄には、基本的には「この商品は安全です」という文章を入れれば問題ないようです。例えば、下記のような文章です。

This is a digital downloadable product with no physical component. There are no age restrictions or safety hazards associated with the use of this product.

こちらは物理的な商品のないデジタルダウンロード商品です。本商品の使用に際して、年齢制限や安全上の危険はありません。

デジタル商品の場合

There are no age restrictions or safety hazards associated with the use of this product.

本商品の使用に際して、年齢制限や安全上の危険はありません。

有形商品の場合

実は、この商品ページのGPSRセクションが追加されていることに気づいたのは数日前なんです...

それで「これは対応しなきゃ!」と即作業を開始したのですが、そこで「まじか」ということが。

名前や住所は一般公開される

実際に商品に情報を入力してみたところ、このGPSR情報は商品ページで一般公開されていました。商品の説明文に続いて、責任者の名前、住所、メールアドレスなどが記載されていたのです。

ログアウトもしたうえで、いくつかのブラウザーでも試しましたが、いずれの場合でも情報が一般公開されるようでした。入力情報はテスト用です。

これはさすがにプライバシーで懸念があるなぁと思い、Etsyのサポートにこういう仕様なのか確認をしました。その返答の要約が下記です。

GPSRの規定により、商品ページに責任者の氏名と住所が表示されるのは設計上の仕様です。ただし、プライバシーへの懸念も理解しており、GPSR対象国への販売を停止していれば、この情報の表示は不要です。

Etsyサポートの返答の要約

実際はもっと丁寧なメッセージだったのですが(運営のみなさま、いつも感謝です!)、要約すると上記です。

ということで、今後Etsy上でEU市場に商品を販売するには、責任者の名前、住所、メールアドレスが商品ページに並んで一般公開されることを承諾したうえでの販売になるということです。

設定で販売の除外も可能

この件についてプライバシー懸念がある方は、Etsy上の設定で対象国への販売を除外することができます。除外した場合は、情報の公開は不要となります。

実際、ぼくは考えた結果、除外することにしました。EU圏内への売上がなくなるのは痛いですが、それよりもプライバシーの懸念が上回りました。

注意点として、設定で除外した場合は、ショップ上の"すべての商品"が除外の対象となります。選択して一部除外などの設定は不可となっています。

設定方法

Etsyにログインしたら「ショップ設定」「オプション」と選んでいきます。

ショップ設定にあるオプションをクリック

そうすると右側の画面が切り替わり、下にスクロールしていくとGPSRに関するセクションが表示されています。

ここに有形とデジタル商品の2つでの選択肢が用意されているので、両方とも「販売しない」を選択します。

そうしたら、下にある黒い「保存する」ボタンをクリックすれば設定が反映されます。

逆に、販売をする場合は「販売する」を選択します。その場合、対象商品すべてに情報を入力してください。

ちなみに、設定で除外を選んだ場合はショップ上のすべての商品が対象(販売除外)となります。

追記:除外するとお客さんにどう見えるのか(2025/04/22)

追加でEtsyのサポートに確認した内容があるので共有します。

GPSRの対象国での販売を"除外"した場合、その対象国にお住まいのお客さんにはショップがどう見えるのか、という点です。

結論からいうと、GPSR対象国のお客さんが販売除外しているショップの商品を閲覧した場合、それが除外(=購入できない)されていると気づくタイミングは、カートに入れてチェックアウトしようとしたときだそうです。

これはお客さん側の位置情報にもより、その取得次第ではもっと早く表示される可能性もあるそうですが、基本的にはカートに入れてチェックアウトしようとしたときに「お取り扱いできません」などといった表示がでるそうです。

ぼくは勝手に、除外をすればお客さん側には商品自体が表示されないか、閲覧される前に買えないことがわかるのかなと思っていました。が、タイミングとしてはもっと後で、買う直前に近い「チェックアウト時」だそうです。

追記:海外でのGPSRへの反応(2025/04/24)

ぼくの感覚では、Etsyの商品ページにGPSRの入力欄が現れたのは最近です。もしかしたら、住んでいる地域によってEtsy側の対応スピードが変わっているのかもしれません。(ぼくが単に気づかなかった可能性もありますが…)

ただ、GPSRの執行は昨年12月なので、これに対する海外の反応はコミュニティフォーラムやRedditなどで議論されていたようです。

以下はEtsyコミュニティに投稿されているものですが、ここでは「デジタル商品でのEUへの販売除外の選択肢が必要だ」という趣旨となっています。

上記のような要望が以前あったということは、Etsy運営がそれに応じて設定を可能にした、ということですね。

また、下記はGPSR執行前の半年前にRedditに投稿されているもので、「GPSRというのが執行されるらしいけど、これどうすればいいの?除外したほうがいいの?」といった質問が投げかけられています。

https://www.reddit.com/r/EtsySellers/comments/1h0blan/should_i_stop_selling_my_jewelry_to_euni_once/

そこへの回答として、ざっくりな印象ですがコミュニティの反応は下記のような感じになっています。

  • 販売停止、除外を選択(約60%)

    • プライバシーの懸念

    • EU責任者の設置コスト(年間€850かかる場合もあり)

    • 販売量の少なさ(EUへの販売比率と対応の手間)

  • 様子見、対応を検討(約30%)

    • EUからの注文が30%以上と比率が大きい場合など

  • 販売継続を決定(約10%)

    • 家族がEUに住んでいるため責任者として登録予定

あくまでざっくりではありますが、今回ぼくが感じたプライバシーに懸念を抱く方は海外でもいるようです。

追記:詳細は専門家に相談(2025/04/24)

Etsyの公式ページでの冒頭では、下記の文章がそえられています。

この記事は Etsy による GPSR の解釈に基づく実践的なガイドとして作成されており、法的なアドバイスではありません。 セラーは GPSR での自身の義務を確認し、この規則が自身の個別の状況にどのように適用されるかについて完全に理解するため、法律の専門家に相談することを検討すべきです。 ご自身の商品の安全性とコンプライアンスについて最終的な責任を負うのは、セラーです。

引用元:一般製品安全規則(GPSR)下でのヨーロッパへの消費者向け製品の販売

要するに、GPSRのさらなら詳しい対応方法については法律の専門家に相談して、最終的な責任はセラー自身が負うこと、ということです。Etsy運営は、あくまでその対応をサポートするための仕組みを提供しているに過ぎないと。

ですので、この記事ではぼく自身がいろいろと調べてみた情報を書きましたが、最終的にはみなさんもご自身で調べてみることをおすすめします。そのうえで、GPSRに対応するかどうかを決めてみてください。

いずれにしても、なにかしたらの対応をしておかないと、万が一罰則を受けてしまった場合のリスク(罰金、販売停止、アカウント凍結など)が大きすぎるので、早めに対応しておくことをおすすめします。

* * *

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