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65. 王は時間さえ操れるのか? ~”リューズ”不思議 発見!~

こんにちは。
おやじの左手です。
趣味のひとつとして、1960年代の国産手巻き実用腕時計を集めて
こつこつと修理をしています。
記事の趣旨は、「自己紹介」をお読みいただければと思います。


前回は、
『なるほど ザ ”時計の針” ワールド!』
時計の「針」の呼び方が、世界各国で様々という、
自分自身の新しい発見でした。^^


今回は、これも時計に無くてはならない部品、
「リューズ」。
その呼び方について、
これは前々から、ちょっと不思議に思っていた話。

『 ”リューズ” 不思議 発見!』です。^^


「リューズ」の英語名は、「Crown」。
つまみの凸凹が、「王冠」のギザギザに似ていることからかと。
懐中時計のリューズなんて、その形からして「王冠」です。

日本名は、「竜頭」。
つまみの凸凹が、「龍の頭」のギザギザに似ていることからかと。
「王冠」からの呼び名では、ありませんでした。

ということは、
前回同様、「リューズ」も、
世界各国でも、いろんな意味の言葉の呼び名になっているのかな?
と、思いますが・・

ところが、
「リューズ」は、違うんです。


自分調べでは、
「リューズ」は、ほとんどの国が、「王冠」の意味で呼んでいました。
話し言葉は違えど、
「王冠」という意味の部品名は、万国共通の呼び名になっているんですね。

念のため、前回の「針」の確認の時に、改めて調べてみたら、
中国語然り、
ヨーロッパの中で我が道を行ったドイツ語でも、
異彩を放った、アラビア語、トルコ語でも、
「リューズ」を「王冠」の意味の言葉で呼んでいました。

日本だけが、
「王冠」とか「クラウン」とは違う、独自の呼び名をつけていたんですね。
面白いです。^^


やはり、外国諸国は、王様の国。
17世紀、18世紀、
時計は、各国の王様、王族のステータスシンボルでした。
その絶対的な権力に対しての、
敬意や畏怖が、時計の「王冠」の言葉に示されているような気がします。
『王は時間さえ操れる』と、考えたのかもしれません。

それに対して、日本。

たしかに、「ガンギ車」や「キチ車」「カンヌキ」など、
日本独自の命名で呼ぶ、時計の部品は多々あります。
「リューズ」も、その考え方のひとつと理解できるのですが、
時計師たちしか使わない部品ならまだしも、
誰もが、見て触る部品で、しかも万国共通の名称が、
日本だけ違うのは異色の気がしておりました。


以下、自称ミステリーハンターの推理です。^_^
話半分で聞いてください。


日本に、西洋の今の形のような時計が来た明治時代、
ジャパニーズエンペラー(天皇)の正装は、大礼服でないかと。
自分の思い違いもあるかもしれませんが、
大礼服に「王冠」のような被りモノは無かったように思います。

また、
諸外国の「王冠」と、
日本の「王冠(=かんむり)」の見立てにも違いがあるかと。

ひな人形を見てわかるように、日本の「かんむり」は、
 男性は、黒漆塗の小さい帽子のようなのを
 女性は、綺麗に装飾された小さい髪飾り(確か ”さいし”と呼んだかと)を
頭に乗せてました。
その「かんむり」を、時計のリューズと重ねても、ピンと来なかったかもしれません。

要は、
「王冠」の歴史は日本に無かったんじゃないでしょうか。
だもんで、「王冠」の名を付けるに、違和感があったような気がします。
「王冠のギザギザ?」
「て言うか、なんか竜の頭のギザギザの方が似てね?」
こんな感じ。(笑)
まさに、日本独自の文化の違いですね。
思い切って、スーパーひとし君を置きたくなる推理です。(笑)


ただ、
自分はこうも、想いたいです。

日本人にとって、「龍」とは、
西洋の破壊のシンボル「ドラゴン」とは違い、
田畑に恵みの雨をもたらし、川、風、山、火などに宿る守護神であり、
邪気を祓い、世を調和する神聖な存在でした。

誰もが、見て触る時計の部品に、
その「龍」の名を、付けたということは、

「王」という、絶対的な権威や畏怖を身近に感じるより、
「龍」という、普遍的な調和や恵みを身近に感じたかった。
時計を使うすべての人々の守護神になって欲しいという願い、
だったんじゃないかと。




『 ”リューズ” 不思議 発見!』

ホント、勝手な憶測でした。(いつもですけど:笑)
西欧文化にも多大なリスペクトを持っていますので、
誤解無きようお願いします。m(_ _)m

時計の小さな部品、「リューズ」ひとつで、
とても大げさな話になってしまいました。^^


>『王は時間さえ操れる』
そうは考えなかった私たち日本人、なんか誇りに思います。

FLH