にょきにょきと、パラレルのままに
🍳ピーマンの世界
左側に、あるのに、ないことになっている。
たとえば、まな板の上のピーマン。
5個あるのに、3個しか見えていない。
2個は、別の次元に隠れているみたいに。
あとから気づいて、「あ、いたの⁉️」って慌てて鍋に投入する。
私のキッチンでは、左側だけ少し時間がずれている。
🧠左半側空間無視という名の世界
医学的には「左半側空間無視(ひだり・はんそく・くうかん・むし)」という。
脳の右半球がダメージを受けて、
左の世界の存在を“認識できない”症状だ。
見えているはずなのに、
そこにあるものが、まるごと“ないこと”になってしまう。
でも、私にとってそれは単なる症状じゃない。
世界の半分が、ちょっと別のリズムで動いている感じ。
それが私の、日常のリハビリワールド。
✋にょきにょきの正体
私の左手は、ちゃんと“ある”。
でも脳が、その存在をよく忘れてしまう。
だから、ふとした瞬間に——
にょきにょきっと、生えてくるように感じる。
自分の体なのに、自分の左手にびっくりする。
「わっ、いたの⁉️」って。
まるで、左手だけが別の時間を生きてて、
少し遅れて私に追いついてくるみたいだ。
その“にょきにょき”が、
私にとっての「左半側空間無視」の感覚だ。
🌏 Kumahiko & Michaera ― パラレルとの出会い
【Kumahiko & Michaera】さんの記事を読む
「俺の左に立つな ― パラレルワールドのリハビリ記録」
私の“にょきにょき”を、
そのひとはちゃんと「言葉」にしてくれていた。
「ああ、これだ」と思った。
頭じゃなく、お腹の奥がストンと落ちた。
私が感じていた“あるのに、ない世界”。
左側で、少し遅れて動くもうひとつの世界。
それを、このひとは「パラレルワールド」と呼んでくれた。
その瞬間、私の“にょきにょき”と、
彼の“パラレル”が重なって、
世界がひとつに繋がったような気がした。
🪞あとがき
正直、最初はホラーだった。
自分の左手が、にょきにょきっと現れてくるたび、
「うわっ、出た!」って思ってた。
でも、あのホラーな左手こそ、
生きてる証だったのかもしれない。
そんな私の“びっくりする身体”を、
Kumahiko & Michaera さんが
「パラレルワールド」という言葉で救ってくれた。
あの日から、にょきにょきしても、
もう怖くない。
ちょっと笑って、
「おかえり、左手」って言えるようになった。
🌿 にょきにょきと、パラレルのままに
私の左側は、きっとこれからも少し遅れてくる。
左手は、ときどき生えたり、びっくりしたりする。
それでもいいと思う。
私の“にょきにょき”も、
Kumahiko & Michaera さんの“パラレル”も、
どちらも、ちゃんと生きてる。
感じるひとと、言葉にするひと。
身体で生きる世界と、言葉で描く世界。
そのあいだに、静かに風が通る。
今日も私は、にょきにょきと、
パラレルのままに、生きている。

たたかいながらも、共鳴する。
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