2代目ポポラスと背比べの話|初心者さんのお庭時間
ふわふわと風に揺れるポポラスの丸っこい葉っぱ。
かわいくて、眺めていると優しい気持ちになる。
初代ポポラスは、室内で育てていた。
室内育ちでも、植え替えが必要になるほど成長してくれた。
園芸初心者のわたしでもこんなに順調に育てられたと喜び、ご機嫌でホームセンターへ行き、おしゃれな鉢を選び、土を揃えた。
ところが、植え替えをしたあとから、葉っぱが落ち始め、みるみるうちに弱っていった。
いつからだろう、枝も黒い。
焦ったわたしは、なんとか持ち直してくれないかと思って、実家に連れていき、畑の隅に植えてみた。
春になっても、黒くなった枝はそのままで芽吹くことはなかった。
あんなに順調に育っていたのに、優しいその姿を見れなくなったことが、とても残念だった。
余計なことをしちゃったのかなぁ、何が悪かったんだろうって、ずっと気になっていた。
それから、数年たち、わたしは家を建てることになった。
小さな庭にお気に入りの1本を植えたい。
そう思ったときに、心に浮かんだのはポポラスだった。
でも、地植えにすると、大きくなりすぎて大変だと聞いていたので、地植えは避けなければならないと思った。
とりあえず小さな鉢植えからスタートしてみることにした。
枝1本分ぐらいしかない小さなポポラス。
玄関先に置くにはあまりにもお粗末な、シンボルツリーというには、噴き出してしまうようなサイズ感。
まだ背比べどころか、こちらが腰をかがめてやっと目が合うような高さだった。
それでも、いいのだ。
君は期待の成長株。
今は気兼ねなく、大きくなあれ。
そんな気持ちで、わたしといっしょにお引越しした。
入居して3か月ぐらいで、植え替えを考える大きさに成長した。
今回は、お庭育ち。
その成長の勢いたるや、目を見張るほど。
お日様のパワーは絶大だ。
この勢いだとシンボルツリーになる日も近いと期待も膨らむ。
植え替えをしてあげたいけれど、失敗しないだろうか……
前回の悲しい記憶もよみがえる。
今回の植え替えは、時期がよかったのか、大きめの鉢や土がよかったのか、お庭で過ごしているせいか、順調に成長を続けてくれた。
無事に冬を乗り越え、春がやってきた。
そして、枝1本分しかなかったポポラスもいい樹形に育ってきている。
大きく手を広げて、ふわふわと風になびいている。
そんなポポラスを眺めては、優しい気持ちになる。
息子たちがわたしの身長を追い越す頃。
やたらと背比べをしにきていたことを思い出す。
追い越されてからは、背比べをすることもなくなった。
今、わたしはこのポポラスと熱心に背比べをしている。
「ただいま。今日も元気だね。身長はまだギリギリわたしの方が大きいかな」
そんな会話をしてから、玄関を開ける。
お迎えして1年。
噂どおりの成長の早さ。
こんなにも立派になって、初代ポポラスも喜んでいるかも。
そろそろ成長のペースを落としてくれてもいいわよ、と勝手な期待を寄せながら、風にゆらぐポポラスを眺めている。
