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【第1章】壮絶な出産③重症仮死で生まれた次女の心臓が一度止まった夜。

これは「命のふちで出会った私たちの物語」第1章『壮絶な出産』の第3話です。

前回(第2話)はこちら↓

命の源を失った赤ちゃん

私が大学病院に緊急搬送されたのが、深夜3時ごろ。

後で聞いた話では、私と赤ちゃんは
この時、まさに生死の境をさまよっていた。


そのときの私には、
赤ちゃんを取り出す前に一気に胎盤が剥がれてしまう
「早期胎盤剥離」が起きていたのだ。

これは、妊娠中に起きるとても危険な症状の一つで、
お腹の中で赤ちゃんに酸素が届かなくなり、

赤ちゃんの脳に影響が出たり、
出血多量で母体の命にも関わったりするという、恐ろしいものだった。


自宅で胎盤剥離が始まった私は、
大学病院に着くまでに一気に症状が進行してしまっていたのだ。


胎児にとって胎盤は、酸素をもらう、「命の源」。

その大事な胎盤が剥がれるのは、
赤ちゃんにとって、とてつもなく苦しい時間だ。

超緊急帝王切開でお腹から出されたものの、
そのときの次女は、すでに脳に酸素が回らなくなっている状態だった。


「運命の8分」を超えて

次女は「重症仮死状態」で生まれ、
呼吸も、心拍も、とても危険な状態だった。

次女はすぐに処置を受けたものの
一度心臓が止まり、心肺停止状態に陥った。

すぐに心臓マッサージを施されたが、
なかなか心拍は戻らなかった。


約8分の間、心臓マッサージが続いた。

「あと少し、あとちょっと、もう少しだけ、頑張って!」

生まれたばかりの次女はすでに瀕死の状態で、
これ以上は心拍の回復が望めないという、
タイムリミットが迫る。


もう、回復は見込めない。

命のタイムリミットが過ぎようとしていたそのとき。

「でも、もう少しだけでも!!」
「あと少しだけ、お願い!!」

ほんのわずかな可能性に掛けて、
心臓マッサージを諦めずに続けてくれた医師のおかげで、
奇跡的に次女は息を吹き返した。


とはいえ、脳に大きなダメージを受けている次女は、
この時すでに
自分で呼吸することができなくなっていた。

産声を上げることも、できなかった。


大学病院のNICUには空きがなく、
次女は近くの医療センターに搬送され、
NCIUで脳に特別な治療が施されることになった。

小さな命が、一度止まって、また動き出した奇跡。

生まれたばかりの次女は、瀕死の状態から
なんとか一命を取り留めたのでした。


そして、そのとき
実は自分自身の身にも命の危機が迫っていたことを、
麻酔で眠っていた私は何も知らなかった。

次の記事では、
母親である私の身に何が起きていたのかをお話しします。

続きはこちら↓

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