44歳一公務員の旅行記(2025東京編③)「追憶のセブンイレブン港区飯倉店」
↑前回までの記事です。
2025年11月1日(土) PM4:10 日比谷線神谷町駅着
秋葉原から地下鉄に乗り、東京タワーを見にいくべく、僕と田宮は神谷町駅に着いた。どことなく見覚えのある景色が広がっていた。

駅をでて、なだらかな坂道を田宮と歩いていたら、交差点に行き着いた。交差点の右手にセブンイレブンがあった。そのセブンイレブンをみた瞬間、ある記憶が蘇ってきた。
もう20年も前。2006年。僕は新卒で某CM制作会社に就職した。プロダクション・マネージャーという職種で内定をもらった。内定をもらった時は喜んだが、CM制作会社は激務、眠れないという噂に完全にビビっていた。入社式の前日には、下北沢のネットカフェに引きこもって延々と漫画を読んで現実逃避していた記憶がある。
4月。仕事は始まった。プロダクション・マネージャーの仕事は噂に違わず激務だった。
入社して半年くらいたったころだろうか。東京タワーと六本木の間くらいにある某編集室に僕はいた。担当していたCMの本編集作業が海外でされており、その経過を管理するためだった。缶詰状態で、家に2日くらい帰れていない、寝れていない、という過酷なシチュエーションだったと記憶している。アコガレの東京で、アコガレの東京タワーの近くで、マスコミの仕事をしている。喜ぶべきなのかもしれない。が、もはやそれどころではなかった。僕は眠くて眠くて、フラフラで、毎日泣きそうだった。間も無く発狂しそうだった。毎日同期のラジ君やワタベ君にグチを聞いてもらっていた。愛すべき同期よ。元気かい?(ラジ君は、インド編でもでてきている)
話を戻します。深夜3時。編集室で、先輩から「みんな腹減ってる。コンビニに軽食を買いに行ってきて」みたいなことを言われた。僕はようやく編集室からでられるんやと歓喜し、フラフラながらも外に飛び出た。まるで脱獄するみたいに。そして、寝ぼけながらコンビニに向かった。既に半分眠っており、コンビニで全く同じ種類のサンドイッチを10個くらいガサッと取って買った。嗚呼、なんて適当な事を!!自分のお金ならそんな買い方絶対しない!!
そこから記憶がない。気づいた時、僕は東京タワーの真下に、うつむきながらサンドイッチを10個も抱えて突っ立っていたのだ。気づいたら自分が煌々と輝く東京タワーの真下にいて、サンドイッチを袋にもいれず10個くらい抱えていたから、ビックリした!!側から見たら、結構異様な光景だったんじゃないかと思う。ホラーだろう。

我に返り、急いで編集室に戻った!僕は1時間くらい外にでていたらしく、先輩にカミナリを落とされた。「1時間もどこ行っとってん⁈」と。あと、買ってきたのがたまごサンドの1種類しかなく、さらに怒られたのであった。「なんでたまごサンドだけやねん!?おにぎりとかも気を利かせて買ってこいよ!!」 僕は絵に描いたようにできない新入社員であった。
そう、その時のコンビニこそが、交差点の右手にあるセブンイレブンだったのだ!
あれから、20年経つのか・・束の間、タイムスリップしたようなおセンチな気持ちになった。
「オギヤマさん!何ぼんやりしてんの!見えるよ!東京タワー!」
ハッ!田宮が僕を呼んでくれていた。
「ああ!!すまない!!」

「田宮!写真撮ろう!!」

そうして僕たちは、東京タワーへと向かっていったのだ!
つづく
