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【今週末の英国風アレンジパイ・グラタンごはん】#103 里芋のフィッシャーマンズ風牡蠣グラタン、にしん缶詰とポテトのパイ、焼き菜の花と焼きれんこん、京都「マリーフランス」のベーコンブロート

冷凍庫に残った1枚のパイシート。4枚中3枚をりんごのパイに使い、残りはおかずパイにと長く放置してしまいそろそろ使いたい。この時期ならサーモンパイやきのことキャベツのクレビヤーカも美味しいけれど、そういえば以前から試したいものがあった。そうだ、あれで行こう。
にしん缶のパイ。

にしんのパイは本来缶詰を使うものではないが我が家にはまとめ買いしたにしんの缶詰がある。その中で今回はタイム缶詰「にしんのアヒージョ」缶。水煮缶と迷ったが、今回の用途にはこちらの方が合うような気がする。
という訳で早速調理開始!

◆にしん缶(にしんのアヒージョ缶)とマッシュポテトと茸のパイ

「にしんのパイ」というとあの衝撃的なルックスの「スターゲイジーパイ」が有名だが、今回は奇をてらわず普通に美味しくつくりたい。イメージとしては同じ英国のサーモンウエリントンやロシア風のパイ。マッシュポテトや茸がにしんの癖を包み込み、美味しくまとめてくれそうな気がするのでそれらでにしんを挟み、パイシートで包んで焼いてみた。

こういう断面って萌えますよね

うん、美味しい。とても美味しい。
にしんアヒージョは開缶時ににしん臭さが少々気になったが、缶汁を切ってポテトや香草と合わせると癖や余計な臭いはなく、ふっくらとしたにしんの美味しさがたっぷり。缶詰をそのままアヒージョで食べるよりアレンジがおすすめかも知れない。
今回のつくり方は以下の通り。フレッシュハーブ、あさつきやディルを使うときっとより美味しいと思う。北欧~ロシア料理って香草類をよく使うんですよね。

①にしん缶は缶汁と油を切って身を取り出し、目立つ骨も除いて(骨ごと食べられるが今回は食感優先で除いた)ざっくりほぐし、ディル(できれば生のディルかあさつき、パセリ等)少々を絡める。
②ほぐしたしめじ半パックとスライス玉ねぎ少々を炒めて粗熱をとる。
③じゃがいも中1個は茹でて皮をむきマッシュ。クリーミーにしたいのでぬるま湯や牛乳を適宜加えてなめらかにのばす。微量の塩こしょう、ナツメグでごく薄く味付け。
④市販のパイシート1枚を常温に戻してのばし、中央に③のポテトの半量を長方形に整えながらのせ、その上に②⇒①⇒残りのポテトの順にのせ周囲のシートを持ち上げ全体を包む。焦げ付き防止とつや出しに牛乳か溶き卵を塗る。
⑤200℃に予熱したオーブンで10分⇒温度を下げて170℃で20~25分ほど焼いて完成。

続いては、折角オーブンを使うのでパイの隣でグラタンも…と用意した一品。こちらも英国風。寒い時期のイギリス料理は殊に美味しい。

◆里芋と牡蠣のイギリス風フィッシャーマンズパイ

ホワイトソースで煮るか炒めるかした具材をマッシュポテトで覆い、オーブンで焼く英国風パイを福井の美味しい上庄里芋を使ってアレンジ。これがまあ、びっくりするほど美味しかった。たまたま家に里芋が多くあり、牡蠣には里芋合うよね…と使ってみたのだが、これほど美味しくできるとは。嬉しい誤算だった。
夫は見慣れぬ色の料理に「何これ?」と怪訝そうだったが、そっとスプーンを入れ、表面の里芋層の間からほかほかの湯気が勢いよく立ちのぼるフィリングごとすくって口に入れると、うっとりと目を閉じた。「牡蠣だ…。ふっくらして美味しい~、その汁を吸った里芋も最高に美味しい」とワインで流しながら大絶賛。そうなのだ。じゃがいもよりも里芋マッシュの方が牡蠣の旨味をよく吸い、味の相性も抜群。もしかしたら、里芋をマッシュする際に昆布を少々加えてみたのもよかったかも。おすすめです。是非アツアツを!

マッシュのおかげで冷めにくいのも冬には殊に嬉しい

①里芋マッシュを用意。里芋大3個は皮付きのまま柔らかく茹で、皮をむいてマッシュ。なめらかにするためぬるま湯+昆布パウダー少々を少しずつ加え、スプーンで無理なくすくえてフォークで筋目模様がスムーズにつく程度に柔らかくする。今回は粘度の高いみっちりした里芋だったため出汁を加えて倍ぐらいになった。この辺りは適宜調整。
②ほうれん草30~50g程度は軽く茹でるかレンチンし、水気を絞って2~3cm長さに切る。玉ねぎ1/4個はスライスして縦半分に切る。牡蠣80~90gはよく洗って水気を拭う。牛乳150㏄は40℃に温める。
③フライパンにバター大さじ1を熱して牡蠣の表面を焼き付け、ぷっくりしたら一旦取り出して別容器へ(汁が出て来るので逃さないように)。同じフライパンに玉ねぎを加えて中~弱火で炒め、しんなりしてきたら薄力粉大さじ1を振り入れて玉ねぎと絡める。
④ ③に温めた牛乳を3回に分けて加え、焦がさないよう混ぜながら煮詰めてホワイトソースをつくる。適度な固さになったら塩、こしょう、ナツメグ各少々を加え、焼いた牡蠣を汁ごと戻し入れ火を止める。
④バターを塗った耐熱皿に②のほうれん草をのせ、③の牡蠣入りホワイトソースをかけて、その上に①のマッシュポテトを平らにのせて全体を覆う。フォークで筋目をつけ、お好みでチーズ少々を振る。
⑤200℃に予熱したオーブンで10分、温度を下げて170℃で20~25分ほど焼き、中がぐつぐつして(この過程でマッシュに具材の旨味がしみる)表面がこんがりしたら完成。

◆焼きれんこんと焼き菜の花のビスマルク風
スーパーでとうの立ちかけた菜の花が半額だった。黄色い花がわずかに覗いているが、茎の部分はまだ柔らかそう。もちろん購入、この状態は焼いて食べるに限る。緑野菜に卵を合わせた料理は「ビスマルク風」と呼ばれ大抵はポーチドエッグが添えられるが、面倒なので私はだいたい目玉焼き。
同じくじっくり焼いたれんこんはちょっとスパイスを振るとぐっと美味しくなる。クミンシードかガラムマサラがおすすめ。

①菜の花を焼く。菜の花はよく洗って水気を拭き、太い茎の部分と葉にざっくり切り分け、お好みの油(今回はグレープシードオイル)を敷いたフライパンでじっくり焼く。茎は特に時間がかかるので、木べらでフライパンに押し付けるようにしながら時々面を変えてじっくり10~15分。葉の部分も時々返してパリパリに焼く。焼けたら皿に盛り、半熟の目玉焼きをのせる。味付けは微量の塩。
②やや厚め(5mm強ぐらい)に切ったれんこんを同じくクミンシード少々を加えた油で焼く。こちらは両面合わせて5分ぐらい。クミンシードを焦がさないよう、中弱火で。
焼き野菜は上手に焼くとほんとうに美味しく、これだけでご馳走。整腸作用が抜群なのも嬉しい。

サラダはありあわせのルッコラ、トマト、アボカド、玉ねぎとうずら豆。ドレッシングはレモン汁、塩こしょう、オリーブオイル、すりにんにく少々を混ぜたもの。

手前の長いパンは先日書いた京都「マリーフランス」のベーコンブロート。

奥は日比谷シャンテ「ル・プチメック」のごぼう入りパン、神戸「イスズベーカリー」の山型パン

マリーフランスの焼き餅風パンが大好きで、寄れる旅程の時は北山か今出川の店舗へ必ず買いに行くのだが、十年以上通っているのにこれは今回初めて目についた。「40年作り続けています」というポップに惹かれ、「ブラックペッパーがきいています」とも書かれていたが確かにそう。すごくブラックペッパー+これまたびっくりするほど大量のこんがりベーコン。これはすごい。ワインのアテ以外の何ものでもない。

という訳で、大好きなこのワインを飲んだ。
銚子葡萄酒醸造所のワインはどれも好きで数本常に買い置いているが、白の中ではこのシャルドネが一番好み。私は海外ワインのシャルドネはあまり好みでないのだが、このシャルドネはその苦手な癖(独特の重さと強い香り)がなく、シーフードにもそれ以外の料理にも合わせやすく、飲みやすくて美味しい。

美味しかった。満足!

最近は妙に温かくなったと思えばその直後に寒くなったり花粉が飛び始めたりと気候が安定せず、体調管理に気を遣う今日この頃だが、春に近づいて日が長くなっていることは嬉しい。私はどの季節も日の出と共に活動を開始して日が落ちたら室内でぬくぬく過ごしたいので、日の出が早まる時期にはわくわくするのだ。
そういえば今年は旅先や散歩ついでに各地で梅見をして満足し、所謂名所や梅まつりへは行かなかった。一昨年・昨年と続いた梅の不作、今年はどうなるだろう。ここ数年梅干しをつくり過ぎて在庫過多ゆえ今年は量や品種を絞ろうと思っているが、どの品種と出会えるのか楽しみだ。


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