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【透析患者の疑問に答える④】透析患者のリンはどこから危ない?

リンが高い」と言われたときに知っておきたいこと

透析患者さんの血液検査で、よく話題になる数値があります。

それが

リン(P)

です。

透析室でも

「リンが少し高いですね」
「リンをもう少し下げたいですね」

と言われることがあります。

しかし、

「リンってそもそも何?」
「どこから危ないの?」
「何を食べると上がるの?」


と疑問に思う方も多いと思います。

今回は、透析室で働く立場から

透析患者さんとリンの関係

をできるだけ分かりやすく説明します。

※施設によって基準や考え方は多少異なるため、一般的な目安として読んでください。


リンは体に必要なミネラル

まず大切なことですが、

リンは体に必要な栄養素です。

リンは
• 骨
• 歯
• 細胞
• エネルギー代謝


などに関係しています。

健康な人の場合、
余分なリンは腎臓から尿として排泄されます。

しかし、腎臓の働きが低下すると

リンが体にたまりやすくなります。

そのため透析患者さんでは
リンの管理が重要になります。


リンが高い状態が続くとどうなる?

リンが高い状態が続くと、

体の中で

血管が硬くなる

という変化が起こることがあります。

これを

血管石灰化

と呼びます。

血管が硬くなると
• 動脈硬化
• 心臓への負担
• 血管のトラブル


につながる可能性があります。

そのため透析では

リンのコントロールが大切

と言われています。


どのくらいから注意が必要?

リンの目標値は施設によって多少異なりますが、

一般的には

3.5〜5.5 mg/dL
※2026.3月時点

程度が目安とされています。

ただし、

検査で一度高かったからといって
すぐに大きな問題になるわけではありません

透析では

数値の流れを見ながら判断する

ことが多いです。


リンが上がりやすい食品

リンは多くの食品に含まれています。

特に注意が必要と言われるのは
• 加工食品
• インスタント食品
• 乳製品
• 一部の肉加工品


などです。

特に加工食品には

リン添加物

が使われていることがあります。

こうした食品は
リンが吸収されやすいと言われています。

身近なもので
  ・ ソーセージ
  ・ ちくわ、かまぼこ
  ・ チーズ


などが挙げられます。


実は「食べなさすぎ」もよくない


リンの管理というと

とにかく減らす

というイメージを持つ方もいます。

しかし、

食べなさすぎも問題になることがあります。

透析患者さんにとって
• 栄養
• 体力
• 免疫


を保つことはとても大切です。

そのため

リンだけを気にして食事量が減る

ことはおすすめできません。

透析では

栄養とリンのバランス

が大切になります。


リン吸着薬という治療

リンが高くなる場合、

リン吸着薬

という薬が処方されることがあります。

この薬は

食事に含まれるリンを
体に吸収されにくくする働きがあります。


大切なのは

食事のタイミングで飲むこと

です。

飲み忘れが多いと
効果が弱くなることがあります。

最近では新しいリン吸着薬も登場しており、
便通への影響なども含めて、患者さんに合った薬が選ばれるようになっています。

透析患者さんは薬の数が多くなりやすいため、
負担を減らす工夫も進んでいます。


一番大切なのは「完璧を目指さないこと」

透析室で働いていて感じるのは、

リン管理は

完璧にコントロールするのが難しい

ということです。

食事
体調
栄養状態

様々な影響を受けます。

そのため、

一度数値が高かったからといって
過度に心配する必要はありません。


大切なのは

長い目でバランスを見ること

です。


最後に

リンは透析患者さんにとって
とても大切な管理項目です。

しかし、

怖い数値

というよりも

体の状態を知るヒント

として見ることが大切です。

食事や薬について気になることがあれば、
透析スタッフや栄養士に相談してみてください。

透析治療は

患者さんと医療スタッフが一緒に管理していくもの

だからです。


透析患者の疑問に答えるシリーズ


透析患者さんからよく聞かれる疑問を
透析室の現場目線で解説しています。

①シャントは何年もつ?
②ドライウェイトはどう決める?
③透析患者の血液検査
④リンはどこから危険?
⑤透析患者の食事
⑥透析患者と運動
⑦透析患者の旅行
⑧災害時透析
⑨シャントが使えなくなったら
⑩透析患者の最期


次回は


透析患者の食事

「本当に気をつけるべき3つ」

を解説します。

透析患者さんが
日常生活で一番悩むテーマの一つです。

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