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第20回|介護を誇れる仕事へ

― 守るために、進化させる ―

誰が、この仕事を担うのか。

この問いから、
私は目をそらしたくありません。

ここまでこのシリーズでは、

  • その方らしい暮らしとは何か

  • お客様の立場で考えること

  • 介護の構造課題

  • DXの本質

  • 商助という考え方

  • 第4の選択肢

  • 自走できる組織

  • 相談の入口

  • 保険内と保険外の壁

  • 予防

  • 医療と介護の間

  • 専門職が専門職であること

  • 人が育つ仕組み

  • 評価と処遇

  • 2030年の未来

  • 地域の入口

そんなことを書いてきました。

一見すると、
バラバラの話に見えたかもしれません。

でも私の中では、
ずっと一本の線でつながっていました。

それは、

「介護を、誇れる仕事であり、続けられる仕事にしたい」

という想いです。

今日は、
この20回の最後として、
そのことを自分の言葉で書いておきたいと思います。


介護は、本当は誇れる仕事だ

介護の仕事は、

人の人生に関わる仕事です。

暮らしを支える仕事です。

その人らしさを守る仕事です。

時には、
人生の最終章に寄り添う仕事でもあります。

本来、
とても価値のある仕事です。

私は、
この仕事にずっと可能性を感じています。

でも現実には、

  • 大変な仕事

  • きつい仕事

  • 報われにくい仕事

  • 人が定着しにくい仕事

そんなイメージが先に来てしまうことも少なくありません。

私は、
そこを変えたいと思っています。

介護を
「誰かの善意で何とか持ちこたえる仕事」
のままにしてはいけない。

私は本気でそう思っています。


私が守りたいのは「現場にある本当に大切なもの」

私は、
介護を壊したいのではありません。

むしろ逆です。

本当に大切なものを守りたい。

現場には、
たくさんの知恵があります。

利用者様への気づきがあります。
その人に合わせた工夫があります。
言葉にしきれない配慮があります。

それは、
今の介護の中に確かにある、
とても尊いものだと思っています。

でもその一方で、
現場は今、

  • 属人的な運営

  • 人手不足

  • 教育の未整備

  • 管理者への過度な依存

  • 善意に頼る構造

の中で、
ギリギリで回っていることも多い。

だから私は、

大切なものを守るためにこそ、
進化が必要だ

と思っています。


現場で続けてきたからこそ見えたこと

私はこれまで、
その答えを現場の中で探してきました。

きれいごとではなく、
現実の中で、
どうしたら介護が続くのかを考えてきました。

創業期には、
自分自身が夜勤に入り、
人が足りなければ厨房に立つこともありました。

経営的に順風満帆だったわけではありません。

人が入れ替わり、
運営が安定しないこともありました。
資金繰りに苦労した時期もありました。

でも、
その中でもずっと考えていたのは、

利用者様へのサービスを止めないこと。
働く人の雇用を守ること。
とにかく事業を続けること。

その一点でした。

だからこそ私は、
現場の努力だけに頼らず、

  • 人が育つ仕組み

  • 判断を共有する仕組み

  • 現場が本来業務に集中できる環境

  • 多職種が連携しやすい構造

  • 採用と定着につながる文化

を、
少しずつでもつくろうとしてきました。

まだ完成しているわけではありません。

でも私は、
その中で一つ確信したことがあります。

それは、

良い介護は、
良い人だけでは続かない。
良い仕組みがあって初めて続く。

ということです。


これからの担い手は、もっと多様になる

そしてもう一つ、
私は大きな変化を感じています。

それは、

これからの介護の担い手は、
もっと多様になる

ということです。

今までのように、
同じような人材だけで
この仕事を支え続けることは難しくなっていく。

これからは、

  • 他産業からこの世界に来る人

  • 未経験から挑戦する人

  • 子育てや副業と両立しながら関わる人

  • 海外から日本の介護に関わる人

そうした多様な人たちが、
この仕事を担う時代になります。

私はそれを、
不安ではなく可能性だと思っています。

ただし、
それは自然にうまくいくわけではありません。

大事なのは、

誰が来るかではなく、
来た人が活躍できるかどうか

です。

そのためには、

  • 教育の仕組み

  • 判断の共有

  • 言葉や文化の違いを超えて伝わる設計

  • 現場で育つ導線

  • 一人にしないチームの構造

が必要です。

つまり、

人を変えるのではなく、
組織を変えること

が必要なのです。


続けられる仕事でなければ、守れない

私は、
介護を誇れる仕事にしたいと思っています。

でも同時に、
もう一つ大事なことがあります。

それは、

続けられる仕事でなければ、守れない

ということです。

どれだけ良い仕事でも、

  • 人が辞めてしまう

  • 管理者が潰れてしまう

  • 教育が回らない

  • 事業が続かない

それでは、
支えは途切れてしまいます。

だから私は、

誇れる仕事であり、
続けられる仕事であること

この両方が必要だと思っています。

介護は、
理想だけでも続かない。

数字だけでも続かない。

その両方を、
ちゃんとつなげなければいけない。

私はそう考えています。


この20回で伝えたかったこと

この20回を通じて、
私が伝えたかったことは、
実はとてもシンプルです。

それは、

介護の未来は、
現場の努力だけに任せてはいけない

ということです。

介護はもっと、
仕組みで支えられるべきです。

人が育つように。
判断が共有されるように。
専門職が専門職として働けるように。
地域の入口になれるように。
多様な人が活躍できるように。

そういう構造をつくらなければ、
この先の高齢社会は支えきれない。

私は、
そこに本気で向き合いたいと思っています。


そして今、次の取り組みを始めています

私は今、
この20回で書いてきたことを、
単なる思想で終わらせたくないと思っています。

ここまで書いてきたことは、
理想論として語りたいわけではありません。

むしろ私は、

「どうすれば現実の現場で機能するのか」
「どうすれば続けられる形になるのか」

そのことをずっと考えてきました。

だから今は、
この20回で言語化してきたことを、

地域の中で頑張っている事業者が、
仕組みを持って強くなっていける形

として、
少しずつ実装していく段階に入っています。

これは、
いつかやりたい夢の話ではありません。

すでに現場の中で、
一部取り組みを始めています。

そして今は、
現在アライアンスを組んでいる皆さんと一緒に、
この考え方を少しずつ形にしているところです。

まだ完成しているわけではありません。

でも、

  • 現場の知恵をどう仕組みに変えるか

  • 教育をどう再現性のある形にするか

  • 管理者をどう孤立させないか

  • 記録や情報をどう“使える情報”に変えるか

  • 多様な人材をどう育てていくか

そうしたテーマについて、
すでに現実の取り組みとして動き始めています。

私は、
これからの介護に必要なのは、

小さな事業者が、
小さいままでも強くなれる仕組み

だと思っています。

淘汰ではなく、活性化。
属人化ではなく、共有化。
根性ではなく、仕組み。

そうした方向に、
介護を少しずつ進化させていきたい。

それが、
私がこれから本気で取り組んでいくことです。


この20回で伝えたかったことの、その先へ

この20回を書きながら、
私自身もあらためて整理されたことがたくさんありました。

そして改めて思っています。

介護には、まだ可能性がある。

そしてその可能性は、

  • 現場から生まれる

  • 人から生まれる

  • 仕組みから生まれる

私はそう信じています。

だから私は、
これからも挑戦を続けます。

そしてここから先は、
この20回で書いてきたことを、

実際にどう形にしていくのか。
どうすれば現場で機能する仕組みに変えていけるのか。

その挑戦について、
少しずつ書いていきたいと思っています。


最後に

もしこのシリーズを読んで、

少しでも

「介護って、もっと良くできるかもしれない」

そう感じていただけたなら、
本当にうれしいです。

そしてもし、

「この世界で一緒に挑戦してみたい」

そう思ってくださる方がいたら、
きっとどこかで
一緒に仕事ができる日が来るかもしれません。

ここまで読んでいただき、
本当にありがとうございました。

介護を守るために、進化させる。

その挑戦を、
これからも続けていきます。

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