資産運用で築く「豊かな将来」 〜FP技能士が贈る未来へのヒント2〜 1/20
1/20 2人の出会い
――9年前。
片桐 麻緒は、大学の文芸学科に通いながら、放課後は文芸サークルに所属していた。学業の合間を縫っての作品作り、部員との議論、発表会や公演。
作品を作って、誰かに評価してもらえることが、なによりも嬉しかった。その気持ちはいまでも変わりがない。
私はいつだって、人生という作品と向き合っている。
「――それで、今日はどうしたんですか?」
大学の学食に呼ばれた2歳年下の後輩ちゃんは、心配顔のような、呆れたような顔で私を見る。
彼女は、加登 香緒里。文芸サークルの後輩にあたる。白いおしゃれブラウスにふわっと風を纏う膝上丈のフレアスカート。おまけに胸元まで伸ばした黒髪と、あまりにも正統派女子なスタイルは私とは大違いだった。
麻緒は長い茶髪を胸元まで伸ばして、天然パーマが少し毛先を踊らせている。スカイブルーのボウタイブラウスに、ゆったりとしたシルエットのスラックス。肩には白いカーディガンを掛けていた。
「あのさぁ……また、フラれちゃって。『作品ばかりじゃなくて俺を見ろ』って言われてさぁ」
それに香緒里は優しく微笑むと、
「いつものことで、安心しました。なにか大きなトラブルかもって、心配してたんですよ」
と、笑顔のまま答えた。
「なんか微妙に傷つくなぁ、いつものことって……うん、やめよう。この話題やめよう」
麻緒は大きなため息をついて、頭を左右に振った。色々と考えていた面倒なことを、振り落とすように。
「香緒里、今日は時間ある? 終わったら、飲みに行こうよ」
「今日は予定がないから、いいですよ。ちゃんと、話を聞きます」
言って香緒里は微笑んでいた。
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また次の作品でお会いできることを楽しみにしております。
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