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第44話|ホワイトシチュー|よそでは入ってないらしい

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第1話|抱っこと決意|シングルファザーとなった最初の日https://note.com/fast_deer7937/n/n74aef03be245 

ホワイトシチューの日だった。

鍋の横で、
ブロッコリーを切って
レンジに入れる。

毎回、最後にこれを足す。

もともとは、自分が子供の頃、
母が入れてくれたやつだった。

それが好きで、
ええなこれ、と言うたら、
それから毎回入れてくれるようになった。
気付いたら、それが普通になっとった。

自分の中では当たり前じゃけど、
まぁ、一般的かと言われると
どうなんじゃろうな、
とは思っとった。

子供らも何も言わん。
普通に食べよる。

皿に盛って、
いただきますの前くらいで
ピノが言うた。

「そういやおとうさん。」
「他の家じゃ、ブロッコリー入ってないらしいよ」

お?
一瞬止まった。

まぁ、言われてみれば、
そんな話は聞いたことない気もする。

どうなんじゃろうな。

で、ふと思った。
これ、余計なこと知ったなと。

しまったな。

スプーン持ったまま、
ちょっと止まっとった。

すると、
「えーーー!1番うまいのに!」
とパピコが言った。

「そうよなーーー!」
目を丸くしてピノが言う。

自分もすぐに乗っかった。
「じゃろ!!
 そもそもとっちゃがこれ好きなんよ」

セーフ。

作る人が好きなもんが入っとる。
それがそのまま、
その家の味になるんじゃろうなとは思った。

他の家には、
もっとよう分からん組み合わせも
あるんかもしれん。

少し興味が出て、
子供らに、
そういうの見つけてきてくれと頼んでから、
そのままシチューを食べた。

-------とっちゃRECO--------
家庭の味って、
再現性がある料理のことじゃない。

作り方が決まっとるわけでも、
正解があるわけでもない。

むしろ、
「なんでそれが入っとるん?」
って思うようなもんが、
そのまま残っとることの方が多い。

それでも違和感なく食べ続けとるうちに、
それが"普通"になる。

味というより、
習慣に近いもんかもしれん。

外で同じ料理を見たときに、
「あれ、なんか違うな」
って感じる。

それが、
自分の家の味に気付く瞬間なんじゃろうな。

-------とっちゃRECO--------

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