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去り行くストロングスタイルのフェリーとレガシーと

メモリーオブショーワなんよ


今回の旅の目的へ

 前回の続きでごわす。

 宇部のエヴァ聖地、北九州のレガシーを楽しんだ旅を投稿してきたが、この旅のそもそもの目的を振り返ろう。2025年6月末で航路終了となる、松山・小倉フェリーへの乗船である。

てなことで、小倉駅近くのフェリー埠頭へ向かうとした。

小倉駅名物車掌さん!
もはや見慣れたメーテルと鉄郎

新門司が出来る前の港湾地区

 北九州港、といっても多数の埠頭が点在している

https://kitaqport.jp/jap/ct/index.htmlより

その中でもフェリー港湾は、現在は新門司港が中心である。

新門司港を見ればわかるが、人工の港湾である。では古くからの港はどこなのか?というと、小倉駅北側の日明埠頭だったり、砂津埠頭だったり、今回の乗船地である浅野埠頭だったりするのである。

フェリーOTAKUならわかる、ああこの形ってのが残っている。

 現在は主力フェリーは基本的に新門司移っているが、この理由は関門海峡を通行する必要性だろう。関門海峡を船で通過するのは、乗客目線では楽しいが、運行目線では危険が危ないのと時間効果もあるよねって。あと、小倉近くでは高速道路網との物流接続も大変などもあるだろうか。

東に向かう小倉の航路は関門海峡を通る必要がある
新門司のフェリーはダイレクトに瀬戸内へ

てなことで、浅野埠頭の松山・小倉フェリーターミナルへ。ここを訪問は2度目だ。前回は2024年の6月である。

クラシカル

 クラシカルな、まさにストロングスタイルなターミナルだ。前回来たときは旅客はかなり少なかったのだが、今日は大盛況。お別れ乗船にしては随分と早いが、何があったん・・・?って思ったら、どうやらお遍路ツアーの団体さんらしいことがわかった。この航路、九州からのお遍路需要があったのか!ってね。ふと思い出せば、前回乗船時の船内にお遍路グッズもあったよなって。

2024年6月乗船時の写真より
2024年6月乗船時の写真より

SHOWAの船

 松山・小倉フェリーは元々は関西汽船が運行していたことなどは、ウィッキーペディアなどを見てもらえればわかるので詳細は省略。

 関西汽船からさんふらわあ経由で石崎汽船が継承したが、船は1987年(昭和62年)に就航した船を、途中リニューアルなどを施しながら用いていた。今回の航路廃止の理由を見ても、物価上昇や需要低下と共に、船の老朽化も挙げられていた。個人的には、2,000t級のフェリーが用船できれば生き残れたようにも思うも、現実はそんなに簡単にはいかないからこそ、今回の航路廃止なのだろう。

この縦穴、瀬戸内航路ならではである
四国へ運ぶのか、四国から運んできたのか、運搬車両が結構いた

 そして、乗船手続きもSHOWAの船である。各社ネット予約からの乗船券自動発券が主流になっているが、松山・小倉フェリーではメールで乗船予約であった。そしてターミナルで下記のような乗船名簿を改めて記入する形である。手書きの乗船名簿自体は今でも残っているところはあるが、少し懐かしい仕組みが残っていたということだろう。これも6月迄ではあるが。

クラシカル

船に乗る

 時間になったので、いざ乗船である。

くるしまくん!
階段を駆け上がる
船内も急な階段である(2024年6月乗船時の写真)

 今回の宿も2等寝台。共用部屋で2段ベッドは、もうすぐ引退する「さんふらわあしれとこ」よりも更にストロングスタイルな環境だ。

ブルトレ感ある?

昨今の個室を求める流れから、こういった客室の船はそうそう作られないだろう。もしかしたら離島航路向け新造船で残るくらいかな?とは。

 パブリックスペースも、まさにSHOWAを感じる。食堂は過去のリニューアル時に廃止されているので、持ち込みまたは売店で買った夕食や晩酌で楽しんでいる人たちが多数であった。こういったところはまさに船旅の情緒よね。

深夜に撮影
深夜に撮影

関門を潜る

 そんなこんなで時間を潰しているうちに、あっという間に出航の時間だ。GoToオーシャンである。この埠頭から出航するのもあと数えるほどだな、などと思いながらデッキから外を眺めていた。

いけ!ファンネル!
GoToオーシャン
日本製鉄のファックトリー夜景が美しい

 小倉駅近くの工業地域を出発するので、出航してしばらくは船からの夜景が美しい。まさにナイトクルーズだ。

美しい夜景

 そして、関門エリアは船の往来が活発。いくつもの船と並走していく。

並走
オーバーテイク

 乗客としては、見どころだらけなので最高である。他方航海士は緊張の連続だろう。やはりフェリーが新門司に移った理由もよくわかる。
 そしてそんなこんなで夜景を楽しんでいたら、いよいよ関門橋だ。

どこまでも街が続いている
見えてきた!
橋を潜る

 関門橋を潜る定期航路は、この先は国際航路、パンスターミラクルだけとなってしまう。とはいえパンスター号の通過時間にデッキに出れるのか、乗船経験が無い私はわからないので、船内から橋を楽しむ形だけの可能性もあるとは思う。

 この先の関門橋潜りは、国際航路に乗る時の楽しみになるとも言えるのだが、他方気軽に潜れる船が無くなってしまうのは少々寂しいというのも事実だろう。やはり航路は乗れるうちに乗っておくべきなのである。

もうすぐこの航路のファイナルアプローチ

 関門海峡を抜けてしまえば、あとは仮眠にも近いこの船の睡眠時間を出来る限り取るように寝る必要がる。5時着のあと7時までは船内で過ごせるのだが、この先の旅程もあるので基本は5時下船で予定している。
 デッキから自室に戻る前に船内を見まわしたが、先に乗せた船内の光景のように、皆寝静まっている。そらそうかといったところだ。

7月から、4STAR FERRYになっちまう
どうもこの記念スタンプは関西汽船時代から継承されているらしい?ってのをネットで見た

 てなことで5時前の船内アナウンスで起床。いよいよ松山観光港へファイナルアプローチだ。

明るく輝くMATSUYAMA
ファイナルアプローチ
グラウンドタッチ

 松山観光港についたら、慌ただしく下船である。搭乗時に見たお遍路の人たちは、これからむっちゃ歩くぞ!って感じで元気であった。この航路が無くなっても、九州方面からのお遍路観光のニーズは一定数残るだろうから、今後のお遍路ツアー商品は別府経由になるのであろうか、などと想像していた。
 かつては関西方面のフェリーも発着していた松山観光港も、7月からは呉広島との航路だけになる。新規に松山を目的地とした航路開発は難しそうとは思われる。オレンジフェリーが東予港を選んで関西方面と結んでいるのは、来島海峡という難所を避けるためだろうから、小倉と新門司の関係にも近いと言えなくもない?とは。とまあ、部外者があれこれ心配してもしょうがないのだが、かなり苦しいだろうが、何かしらの活用策は考えていくのだろうとは思う。

輝く石崎汽船のファンネル
観光港にはスーパージェットがある

 去り行くストロングスタイルのフェリー、ということで松山・小倉フェリーのお別れ乗船をしたが、もう一つのストロングスタイルのフェリーも引退が近い。

こちらも、乗れるうちに・・・ということでそれはまた別の時に。

ところで、折角松山に来たのでちょろっとだけ観光してから帰るつもりであるが、

松山・・・嘘だよな・・・?


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