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『自分探しの旅はしてはいけない』|資産10億円を目指す投資日記

「本当の自分を見つけたい」

そう思い、新しい職場や海外、新しい人間関係の中に答えを求めたことはないだろうか。

もちろん、それ自体は悪いことではない。

なぜなら、科学的に見ると「本当の自分」という完成品が最初から存在している証拠はないからだ。

私たちの性格や価値観は、生まれた瞬間から固定されているわけではない。

経験や環境、人との出会いによって少しずつ変化していく。

つまり、「どこかに完成された自分が隠れていて、それを見つければすべて解決する」という考え方そのものが、現実とは少し違うのである。



「青い鳥症候群」の罠

自分探しが危険なのは、

「本当の自分は今ここにはいない」

という前提から始まることだ。

新しい環境へ行けば見つかるかもしれない。

そう考えて人は場所を変える。

けれど、どこへ行っても一緒に移動する存在がいる。

自分自身だ。

景色は変わる。

住所も変わる。

しかし、不安も迷いも欠点も静かについてくる。

だから人は気づく。

「ここにもいなかった」

そしてまた次の場所を探し始める。

まるで青い鳥を追い続けるように。



「ないものねだり」で自信を失う

自分探しを始めると、
今持っているものよりも、持っていないものが気になり始める。

気づけば現実の自分と「理想の自分」を比べ続けてしまう。

だが、理想の自分は便利な存在だ。

失敗も傷も老いもない。

だから現実の自分は、いつまで経っても勝てない。

探せば探すほど、自信を失うという皮肉な結果になってしまう。



脳は「答えのない問い」が苦手

脳科学的に見ても、自分探しには落とし穴がある。

「本当の自分とは何だろう」

「私は何をしたいのだろう」

こうした答えの出ない問いを頭の中で何度も繰り返す状態を、心理学では反芻(はんすう)思考と呼ぶ。

同じ悩みを何度も考え続けることで、脳は強いストレスを感じる。

考えているつもりなのに、実際には同じ場所を回り続けている。

脳は行動しているときよりも、出口のない思考の中にいるときの方が疲れてしまうのである。



人間は「グラデーション」でできている

私たちは相手や状況に応じて、無意識のうちに振る舞いを変えている。

心理学ではこれを「社会的役割」や「自己呈示」と呼ぶ。

つまり、人間は一つの固定された顔だけで生きているわけではないのだ。

Aさんの前で笑う自分。

Bさんの前で真面目になる自分。

夜、一人のときに見せる自分。

どれか一つだけが本物で、残りが偽物というわけではない。

そのすべてが自分という人間を形作っている。

だから「これこそが本当の自分だ」と言える、たった一つの姿を探そうとすると苦しくなる。

人間は単色ではない。

様々な人との関わりの中で、その都度違う色を見せる存在だ。

そして、そのグラデーションのすべてが自分なのである。



本当の自分は探すものではない

もしかすると、人が探しているのは「本当の自分」ではないのかもしれない。

ただ、

「今の自分で大丈夫だ」

と言える理由を探しているだけなのかもしれない。

だからこそ、あちこち旅をして新しいピースを集める必要はないのだと思う。

他人の目に映る自分を探し続けるよりも、

今、自分の目の前にあること。

自分がこれまで選んできた道。

積み重ねてきた毎日の習慣。

そうした何気ない瞬間の中に、自分という人間は静かに表れている。

自分は探して見つけるものではない。

生きた時間の中から、少しずつ浮かび上がってくるものだ。

もし今、「本当の自分」を探しているのなら。

遠くへ行く前に、一度だけ足元を見てみてほしい。

探し続けた先ではなく、

歩いてきた跡の中にこそ、

答えはあるのかもしれない。










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私が選んだ道についての記録です。
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