毎年100万円を土に埋めるタイムカプセルのお話
前回の記事「タイに行きそびれてたら…すごい額が貯まってた話」が、
思いのほかたくさんの人に読んでいただけて、とても嬉しかったです。
その記事の中で
「振り返ってみると、お金が貯まった理由は、投資や節約ではなく、“ セルフ天引き貯金“ 。
そして、それを16年間止めなかったこと。」
と結論付けました。
ただ、その後いただいたコメントの中で、
「セルフ天引き貯金って何?」
という質問がいくつかありました。
確かに、ほんの数行でしか説明していませんでした(汗)
そこで今回は、この「セルフ天引き貯金」の中身について、もう少し掘り下げてみます。
書きながら振り返ってみると、貯金を長期間続けるために自分で作った、癖の強い縛りルールがいくつもありました。
せっかくなので、その「癖つよルール」も含めてお話ししてみようと思います。
まず「セルフ天引き貯金」って何?
簡単に言えば、お給料が入ったら、あらかじめ決めた額を貯金専用の口座に即投入する。
これだけ。
ですが、長期で続けるとなると意外と難しい。
特に当時(2011年頃:33歳)の私はお金の使い方を知らず、手元にあればあるだけ使ってしまうタイプでした。
それでも特に困ることもなかったのですが、帰国後も日本で日々忙しく働いていくうちに
「タイに戻って、また3年くらい生活したいなぁ。」
という思いが徐々に強くなっていき、ある日ついに
「よし、とりあえず300万円貯めよう!」
と思い立ちました。
電卓片手に、初めてちゃんと家計簿をつけ、編み出したのが、
「セルフ天引き貯金で毎年100万円貯金する!」
というルールでした。
当時の手取りは19万円。
その中で生活費と貯金をやりくりして、年間100万円を貯金できるように設計しました。
ボーナスがあった時期は、ボーナスと組み合わせれば毎月5〜6万円の貯金で100万円を達成できました。
ボーナスがない時期は、毎月8.3万円を先に天引きして、残りで生活していました。
しかし、言うは易く、行うは難し。
これを長く続けるなら、私にはもうひと工夫必要でした。
「お金は土に埋めて隠す」
〜 誰から隠すのか。そう、自分からである。〜
私は当時、ネットショッピングが大好きだったので、貯金を別口座に移しているだけでは心配でした。
口座にお金があると思うと、いずれあてにしてしまいそうな予感がビンビンしていました。
なのでいっそ、さわれない場所まで遠ざけたい。
なかったものとして忘れたい。
まるで庭に埋めたタイムカプセルのように。
土の深い所に埋めて、未来へ託したい。
そう、物理的にやらないと無理だと感じ始めていました。
なので、10年もの間、証券会社の担当さんに毎年毎年100万円を丸ごと預けて運用を任せていました。
担当さんが買っていた銘柄の中身は知らなかったけど、もし仮に元本が減ってしまっても、自分で無駄遣いして消えるよりはマシと思って託してました。
これは投資をオススメしてる話ではなく、自分でさわれないほど遠くへ隠して「仕事の忙しさで忘れる」というルールに徹していた時期のお話でした。
超余談ですが、解約した後に明細で見た、投資のプロの運用の中身が衝撃でした。
・南アフリカやトルコの12年債
・ブラジルの地方銀行の社債
・メキシコの民間会社のハイイールド債
等々、自分ではまず買わないものばかりで、ゾッとしたのを覚えています。
「投資も土の中へ」
2024年の新NISA開始に合わせて、一旦すべて解約し、現金をかき集め、自分でインデックス投資で超長期運用することにしました。
私は投資で一度買ったものは怖くて売却できないタチなので、敢えてその性格を利用しました。
手持ちの現金は60万円だけを残して、残りは投資用口座へ即投入。
それも増やすためというより、さわれないようにするため。
もちろんリスク取りすぎなので、半分に減るような時も来るだろうけど、
これも土に埋めるタイムカプセル。
掘り起こすのは、まだまだ先なのです。
「ドブ枠というチート」
毎年100万円のための天引き貯金という目標をクリアして、残ったお金は、ドブのように使っていいお金と決めていました。
もし明日、車に轢かれても、
「もっとお金使って楽しめばよかった……バタッ」
なんてならないように。
それこそ意味もなく全力で使う。
このルールがあったから、苦なく続けられたんだと思います。
「節約はしんどい。
しんどいものは続かない。」
最初の頃は、つい「我慢すること」や「削ること」になりがちでした。
そのまま我慢の節約を頑張っていたなら、ほぼほぼ続いてなかったと思います。
なので錯覚を利用して、うまく自分を騙して、我慢すること自体をやめました。
なぜそこに至ったか、というと
「貯金がそこにある。と思ってるからしんどいんじゃないか?」とずっとモヤモヤしていたから。
お金があると安心する。
使い道を考えてワクワクする。
減ると不安になる。
足りなくなると苛立つ。
その繰り返しにホトホト疲れて、その概念ごと土の深くに埋めたかったのです。
いっそ無い方が前だけを向ける気がしたから。
「おわりに」
このタイムカプセルを掘り起こすのは、60歳と決めています。
まだまだ長い道のり。
それまでは、手元にあるものでなんとか楽しんでいこうと思っています。
その方が自分らしい。
ここまで読んでくれて、ありがとう。
あなたの貯金ライフに幸あれ!!

