令和7年6月17日公表、米に関するマンスリーレポートと相対取引価格・数量について
令和7年6月17日公表、米に関するマンスリーレポートと相対取引価格・数量について(本文2,702文字)
農林水産省は、令和7年6月17日付にて「米に関するマンスリーレポート(令和7年6月号)の公表について」と「令和6年産米の相対取引価格・数量について(令和7年5月)」を、それぞれプレスリリースしました。概要をご案内します。
詳細な情報は<一次情報>からご確認ください。
<概要>
ここで取り上げる農林水産省によるプレスリリースは、次とおり;
米に関するマンスリーレポート(令和7年6月号)の公表について
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/kikaku/250617.html
令和6年産米の相対取引価格・数量について(令和7年5月)
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/kikaku/250617_1.html
なお、数値等のデータはこちら公表されています。
【農林水産省】米の相対取引価格・数量、契約・販売状況、民間在庫の推移等
https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/aitaikakaku.html
1. 米に関するマンスリーレポート(令和7年6月号)
1-1. 米の民間在庫情報
令和7年4月末時点における全国段階の民間在庫は168万トンであり、対前年同月比で12万トンの減少となった。特に出荷段階では126万トンと、14万トンの減少が顕著である。一方、販売段階は43万トンであり、前年同月比で2万トンの増加である。出荷段階での在庫減少は、集荷数量の前年割れが影響しており、報告対象となる集荷業者への集荷が減少したことが主因である。地域別にみると、茨城や栃木、埼玉など関東圏の在庫減少が特に大きく、需給の地域差が今後の流通や価格形成に影響を及ぼす可能性がある。
1-2. 米の価格情報
令和6年産米の相対取引価格は依然として高値で推移している。令和7年5月時点での60kgあたりの平均相対価格は24,686円となっており、前年産比で61%の上昇である。小売価格にもその影響が及び、5kg当たりの平均価格は4,176円で前年同期比92.5%増となっている。業者間での取引価格は45,000円から50,000円程度とされ、通常の集荷ルートではなく新たな流通経路を通じた高値取引が増加している。こうした価格上昇は、中食・外食業界における原材料調達の負担や、一般家庭への価格転嫁を通じた消費行動への影響を伴うことが懸念される。
1-3. 米の契約・販売情報
令和6年産米の事前契約数量は前年を上回っており、生産と需要のマッチングが進展していることを示している。特に、仕入計画に占める事前契約の割合が高い産地では、播種前に安定的な契約が成立しており、市場の安定化に寄与している。政府による備蓄米の売渡しは、これまでの買戻し条件付き売渡しに加え、令和7年5月以降、随意契約方式による売渡しが開始されている。大手・中小小売業者向けに令和3年産や2年産の米が売渡されており、流通の目詰まりや価格高騰の是正を目指す取組が進められている。
1-4. 消費の動向
家計における米の購入数量は横ばいか微減傾向である一方、支出金額は上昇している。これは小売価格の上昇によるものであり、消費者物価指数でも米の価格は上昇傾向にある。販売事業者のデータによると、業務用需要は引き続き堅調に推移しており、外食・中食分野では需要が安定している。消費者の節約志向が強まる中で、米に対する価格感度が高まっており、販売数量の維持には価格の安定と品質訴求が重要となる。
1-5. 輸出入の動向
令和6年度における米及び米加工品の輸出は引き続き増加基調である。包装米飯や米粉製品、米菓、日本酒などの輸出が堅調であり、アジア諸国や北米市場を中心に需要が拡大している。パックご飯や米粉麺の輸出も順調で、日本産米の多様な利用形態が評価されている。MA米の輸入については、年度計画通りに進捗しており、国内市場への過剰な影響は見られていない。CPTPPやEPAに基づく国別枠での輸入も安定供給が確保されている。
1-6. 主食用米以外の情報
加工用米の生産は拡大傾向にあり、特に米粉の利用が多様な食品分野で進展している。新市場開拓用米としての米粉専用品種の作付も進められており、学校給食やグルテンフリー志向の商品への活用が期待される。飼料用米については、畜産業との連携を通じて飼料自給率の向上に貢献している。また、酒造好適米の生産・使用量は増加傾向にあり、国内外における日本酒人気の回復がその背景にある。今後も用途別需要に応じた作付支援や供給体制の強化が求められる。
2. 令和6年産米の相対取引価格・数量(令和7年5月)
2-1. 価格情報
2-1-1. 全銘柄平均価格
令和7年5月の相対取引における全銘柄平均価格は、60kg当たり27,649円であり、前年同月比で12,052円(+77%)、前月比で547円(+2%)の上昇となった。これは令和2年以降で最高水準の年産平均価格である24,686円をさらに上回る水準であり、市場の強い需給圧力を反映した価格形成となっている。
2-1-2. 主要銘柄の価格
主要銘柄における60kg当たりの価格は以下のとおりである。
・北海道産「ななつぼし」:28,237円(前年同月比+12,098円)
・北海道産「ゆめぴりか」:28,656円(+12,754円)
・新潟県産「コシヒカリ(一般)」:27,662円(+11,217円)
・秋田県産「あきたこまち」:26,937円(+11,264円)
・山形県産「つや姫」:29,322円(+10,687円)
これらはいずれも前年を大きく上回る高値であり、特にブランド米の価格上昇が著しい。
2-2. 数量情報
2-2-1. 全銘柄合計数量
令和7年5月の相対取引数量は5.2万トンであり、令和6年産米の出回りからの累計契約数量(158.0万トン)のうち約3%にすぎない。月間数量としては限定的であり、取引全体への影響は小さい。
2-2-2. 主要産地別数量
数量面では以下のように主要産地からの出荷が多い。
・北海道産「ななつぼし」:1.4万トン
・秋田県産「あきたこまち」:1.1万トン
・山形県産「はえぬき」:1.3万トン
これら3銘柄の合計で全体の6割近くを占めており、全国相対取引における主要銘柄としての地位を維持している。
2-3. 傾向と分析
2-3-1. 価格上昇の要因
令和6年産米の価格上昇には、複数の要因が重なっている。まず、例年より早期に取引が進行したことで在庫が減少し、需給の逼迫感が高まったことが挙げられる。また、肥料・燃料などの生産資材価格が高騰していることが概算金にも反映されており、その結果として販売価格に転嫁された側面もある。さらに、政府備蓄米の売渡しが一巡したことで流通数量が絞られ、高品質米やブランド米に対する消費者需要の集中が平均価格を押し上げている。
<まとめ>
令和7年5月時点の米市場は、依然として需給が引き締まった状態が続いており、相対取引価格は高値圏を維持しています。全銘柄平均価格は前年同月を大きく上回り、主要銘柄でも高騰が見られます。出荷段階の在庫は前年を下回り、流通量の限定が価格の押し上げ要因となっています。一方で、業務用や輸出向けの需要は堅調であり、高品質米への関心も高い状況です。今後も在庫水準と需要動向の変化を注視しつつ、価格の安定に向けた柔軟な対応が求められます。
詳細な情報は<一次情報>からご確認ください。
<一次情報>
米に関するマンスリーレポート(令和7年6月号)の公表について
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/kikaku/250617.html
米に関するマンスリーレポート(令和7年6月)
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/kikaku/attach/pdf/250617-1.pdf
令和6年産米の相対取引価格・数量について(令和7年5月)
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/kikaku/250617_1.html
令和6年産米の相対取引価格・数量(令和7年5月)(速報)
https://www.maff.go.jp/j/press/nousan/kikaku/attach/pdf/250617_1-1.pdf
<関連情報>
米の相対取引価格・数量、契約・販売状況、民間在庫の推移等
https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/soukatu/aitaikakaku.html
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