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江戸の金融当局、「相場を増やせ」で市場を作り直した話③― 「平均」だけでは足りなかった。価格はまだ動きすぎる ― 嘉永七年(1854年)  #63

相場は、まとまった。

👉 複数の相場を集め、平均する。

これによって、

  • バラバラだった価格は一本化され

  • 市場としての基準ができた

前回の記事はこちら



しかし——

それでも問題は残る。

👉 相場は動きすぎる。


■ 原文はこう書いている

ここで導入されるのが、このルールだ。

「平均相場を前日之相場と見競」


👉 前日の相場を基準にする。

『市中取締續類集』[166] 両替之部,[1---] [写]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2588693/1/19 (参照 2026-04-24)

さらに、

「前日ゟ引上候得者、弐文高直」
「前日ゟ引下候得者、弐文下直」


👉 急な上下を防ぐ。

👉 変動幅に上限がある。

『市中取締續類集』[166] 両替之部,[1---] [写]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2588693/1/20 (参照 2026-04-24)

■ 何が起きているのか

これはかなり重要で、

👉 価格の“動き方”を制御している。


それまでの流れはこうだった。

  • 相場を増やす(分散)

  • 平均を取る(統合)


そしてここで、

👉 変動を抑える(制御)

が加わる。


つまり、

👉 市場の設計が完成に近づく。


■ なぜここまで必要だったのか

理由はシンプルだ。


👉 平均だけでは、相場は安定しない。


  • 市場が荒れれば

  • 平均もそのまま大きく動く


つまり、

👉 “まとめただけ”では不十分


だから、

👉 動きを制限する必要がある。


■ これは何に近いのか

現代で言えば、

  • 値幅制限

  • サーキットブレーカー


👉 ボラティリティ(変動)の制御


かなり洗練された発想で、

👉 価格を直接決めるのではなく
👉 “動き方”を決めている


■ ここで見えてくるもの

この時点で、

江戸の市場には3つが揃う。


  • 場所を増やす 「五ケ所相増」

  • 平均を取る 「平均致候」

  • 前日比で制御する「前日相場を以増減程相定」


👉 分散・統合・制御


市場設計としては、

かなり完成度が高い。


■ それでも終わりではない

だが——

ここで終わりではない。


👉 制度は、守られなければ意味がない。


どれだけ仕組みを作っても、

  • 守られなければ崩れる

  • 現場が従わなければ機能しない


■ 次に問われるもの

ここから先の問題はこれだ。


👉 この制度は、本当に機能したのか?


  • 両替屋は従ったのか

  • 相場は安定したのか

  • 市場は回り続けたのか


■ 次回予告(最終回)

制度は完成した。

だが、

👉 制度だけでは市場は動かない。


江戸の金融当局は、

どうやってこれを“回した”のか。


最終回、

👉 **「制度を守らせる仕組み」**に踏み込みます。

記事はこちらです
*準備中*



参考資料

画像から読み解きをサポートしてくれるツール 
「ふみのは」

例文が豊富です。典型的な言い回しに慣れるには良いと思います

最初の頃は不要ですが、解読に慣れてきたら辞書が必要です。まだ辞書の力をいかせていない気がします・・

*Amazon のアソシエイトとして、適格販売により収入を得ています*


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