江戸時代、燃えたお金はどうなったのか〜安政二年(1855年) #54
この一文、読めますか?
焼金銀并焼百文銭
元の記録ではこう続きます。
去る十月二日夜、地震と火事により、焼けた金銀や百文銭を、多少にかかわらず、人々は最寄りの両替屋へ持ち込んだ
江戸時代の記録に出てくる一文です。
火事で焼けたのは、家や道具だけではありません。
👉 お金も燃えていました。

この一文が書かれた背景はこうです。
江戸で地震が起き、火事が発生しました。 安政地震のことです。
去十月二日夜地震出火ニ付
焼金銀并焼百文銭多少共
諸向より最寄両替屋共江引替
この文章は3つに分けると一気に読みやすくなります。
去十月二日夜地震出火ニ付(地震と火災が起きた)
焼金銀并焼百文銭多少共(焼けた金銀や銭)
諸向より最寄両(替屋共江引替)(両替屋に持ち込んだ)
つまりこういうことです。
👉 「火事で焼けたお金を、両替屋に持っていった」
重要なのはここです。
当時の人たちは、
焼けた金
溶けた銀
使えなくなった銭
をそのまま諦めたわけではありません。
👉 “両替屋に持ち込んで交換しようとした”
“焼けたお金”という概念が普通に出てくる

『市中取締續類集』[166] 両替之部,[1---] [写]. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2588693 (参照 2026-04-12)
これは単なるエピソードではなく、
通貨の損傷
流通の維持
信用の問題
といった、
👉 金融システムの問題そのものです。
これ、現代で言うと
破損紙幣の交換
中央銀行の役割
金融インフラの維持
とほぼ同じ話です。
一言でまとめると
👉 江戸時代にも「お金が使えなくなる問題」があった
古文書は難しく見えますが、実際に書かれているのは
こういう“生活の危機”です。
では、
👉 なぜ幕府はこれに対応する必要があったのか?
次回はこの背景を説明します。
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