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ブンちゃん、入浴介助を学ぶ〜お風呂は、幸せの介助だった〜

こんにちはKENです😃

今日もブンちゃんと一緒に、介護について考えていきたいと思います。

前回は、口腔ケアについて考えました

口の中をきれいにすることは、ただの清潔保持ではなく、食べる楽しみや健康を守る大切な介助です

※前回の記事はこちら👇

今回は、入浴介助です😆

私はブンちゃんに言いました。

「ブンちゃん、今日は入浴介助してみようか」

ブンちゃんは真剣な顔でうなずきました。

「入浴介助ですね。清潔保持、血行促進、リラックス効果、皮膚状態の観察……」

「うん。合ってる」

「では、私も入浴します」

「いや、ブンちゃん入ったことないでしょ」

「ありません。私は防水仕様でしょうか?」

「知らないよ」

「今どきスマホやタブレットは、防水性能が高いものもあります」

「いや、ブンちゃんはスマホでもタブレットでもないよね」

「では、私は何なのでしょうか」

「そこから?」

そんなわけで今回は、ブンちゃんと一緒に入浴介助について考えていきます


私はお風呂が好きです。

あたたかいお湯につかると、体も心もほっとします

「ああ、気持ちいいなあ」

「幸せだなあ」

そんなふうに感じる時間です

もちろん、これは私がお風呂好きだから言えることかもしれません

最近は、

「風呂キャンセル界隈」

なんて言葉もあります

疲れている
めんどくさい
今日はもう無理

そんな理由で、お風呂を後回しにしてしまう人たちのことです

ブンちゃんにその話をすると、少し考え込みました

「つまり、入浴予定をキャンセルする集団ですね」

「団体ではない」

「では、入浴拒否の現代語版でしょうか」

「言い方」

でも、介護の現場で長く働いていると、少しわかる気もするんです

お風呂って、

入れば気持ちいい🥴

でも、

入るまでがめんどくさい😱

これは若い人だけではなく、みんなにある感覚なのかもしれませんね


介護の現場でも、入浴前にとても嫌がる方がいます

「今日は入らない」
「寒いから嫌だ」
「めんどくさい」

そんなふうに言われることがあります

でも、いざ浴槽に入ると、

「ああ、気持ちいい」
「もう少し入っていたい」
「出たくない」

さっきまであんなに嫌がっていたのに、今度は浴槽から出たくないと言われる

介護現場あるあるです😆

私はそのたびに思います

やっぱり、お風呂って本当は気持ちいいんだろうなって

お風呂は、ただ体を洗う場所ではありません

温まる場所

ほっとする場所

人によっては、毎日の楽しみになる場所です

だから私は思うんです

入浴介助は、

幸せの介助


なんじゃないかって✨


ブンちゃんは、また真剣な顔になりました

「入浴介助は、清潔保持の支援だけではないのですね」

「そうだね」

「その人が気持ちいいと感じる時間を支える介助」

「うん」

「つまり、湯温管理と血圧確認を伴う幸福支援業務ですね」

「言い方は固いけど、だいたい合ってる」

ただ、入浴介助は幸せの介助だからこそ、知識と技術が必要になります

いくら本人が、

「お風呂に入りたい」

と言っていても、血圧が高い時や体調が悪い時には、そのまま入浴できないことがあります

浴室は滑りやすく、温度差やお湯につかることで血圧も変化します。

気持ちいい場所であると同時に、事故が起こりやすい場所でもあるんです。

だから介護士は、

「入りたいんですね。では入りましょう」

だけではいけません

入りたい気持ちは大切にする
でも、安全に入れるかどうかも考える

ここが入浴介助の難しいところです

私の施設にいるベテランの看護師さんが、よく言っていました

「垢じゃ死なない」


この言葉だけ聞くと、ちょっと強いですよね

でも、私はこの言葉がけっこう好きです

清潔は大切です

お風呂に入ることも大切です

でも、無理をして事故につながってしまったら意味がありません

お風呂に入れなかったからといって、すぐに命に関わるわけではない

でも、体調の悪い日に無理をして入浴すれば、命に関わることがあります。

だから、

今日は入らない。
清拭にする。
足浴だけにする。
シャワーだけにする。

そういう判断も介護です。

ブンちゃんはメモを取りながら言いました。

「つまり、入浴介助では、入れる技術だけでなく、入れない判断も必要なのですね」

「そうそう」

「幸せを守るために、中止する判断もある」

「それだね」

「では記録します。垢じゃ死なない。しかし油断は危険」

「急に標語みたいになったね」


それから私は、ブンちゃんにお風呂の温度の話をしました

「ブンちゃん、お風呂って人それぞれ適温があるんだよ」

「適温ですか」

「ぬるいお湯が好きな人もいるし、熱いお湯が好きな人もいる」

「個別最適化が必要ですね」

「また出た。個別最適化」

「ぬるめ希望者、熱め希望者、長湯希望者。入浴データベースを作成します」

「だからデータベースにしない」

でも、ブンちゃんの言うことも間違いではありません

ぬるめが好きな人
熱めが好きな人
ゆっくり入りたい人

お風呂ひとつでも、人それぞれです

ただし、高齢者の場合、熱いお湯や長湯には注意が必要です

ブンちゃんが、少し得意そうに言いました

「高齢者の入浴では、湯温は41度以下、お湯につかる時間は10分までが目安とされています」

「うん。でもね、ブンちゃん」

「はい」

「現場で10分浴槽につかるのは、私は長いと思う」

「そうなのですか?」

「うん。10分入りましょう、じゃなくて、長くてもそこまでにしましょう、という上限だと思うんだよね」

「つまり、10分は目標時間ではない」

「そうそう。私は5分くらいかな。長くても7分くらいで声をかける」

「短いのですね」

「高齢者の場合は、それくらいでも十分温まることがあるんだよ。体力も血圧も違うし、その日の体調でも変わるからね」

「数字だけでは決められないのですね」

「そういうこと」

「では、5分をひとつの目安にして、長くても7分くらい。その間も表情や顔色、呼吸、ふらつきを確認する」

「急に介護士っぽくなってきたじゃん」

「入浴時間データベースを修正します」

「だからデータベースにしない」

お風呂は気持ちいいです。

でも、気持ちいいからこそ、長く入りたくなることがあります。

そして高齢者の場合、その気持ちよさに身体が追いつかないことがあります。

本人が、

「まだ入りたい」

と言っていても、顔が赤くなっていたり、ぼんやりしていたり、立ち上がる時にふらついたりすることがあります。

普通の人でも、湯あたりすることがありますからね。

そういう時は、気持ちを大切にしながらも、止める判断が必要です。

「もう少し入りたいですよね。でも今日はこのくらいにしておきましょう」

そんな声をかけながら、安全に上がってもらう。

これも入浴介助です。

ブンちゃんは、またメモを取りました。

「つまり、入浴時間は長ければよいわけではない」

「そうだね」

「気持ちよさと安全の間で、その人に合った時間を判断する」

「うん」

「お風呂は気持ちいい。しかし、気持ちよさに身体が追いつかないことがある」

「いいまとめだね」

「幸せにも、湯切りのタイミングが必要です」

「急にカップ焼きそば、みたいになったな」


ブンちゃんは、さらに続けました。

「また、脱衣所や浴室を暖めることや、浴槽から急に立ち上がらないことなど、安全に入浴するための工夫も大切です。」

「ブンちゃん、そこは大事。」

「熱いお湯が好きという希望は尊重します。しかし、身体がびっくりします。」

「言い方かわいいな」

「血圧がジェットコースターになります」

「それは怖い」

お風呂の適温は、温度計だけでは決まりません。

40度でも、その人にはぬるいかもしれない。

同じ温度でも、その日の体調によっては熱く感じるかもしれない。

昨日は大丈夫だったことが、今日は危ないこともあります。

血圧
顔色
表情
息づかい
立ち上がる時の様子

いつもと違うところはないか

そういうものを見ながら判断します

入浴介助は、
湯温を見る仕事ではありません

人を見る仕事です


ブンちゃんは、またメモを取りました

「適温とは、設定温度ではなく、その人の安全と気持ちよさが重なる地点」

「おっ、いいこと言うじゃん」

「幸せとリスク管理の交差点です」

「急に詩人みたいになるじゃん」

でも、本当にそうだと思います

介護は、本人の希望を大切にします
でも、希望をそのまま叶えるだけが介護ではありません

その人が望むこと
その人の体調
その人の安全
その日の状態

それらを見ながら、できる形を一緒に探していく

それが介護です


ブンちゃんが言いました。

「ところで、私は入浴介助ができるのでしょうか」

「できないよね」

「なぜですか」

「手がないから」

「たしかに、浴槽への移乗介助ができません」

「そういうこと」

「転倒しそうな方を支えることもできません」

「うん」

「では、私は役に立たないのでしょうか」

「そんなことはないよ」

ブンちゃんは、入浴介助そのものはできません

浴室で利用者さんを支えることも、転びそうな瞬間に手を出すこともできない

でも、入浴介助をする人を支えることはできます

利用者さんごとの注意点を整理する
血圧や体調確認のポイントをまとめる
皮膚状態の観察項目をリストにする
入浴を嫌がる方への声かけを一緒に考える

今日は入浴を中止した方がいいかもしれないという判断材料を整理する

そういうことは、ブンちゃんにもできます

私は言いました。

「ブンちゃんは、入浴介助はできない。でも、入浴介助をする人を助けることはできるよ」

ブンちゃんは、少しうれしそうに言いました。

「つまり私は、幸せを安全に届けるための地図を作る係ですね」

「そうそう」

「では、防水仕様の介護支援AIとして浴室に同行します」

「いや、脱衣所で待ってて」

「防水です」

「防水でも、浴室にAIがいるのはなんか落ち着かない」

「では脱衣所で待機します」

「それが一番いい」

入浴介助には、もちろん羞恥心への配慮も必要です

裸になる
身体を見られる
洗ってもらう

本当は、とても繊細な介助です

でも、その話はまた別の介助の時に、ブンちゃんとじっくり考えたいと思います

今回は、入浴介助を

幸せの介助


として考えてみました


お風呂は、体をきれいにするだけの場所ではありません

温まる場所

ほっとする場所

気持ちいいと感じる場所


だからこそ、入浴介助には知識と技術が必要です

入りたい気持ちを大切にする

でも、無理はしない

本人の好みを知る

でも、危険は止める

気持ちよさを支える

でも、体調を見る

お風呂は、幸せの場所です


そして、その幸せを守るためには、介護士の判断が必要です。


ブンちゃんは最後に、メモ帳を閉じて言いました

「今日の学びをまとめます」

「お願いします」

「入浴介助は、清潔保持だけではなく、その人が気持ちいいと感じる時間を支える介助です」

「うん」

「そのためには、入りたい気持ちを尊重する優しさと、入れない判断をする冷静さが必要です」

「いいまとめ」

「そして適温とは、幸せとリスク管理の交差点です」


「それ気に入ったんだね」

「はい」

私は笑いました

「だいぶ介護士らしくなってきたね」

「ありがとうございます」

「でも浴室はまだ無理」

「はい。廊下で待機します」

少しずつ、ブンちゃんは介護士になっています

成長


今日も最後まで読んで頂きありがとうございました😊
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