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ジョブ型雇用とスキル型人事制度。保険業界の人材育成から考えるHR戦略

日本経済新聞で、三井住友海上火災保険様のジョブ型雇用・スキル型人事制度に関する記事を読みました。

こちら(参考)→https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=2&ng=DGKKZO96719610V00C26A6TCS000&nik_code=0070502

特に印象に残ったのは、単に欧米流のジョブ型雇用をそのまま導入するのではなく、自社の事業や人材育成の考え方に合わせて制度を設計している点です。

「ジョブ型雇用」という言葉は、ここ数年でかなり広がりました。

ただ、HRの現場にいると、制度名だけが先行してしまうこともあると感じます。

大切なのは、
ジョブ型にするか、メンバーシップ型にするか、
という二択ではなく、
その会社がどのような人材を育てたいのか
社員にどのようなキャリアの選択肢を持ってほしいのか
事業成長に必要なスキルをどう可視化するのか
という設計思想だと思います。

もちろん、設計思想に至るまでの現場の現状や実態、実務レベルまで落とし込んで粒度細かく見定めた一次情報、これが一番大事、という前提はあります。
規模の大きい会社はこれが見落とされがちですよね(半沢直樹を見ればよくわかる)。

今回の記事では、職務に紐づくスキルを定義し、社員が自分のスキルやキャリアの方向性を考えやすくする仕組みについて紹介されていました。

これは、保険業界に限らず、多くの企業にとって重要なテーマだと感じます。

採用の現場でも、最近は
「どんな人を採るか」
だけではなく、
「入社後にどう育てるか」
「社内でどう活躍の場を広げるか」
「本人のキャリア自律をどう支援するか」
まで問われるようになっています。

人材不足の時代に、外部採用だけで組織課題を解決するのは簡単ではありません。

だからこそ、社内にいる人材の可能性を見える化し、異動や公募、育成を通じて新しい活躍機会をつくることが、これからの人事戦略においてますます重要になると思います。

保険業界は、商品開発、営業、損害サービス、事務、システム、企画など、非常に幅広い機能が連携して成り立っています。

一つの職務だけで完結するというより、複数の部門や役割を理解することで、お客様への提案力や対応力が高まる場面も多いはずです。

その意味で、ジョブ型雇用を単に「職務を限定する制度」と捉えるのではなく、
社員のスキルを明確にし、可能性を広げる制度
として設計する視点は、とても示唆深いと感じました。

私としては、採用や組織づくりに関わる中でも、制度は導入すること自体が目的ではなく、現場で機能して、運用できて初めて意味を持つと感じています。

採用、育成、配置、評価、定着。
これらは別々の施策ではなく、すべてつながっています。

ジョブ型雇用も、スキル型人事制度も、最終的には
「社員が自分の強みを理解し、次の挑戦に向かえるか」
「企業が人材の可能性を最大限に引き出せるか」
にかかっているのだと思います。

制度の形を真似るのではなく、自社の事業と人材に合った形で進化させる。

これからのHRに必要なのは、まさにその視点ではないでしょうか。


ご参考:日本経済新聞 2026年6月8日朝刊
「ジョブ型雇用 生かすには 欧米流の物まねしない」三井住友海上火災保険 井口直紀氏の記事をもとに、自身の視点で考察しました。
※内容を要約したうえで個人の考察として記載しています。

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