['25 コンサドーレ] vs.愛媛FC 〜乗り越えて勝つ力〜
2025明治安田J2リーグは第6節。
前節今シーズン初勝利を挙げた札幌。
新たな船出に勢いをつける勝利を手にし、ここから昇格へ一直線という雰囲気。苦手なアウェイ愛媛で最下位相手に勝利は必須。2連勝なるか。
対する愛媛は開幕から未だに勝利なし。なんと、最後のリーグ戦勝利は、2024年8月18日の大分戦。J2通算200勝まであと1勝というのを去年の8月からやっているという。さすがにそろそろ勝てる…も尽きそうな中だが勝たなくてはならない。また、石丸監督の進退も気になる頃。
↓今節のハイライトはこちらから。
↓前節の記事はこちらから。
↓2025シーズンの各節の振り返りはこちらから見れます。
概要・スタメン
まずは試合概要から。

結果は2-1で札幌の勝利。2連勝。
各データを見ても札幌が上回り、結果的にも勝利という形で愛媛を上回った。札幌は3,4試合続けてシュート本数が二桁に達している。段々と、やりたいことを表現できてきているか。
左のデータにAT indexというものがあるが、これは(自チームのシュート)ー(相手チームのシュート)を計算したもので攻撃指数を計れるもの。これを見ても愛媛は相当守備に回ることが多いよう。では、なぜそうなのかも含めて試合の中身を見ていきましょう。

札幌は前節から1枚替え。前線に入っていたチェックはタイ代表選出のため不在。そのかわりに長谷川がスタメン。前節の勝利もありメンバーは今季初?の固定。ようやく軸が固まってきましたかね。
愛媛は前節から5枚替え。前節千葉戦の1-5の大敗が影響したのか、複数枚替えてきた。また、前節は4バックだったが今節は3バック(5バック)でのスタート。ここまでの試合で相手のシステムに合わせる形をとっているが、今節は札幌の3バックを予想し合わせてきたと思われる。攻撃陣では田口・甲田・窪田etc…と5,6枚で回しているフレキシブルさ(または固定できていない?)があり、今節も固定はせずにまた替えてきた。
序盤の覇者とシステムの落とし穴

まずは、札幌保持時から見ていく。
札幌のビルドはここまでの2,3試合を見ても3枚や4枚と入り口の枚数はちょこちょこ変わっている。というところで、今節はGKの小次郎と2CB(トーヤ・家泉)の3枚での入り口が主になった。両SBも開いて、SHも高い位置を取れるような形。+2CHが絡みながら前進を試みる。SBも降りながらサポートする。また、前節無双状態だったアマドゥも前線にターゲットとして君臨している。試合を重ねるごとにやりたい形が伝わってきている。

対して、守る愛媛はベースの3-4-2-1から5-2-3へ可変し、さらにpressing時は5-3-2(左シャドーの窪田が一個下がる)。2トップでプレスをかけながら、その後ろの3枚から枚数繰り出しながら連動。相手の3+2の入り口に対し2-3でかける。
ここまでの試合の通り序盤はpressingをかけながら相手に余裕を与えない。高い位置で奪ってからのカウンターも狙いとしてある。
そして、今節で大きなキーポイントとなったのはこの愛媛のpressingである。以下。


愛媛はスタートの2枚(田口・甲田)でかけるのだが、札幌のボールホルダーのうち小次郎・トーヤが持った際に、両者の利き足が左足であることを考慮し左足で蹴れない(ロングやパスを防ぐ)ようにpressingする(上図2枚)。そのため、小次郎・トーヤはボールを持つと限定されている方向の右へパスを回すしかなくなる(利き足の左足でロング・パスを入れたかったのに)。そして、最右の家泉のボールが入ればそこを狙い目に愛媛は強度を上げて取りにかかる。+家泉はそこまで足元がうまいというわけでもないので、愛媛にとっては限定し「狙い目に設定するなら家泉だ!」となる。
過去の試合同様に、ビルドから前線に長めのボールを入れて押し込みたい札幌だったが、ロングを入れる役割を持つ3人(今節では小次郎・トーヤ・家泉)のうち2人がロングを蹴れない状況に追い込まれてしまった。また、前半の札幌は序盤風下ということもありロングを入れても押し戻される可能性が高い。そのため地上で繋ぎながらある程度pressingを剥がして前進したい。or 余裕があればロングをアマドゥに入れながら。
しかし、限定されている状況+風下となってしまっているため、前線もボールを引き出そうと足元ばかりになる。その結果、ビルドのところではpressingを受ける+前線が下がってくる で窮屈な状態になる。

足元ばかりで引き出そうとする札幌は、ウラへ抜ける動きをするプレイヤーもいなくなってしまった。これには、アマドゥが降りすぎたということとアマドゥ自身がラマダンや暑さにより本来の動きが発揮できていなかったことが関係すると考えられる。ターゲットになって前線で収めたいアマドゥが受けようと下がって、時にはサイドにいることも多かった。本来であれば、もう少し高い位置で受けて起点を作りたかったはずだが状況的に降りて引き出すしかなかった。
さらに、そのアマドゥにボールが渡るにも一苦労しているので、他の前線で引き出すプレイヤーが必要になり片トップの長谷川まで下がって受けようとした。こうなると前線中央でウラをとるプレイヤーはいない。一人がウラ引っ張って受けるか、それでDFライン下がればライン間でもう一人が受ける形を作れる。が、相手はpressingでラインが上がっているにも関わらず、2トップとも降りるので相手はラインを下げる必要なくフィールド10人でコンパクトに敵陣でプレーできる。札幌は自ら作り出せるはずのスペースを潰してしまっているような形。
もっとウラ引っ張らないといけない
— 鵜外 (@engjpn_ugai) March 23, 2025
アマドゥのスペースないから外に出るしかなくなってる#consadole

他に、家泉がボールを持ちサイドチェンジを試みようとするも、ボールの精度が低ければタッチラインをわる。サイドチェンジに成功したとしても長めのボール自体滞空時間が長いため、コンパクトに守っている愛媛は全体でスライドすれば良いだけである。さらには横に5枚も並べているのでスライドする距離もそこまでない。タテがない札幌は横幅を使おうにも対応されてしまう。タテがないというのは、前後が縮まって圧縮状態にあるためタテパスを入れてもブロックを組んで枚数揃えている愛媛にカットされてしまうこと。+ウラへの動きもないのでタテ方向に出せない。
ところで、システムの噛み合わせ的には左SBの岡田が空いている。前半開始早々に岡田の持ち出しからウラへのスルーパスからチャンスもあったので、そこから起点を作れそうではあったが…。
この状態が続き、札幌は前進するきっかけを作れないまま全く敵陣に入れない。
それに対して、愛媛は自分らの特徴であるpressingを開始から取り組みながら奪えばカウンター、セカンドを拾ってアタックへ。不自由なく序盤を過ごす。ペースで言えば愛媛の方が持っていた。守備から相手にペースを与えず自分らが優位に試合を進め、攻撃のペースまで獲得する。
札幌としては現段階での弱点を全世界に披露してしまった。「これが札幌のビルド封じ」として取り上げられても仕方ないくらい苦しい前半序盤。
1失点目
狙いすましたボレーシュート✨️
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) March 23, 2025
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田J2リーグ 第6節
🆚 愛媛vs札幌
🔢 1-0
⌚️ 9分
⚽️ 森山 公弥(愛媛)#Jリーグ pic.twitter.com/FoIAAluMF9
という愛媛の守備が光る序盤。先制に成功したのは愛媛。
9分、高い位置で引っ掛けて攻撃に転じるとその流れからクロスを供給。ボックス内のこぼれを森山がボレーで叩き込んでゴール。
札幌としては、前述の通り、前進のきっかけを作れないまま愛媛の守備の網にかかってしまった。ロストから押し込まれ相手のチャンスまで持っていかれたというシーン。
クロスの処理に関しては、小次郎と家泉が被ってしまって処理しきれず。そのこぼれをトーヤがゴール前の密集から脱そうとヘッドでクリアするも飛距離は出ず。そして、そのボールを叩き込まれた。
クロスの処理自体は小次郎のキャッチで対応できたかと思われるが、何かエラーが起きてしまった。トーヤのヘッドでのクリアも急にボールが来たので(QBK)とにかくゴール前から逃したかったが相手に渡ってしまった感がある。
ゴール動画だけ見れば、札幌のGK(GP),DFの連携ミスであり前々節の千葉戦でもそういうエラーがあった。そこに批判が集まるのは普通だと思うが、間接的な失点の理由は前進できなかったビルドの部分である。ビルドのところでうまくpressingを掻い潜り敵陣に入れていれば、押し込む状態から攻撃をし続けることができただろう(=自陣での守備をしなくて済む)。ロストしても前からpressingを開始し高い位置での奪取や回収で難なく序盤を乗り越えることができたのでは。しかしながら、その部分がまだ未完成・未成熟というのが現在の札幌。ここは伸び代がある。修正・成長を期待。
↓以下のポストでも解説してます。
今日の愛媛戦の失点に隠された間接的なワケ
— 鵜外 (@engjpn_ugai) March 23, 2025
まず前提として札幌は風下で保持するのでいつものようにロングを前線に入れられず。ビルドの入り口は小次郎も含めて3+2。対して愛媛は523から532にして、前線2枚でプレスしその後ろを3枚で見ながら時に1枚押し出す。
↓続(長くなりますが是非)#consadole pic.twitter.com/ch3zEyJ6zM
昨日の戦術チェック記事より
— 鵜外 (@engjpn_ugai) March 23, 2025
やはり(特に序盤)愛媛のpressingの形にはめられてしまったという前半。また「リスク負って〜〜ボールリリースのタイミング」の部分に関してはロング蹴れずに慎重になった結果リスク負ってしまった印象。でロストしカウンターの流れでした。
↓スレッド参考#consadole https://t.co/Lp7i3RkJ0T pic.twitter.com/oUlZ2xlLiB
総じて、札幌からして都合の悪いような予想が的中してしまった。愛媛の術中にハマってしまったというところか。
逆に愛媛はこれまでの試合でも序盤の良いpressingからカウンターへ持って行けていた。得点も序盤に多く取れており先制点がほとんどだ。しかし、結果的に負けが嵩んでいるのが勿体無い。(石丸監督は前半20分までなら優秀な監督かな?)
我慢強くやり続ける
先制を許し焦りも出始めている札幌。
ビルド〜アタックまでなかなか繋げられない展開が続くも、チームのスタイルとしてパスを繋ぐ・連動性で前に進む・押し込み続ける を継続し我慢強くボール保持を試みる。

そんな中で印象的だったのは、ビルドなどで自陣から無理にでもドリブルで前に運ぶシーン。トーヤ・馬場などが特攻で突っ込んでいく。特に、トーヤの特徴でもある推進力でボールを前進させることができる。CBからスペースがあれば運んでいけるのは大きい。
こうなった要因としては、相手のpressingに押され圧力が全体にかかるなかでパスコースを見失ったのでドリブルを選択した…ということと考える。ただ、この無理にでも運ぶことで相手も少しは押されるのでラインは下がる。=札幌は前進から押し込むきっかけを掴める。

その形で押し込みながら相手のラインダウンを誘発し、その次には手前(相手のブロックの前)で持つ余裕を持てる。
上図のような形になれば、いつものように殴り続ける体制が整う。また、愛媛はリード後ブロックを組むのだがそのブロックのラインが低いままで、再びラインアップ〜攻撃へ…というのがスムーズにできない。篭りっぱなしになる。それもあり、札幌は無理にでも押し込んで相手のラインを下げさせたことで押し込む時間を作ることができた。
相手のpressingに苦しめられながら前進が難しい展開が続いたが、ボール保持を続けるうちに前進のきっかけを掴むことができる。
「おいおい、攻撃できていねーじゃんかよ!」と見ている側が切れたとしても、選手たちは我慢強くやってきたサッカーに取り組む。そして、自分らの攻撃のペースを取り戻すことに成功する。どれだけ難しい展開でも、積み上げたきたサッカーを継続することで必ず打開できる瞬間はくる。やり続けることの大切さを理解しよう。
しかし、序盤から継続してパスミスやコントロールミスが目立ち自滅からカウンターを喰らうシーンも多くあった。その精度は日々の練習やコンディション調整でなんとか改善してほしい。パスが繋がらないと試合にならない。
同点弾
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) March 23, 2025
🏆 明治安田J2リーグ 第6節
🆚 愛媛vs札幌
🔢 1-1
⌚️ 36分
⚽️ アマドゥ バカヨコ(札幌)#Jリーグ pic.twitter.com/86UaAhASRv
なんとか押し込む時間帯に突入すると、攻撃の形も表現できるようになる。この得点の前にもチャンスがあり、得点の布石・可能性が見えた。流動性からの崩しはある程度形になっている。
36分、右サイドで起点を作り複数枚関わって中央を経由してから再び右サイドをえぐる。近藤がペナ内に入り込みクロス、ゴール前で合わせたのはアマドゥバカヨコ。
今節は上手く起点を作れずに攻撃にエネルギーを与えられていなかったアマドゥがゴール前では仕事をやり切った。この試合以外ではゴールへの形に貢献していたアマドゥが今節はフィニッシャーとして貢献した。ゴールというFW最大の仕事を果たした。
近藤にパスを送った馬場のパスにしろ、馬場まで繋ぐまでにしろ、どこか曲芸的でなんとかウラが取れたという形でしたが、チャンスメイクで複数枚絡んでいるので特徴・やりたいことは出ていた。また、近藤のクロスに対しては枚数も中に揃っており、ゴール前のアマドゥ・マイナスの長谷川・ファーの青木 とどこにクロスを出しても決まるような配置。これもまた素晴らしい。
曲芸的=無理やり感がある。という得点でそれは再現性的には良いのかな?と思ったが、以下の岩政監督のコメントを読むと「選手たちが点取ってくれれば僕は何でもいいんですけど」とあったのでとりあえず決まれば良いということなんですね。ただ、決まれば良いと言ってもそこに至るまでの流れに自分たちのサッカーが反映されているかどうかが大事だと思っていて(読み取るに)、得点も重要だけどそれ以外の取り組みや積み重ねの方が重視されているという印象があります。そういうところが岩政監督らしさかなと。
3/23日 〇2-1愛媛(A) #岩政大樹 監督③ 1点目は理想的な得点?「そうですね。選手たちが点取ってくれれば僕は何でもいいんですけど、前半も苦しい段階の中ではありますが、しっかりと最後の崩し切ってというシーンはいくつかありましたので…」#ラボ取材メモ
— コンサラボ|UHBコンサドーレ取材班 (@UHBconsalabo) March 23, 2025
愛媛としては、押し込まれる展開の中でラインを押し上げられず受け身になる時間が続いた。その流れからスーパーボールウォッチャーになり、5バックで構えているにも関わらずサイドを破られ失点。もとより、愛媛はサイドアタックに対する守備はそこまで良くない。それが今節も露呈してしまった。
その後も札幌ペースで前半は続き、逆転までしておきたい札幌だったがチャンスあったものの決めきれず。しかし、苦しい序盤があったがそれを跳ね返し自分らで状況を変えることに成功した。それが前半の収穫か。
逆の立場
逆の愛媛保持・札幌守備の状態を見ていませんでしたね。

愛媛の保持は3CB+アンカーという形が多かったかな?みたいな。これまでの試合を見てみると、保持時はポゼッションしながらでボールはあまり捨てていませんでした。しかし、風もあってか札幌のpressingを受けてはロングでサイドウラへ逃げる形が多くあった。というか、札幌の4-4のブロックを前に逃し口がないので引き出せずロング入れて逃す格好になる(プレス回避)。それで相手ボールなっても、ハマっているpressingからミスを誘発しカウンターへ繋げたい狙い。
札幌は1stプレッシャーのアマドゥが限定方向を決めてpressing。アンカーのところはFWユニットの長谷川がケアして2枚でpressingのスイッチ。FW2枚の守備連携でpressingし、それに連動するようにSHやSBを押し出してサイドで取ろうという狙い。これはいつも通りの狙い通りの守備。4バックにするメリットは、pressingのところでSBを押し出しても後方に3枚残ること。今までのように、後ろ残りが2枚とかで手薄になることはない。
札幌は守備時(pressing)のところでは特に問題はなかった。相手がロングを選択したというのもあるが。とりあえず、前半はpressingはまあ良しで、ピンチになるのは自滅からのカウンターがほとんど。しかし、それは我慢強くいつかくる押し込むきっかけを掴むために必要なポゼッションがあったからである。そうなっても仕方なかったと言っておく。
前半は1-1で折り返す。
後半
HTでの選手交代は両チームともなし。
現状打破はいつだ
後半も愛媛はロングで敵陣に押し込みながらラインを上げきりたい。前で奪われてもpressingから奪い返しカウンターへという狙いは変わらず。コンパクトさを保てればセカンド回収や球際に人数かけることができる。
押し込まれている札幌は受け身になりラインも下がる。FWも下がっている状況で前半同様に全体が低い。自陣で奪い返しても前線にボールを当てられるプレイヤーがいない(そもそもみんな自陣にいてしまっている)ので現状を打破できない。押し上げられない。

後半の札幌保持も前半同様にpressingに圧力を受けて前に進むにも苦労が続く。前半終盤で前進のきっかけを掴んだがまたしても逆戻り。相手の5-2-3(5-3-2)に対してどう前進しようか・タテに入れようか…明確な策が見えない。詰まっている形からロングで一か八かという風に前にボールを送るしかない。

試合後の岩政監督のインタビューでも、少し手こずって誤算になってしまったという印象があったよう。この試合を糧に対策を打てるようになるか。
愛媛は前半序盤と同じような連動性のあるpressingを後半序盤も押し通す。HTを挟んで体力を回復させて、再び強度を取り戻したようだ。

とはいえ、後半ではようやく左SBの岡田を使え始める。
前半のところで相手とのシステム上、岡田が空いていると指摘したがその通りに岡田まで展開し前進することができたシーンも2,3度あった。
前半はサイドに追い込まれて同サイドでどうにかしよう…というのがほとんどだったが、後半は前半から勇気を持って繋ぐことで落ち着きを取り戻し、このように逆にまで地上のパスで展開できるようになった。
こういう展開ではCH(高嶺・馬場)の引き出し方が重要になる。これ以前のシーンでは、マークとの距離が近く受けても後ろ向きで潰される・奪われるなど、有効的にCHを使えなかった。その対策としては、相手との駆け引きでスペースを作ることで余裕を持って引き出すことなど。上図はあくまでも、右サイド→中盤→左サイド への流れをなんとなく図式化しただけに過ぎないので、実際の試合ではもっと細く動いたり入れ替わったりで中盤が引き出す。または、高嶺がこれまでやってきたように最終ラインに降りて展開するのも効果的。相手のpressingに対し、噛み合わせが悪かったので+1枚下げることで優位性を保てそう。
後半終盤に宮澤がCHに入ったがビルドのリズムを作り出す指示や立ち位置など、巧く相手をいなす技術というか雰囲気作り・味方の動かし方はさすがだった。難しい展開や今までチームとして直面しなかった状況では、ベテランの経験がキーになる。
ダレ始めましたねっ!そこの愛媛!
札幌が保持から段々とリズムをまた取り戻し始める。ここから札幌の押し込みフェーズがまたしても始まる。56分には、前線2枚替えで白井とキムゴンヒを投入。
愛媛は時間が経つにつれてpressing強度が下がり始める。というのも、前線はpressingに行ってはいるがその後ろが前に出れなくなり(体力的に?)pressingの連動性がなくなっていく。前後分断の守備になってしまい、愛媛特有の「後半ダレる」が見えてくる。

そんな札幌は、保持から前進がスムーズになり(愛媛がダレて障壁がなくなる)右サイドの近藤のところからチャンスを作り続ける。
近藤サイドからのクロスに対しては、2トップと逆SHなど3,4枚は入ってきているので得点の匂いがする。実際に、青木の惜しいシュートや近藤自身がポケットまで入り込んで折り返すなど決定機につながるシーンも増加してくる。
愛媛はラインダウンし5-4か5-3のローブロックを組んでいる割には、サイドの近藤のところに枚数を割かずに1v1にさせている。前半の失点のように近藤が仕掛けてくるのはわかっているはずだ。なんならスカウティングのところから伝えられているはず。しかし、それを許すかのように1v1の状態でクロスやCK獲得までやりきられる。
逆に考えると、愛媛はサイドから攻められても中を固めることを優先しているのかもしれない。だとしても、ピンチの芽を摘むには相手のチャンスメイクスタート地点を制限する必要があるのでは。いつまで経っても、サイドアタックに対応しきれず失点を重ねるだけになる。サッカーで一番得点が決まるのはクロスからなんですけどねぇ。
解が出た逆転弾
試合終盤の逆転ゴールで札幌2連勝!
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) March 23, 2025
🎦 ゴール動画
🏆 明治安田J2リーグ 第6節
🆚 愛媛vs札幌
🔢 1-2
⌚️ 82分
⚽️ キム ゴンヒ(札幌)#Jリーグ pic.twitter.com/7Enb9Lux9J
ジワジワと札幌は押し込み続ける流れから逆転まで持っていった。
82分、右サイドから中へ仕掛けた近藤のパスはクリアされるも、そのセカンドを拾った家泉がタテの木戸(途中出場)に繋ぎアーリークロス。ファーにボールが流れると待ち構えていたキムゴンヒがボレーで蹴り込みゴール!
自分らでペースを作り押し込む流れから、セカンドを回収し二次攻撃で得点に結びつけた。また、全体で押し込むことでクロスに対して中の枚数も担保できていた。このゴールでも3枚入っており、ニアから3枚目が決めた。クロスに対してしっかり枚数揃えておくというのは意識づけられているのかなと思います。1点目然り。
そして、逆転弾を決めたのはゴンヒ、いやゴニ、いやゴニキ。
久々のゴールでしたね。正直なところ、ゴニはどう生かすのが正解なのかよくわからなかったですが、ゴール前ではしっかり結果を残すというので自らの存在価値を示してくれたと思います。途中出場の選手が結果を残した(その前のクロスも途中出場の木戸)というのは、後半の攻撃でトーンダウンする札幌にとってとても大きなこと。岩政監督が言う"ディサイダー"の話ですね。
2/15土 vs大分(A)前日 #岩政大樹 監督 ①J2を闘う上での選手層「一般にいうベンチメンバーを僕はディサイダー(decider)と言っているんですけど、『スターター』と『ディサイダー』がいたとして、決着をつけるディサイダーの選手層はJ2の中でトップクラスだと思います...」#ラボ取材メモ
— コンサラボ|UHBコンサドーレ取材班 (@UHBconsalabo) February 16, 2025
愛媛は守備のトーンダウンから失点。
当然ながらの失点というかお家芸。相手の攻撃に耐えきれず押し返しきれない展開から失点…というのを何回やるのか。愛媛サポはさすがに呆れてしまうところまで行っているのでは?
取り組めていることの強度・精度は高くても、それがお粗末になれば・ダレれば全て水の泡。最下位である理由がくっきり見えてきていますよ。
以下のポストはサッカーJJさんより引用させていたただきますが、数年前からそういう事象は起こっているのですね。
黒石の脳筋クリアも意味不明。
— サッカーJJ (@SoccerJiJiiii) March 23, 2025
その位置から散々繋いどいてなにそのクリア
んで村上はなぜ追わない?なんで歩いてる?
これが4年前から起こってる愛媛が終盤にサンドバッグになる理由。
FWのハードワーク不足とDFの判断力
pic.twitter.com/6G3FFsDTfU
「攻撃がトーンダウンする札幌」 vs 「守備がトーンダウンする愛媛」のトーンダウン対決で課題を克服したのは札幌だった。どういう話かわからない場合は、以下のポストと画像内を読んでみてください。
J2は結構外国人FW次第になっているチームが多い印象。コンサもみんな個はあるが、アマドゥに当ててからしか前進できないみたいなケースがある。
— 鵜外 (@engjpn_ugai) March 20, 2025
で、J2には外国人FWがいっぱいいるが、そのFWに代わる強力な選手がいるか?その選手が怪我した代わりは?質は保てる?コンサも勝ててはいてもそこが問題。
愛媛戦もアマドゥが出ているうちに試合を決めれるか?というところ。
— 鵜外 (@engjpn_ugai) March 22, 2025
愛媛戦に向けた記事内でもあるように、白井をベンチスタートにすれば途中出場で後半の攻撃のトーンダウン対策になるのでは(=オプション)。となるとチェックの代わりには長谷川か木戸。前半のうちに2,3点入れば困らない。#consadole https://t.co/2nNBQMv1ap pic.twitter.com/mxciPYPqH4

守備の懸念
攻撃でなんとか結果を残した札幌だったが、後半中盤以降ではpressingでの課題も見えた。

前半の時と同じように、2トップでpressingをかけながら相手のアンカーのケアも行う札幌の守備のスタート。前半は割と安定はしていたし、後半も上図のように2トップでスペースの埋め合わせ+pressingで取り組めていた。

しかし、アンカーのケアが疎かになると簡単にアンカーにつけられそこから相手の攻撃に転じてしまう。ここでCBから簡単にアンカーにつけられてしまっては、pressingは無効化されてしまう(ボールに行っているだけで無意味)。スルスルと抜かれていく。2トップのユニットチャレカバをする、あるいはCHを押し出してケアさせるをしないと相手のビルドアップ〜アタックの流れをスムーズにさせる手助けになってしまう。
この手の話は、第2節熊本戦の記事でもした話。
今季の札幌は、後方の守備云々ではなく前線からのpressingがどれだけ機能しているかが重要になっている。アマドゥの守備が上手い話は記事でもXでも散々していますし、それ故にうまく回収して自分らの攻撃に繋げられているという事象も何度もあります。しかしながら、一人だけpressing技術が高くてもその選手がピッチからいなくなるとpressingが破綻する可能性が高い。ここで相手のビルドに歯止めをかける守備ができないと、簡単にピンチなるし失点にまで繋がってしまう。
たまたま、今節は愛媛が決めきれなかっただけで他のチームとやったら失点してたかもしれない。まあ、それが熊本戦とかなんですけどね。
以 ↓ 下


また、pressingのところでは青木や近藤が攻撃の流れから1stプレッシャーになる場面もあり、誰がどこで守備をしても同じようにできないといけない状況が何度かある。誰がpressingに行ってもしっかり限定ができる・背後のパスコースを消せる・他のプレイヤーがケアやカバーできる を遂行すべきだ。
攻撃だけでなく守備での流動性もあるなら尚更ですね。
と、課題も発掘されながらもリードを守りきり試合終了。
2-1でアウェイ札幌の勝利。2連勝。
総括
なんとかもぎ取った勝利。
苦しい展開やうまくいかない内容の試合でも、しっかり勝ち切る・勝ち点3を奪い取るという泥臭さがあったのはよかった。今までの札幌なら、こういう試合で負ける、最低引き分けで終わるという感じだったと思う。ただ、今季の札幌は勝負強いぞ!というのを証明した。
保持〜攻撃のところでは弱点を晒してしまったのは痛いが、課題が見つかったのでそこをどうクリアしていくかが重要になる。それでも、自分らのやってきたことに取り組みながら打破できたりしたので力はあるはず。難しい展開でも焦れずに我慢し続け、最終的に勝利まで持っていけたのは大きい。
3/23日 〇2-1愛媛(A) #岩政大樹 監督① 試合総評「内容的には思っていた通りの試合にはならなかったという印象です。その分、こういう試合で勝ち点3を取り切るのは大きいので、大きい勝ち点3だというふうに捉えています」#ラボ取材メモ
— コンサラボ|UHBコンサドーレ取材班 (@UHBconsalabo) March 23, 2025
3/23日 〇2-1愛媛(A) #岩政大樹 監督⑥「…我慢しながら後半は相手のペースの方が長かったと思いますけども、そこを我慢しながら勝ちに繋げたというとこも含めてチームが少しずつ進んでるかなというふうに思ってます」#ラボ取材メモ
— コンサラボ|UHBコンサドーレ取材班 (@UHBconsalabo) March 23, 2025
守備の面では前々節から安定感は出ていて、pressingでは課題もあったが概ねできてきているしゴール前では堅く守れているような印象。第1,2,3節あたりのように、カウンターを喰らって枚数不足というのも4バック移行で修正できている。チーム全体で守備文化の形成を行えていると思う(まだ発展途上ですが)。成功体験として積み重ねっていくか。
選手交代について。
今節は早めの段階で2トップに見切りをかけて、2枚替えでよりフレッシュな状態で苦しい展開から脱しようという思惑が感じ取れた。ゴニは後方からのパスの引き出しやポスト的な役割を持ち、白井は背後を狙う動きで奥行きを作ることができる。2トップをツインタワーにしても役割が被ることがあるので、デカFW+ミニFWの組み合わせが良いと思う。キャンプ中からそうだったが。
72分から出場の木戸は、足元の技術があるので落ち着かない展開が続いてもポゼッションのリズムを作って落ち着かせることができる。宏武の投入もあり3-4-2-1ぎみになって、木戸はシャドー的な立ち位置だったが、中盤に降りて空洞化を防いでいた。ボールの引き出しや展開にも寄与していて、攻め込む中で落ち着きも必要という中ではキープレイヤーであると思う。
次のゲームはルヴァンカップ福島戦。参戦します。
福島とは初対戦になるのかな?
カップ戦も抜かりなく勝利することが必須。試合に出れていない選手たちが力を存分に発揮できるか。下カテゴリー相手に圧倒できるか。
(個人的にはアクセスが悪いそうなので戦々恐々としてます)
リーグは次節、ホームに戻って甲府戦。
ホーム甲府といえばATで3失点する試合…。など相性はそこまで良くない相手。しかし、そういった過去があれ、今の調子を保てば勝利は必ずついてくる。積み重ねてきたことをまずは取り組み表現する。ホームの雰囲気を作り出して、圧倒するサッカーを再び目に焼き付けたい。3連勝へ。
