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第2回 役職定年後に「壊れてしまった」先輩たち

 
 
こんにちは、メガバンクの社畜リーマンだったFreedom Cloudです。
 
今までの私の記事はこちらで確認できます。

よろしければご覧いただけると幸いです。


第2回 役職定年後に「壊れてしまった」先輩たち


はじめに──これは他人事ではない


役職定年の話をすると、多くの人はどこか他人事のように聞く。

「自分はまだ先だ」 「ちゃんと準備すれば大丈夫だろう」

そう思いたくなる気持ちは、よく分かる。

だが、メガバンクで長く働いてきた私は、何度も見てきた。

準備していたはずの人ほど、静かに壊れていく瞬間を。

この章では、特定の個人を貶める意図はない。 ただ、現実に起きていたことを、そのまま書く。


1. 急に怒りっぽくなった先輩


1.1 以前は温厚だった人が

その先輩は、40代までは誰からも頼られる存在だった。

・会議ではまとめ役
・若手の相談役
・上司と部下の緩衝材

典型的な「良い管理職」だったと思う。

ところが、役職定年を迎えたあたりから、様子が変わった。

1.2 些細なことで声を荒げる

メールの文面。 資料のフォント。 報告の順番。

以前なら笑って流していたようなことで、声を荒げる。

周囲は戸惑う。

「どうしたんだろう」 「前はこんな人じゃなかったのに」

だが、本人は気づいていない。

1.3 怒りの正体

後になって分かったことがある。

その怒りは、相手に向いているようで、 本当は自分自身に向いていた

・もう指示されない
・もう決裁権がない
・もう頼られない

その喪失感を、 怒りという形でしか外に出せなかったのだと思う。


2. 家に居場所を失った先輩

2.1 会社での役割を失うと、家庭に逃げ場を求める

役職を外れたあと、 急に「家庭を大事にしよう」と言い出す人がいる。

それ自体は悪いことではない。

だが、問題はタイミングだ。

2.2 家族は、すでに別の生活リズムを持っている

長年、

  • 朝早く出て

  • 夜遅く帰り

  • 家庭を任せきりにしてきた

その状態で、 突然家にいる時間が増える。

妻も子どもも、戸惑う。

「今さら何?」 という空気が、言葉にされずに漂う。

これは定年後にも言える話かもしれない。

2.3 会社でも家庭でも、役割が見えなくなる

会社では肩書がなくなり、 家庭では歓迎されない。

その板挟みで、 先輩はどんどん無口になっていった。


3. お金はあるのに、不安が消えない先輩

3.1 数字上は問題ない

・退職金も十分
・住宅ローンも完済
・貯蓄もある

客観的に見れば、 何の不安もないはずだった。

3.2 それでも不安は消えない

なぜか。

理由は単純だ。

お金は「存在価値」を保証してくれないからだ。

・もう社会に必要とされていないのではないか
・この先、自分は何者なのか

この問いに、 銀行口座は答えてくれない。


4. なぜ、人は役職定年で壊れてしまうのか

4.1 役職と人格を重ねすぎてきた

メガバンクでは、 役職がそのまま人格評価になりがちだ。

・役職が高い=偉い
・決裁権がある=価値がある

長年この世界にいると、 無意識のうちに刷り込まれる。

4.2 役職を外される=否定されたと感じてしまう

制度上の話だと分かっていても、 感情は追いつかない。

「もう必要ない」と言われた気がする。

その痛みを、 多くの人は処理できないまま抱え込む。


5. 私は、この姿を何度も見てきた


これらは、 一部の特殊な人の話ではない。

メガバンクでは、 ごく普通に起きている光景だ。

だからこそ、 私は50代を前にして考え始めた。

私にとってもこれは避けられない運命。

自分は、この道をそのまま進んでいいのかと。

第三回へ続く。

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