双葉を通して見る世界

1. 「双葉」とは何か
「双葉」とは、どこにでも芽吹いている新芽のことでありながら、意識しなければ見過ごしてしまうほど小さく儚い存在です。道端の隅や植え込みの片隅、ふと足元を見れば見つかるかもしれないのに、気づかずに通り過ぎてしまうことも多いかもしれません。そんな小さな存在が、私たちの日常における「当たり前」の姿と重なるのではないかと考えられました。


2. 「双葉」を通して見る世界の誕生
大切な存在を失ったとき、私たちは初めてその尊さに気づくことが多いように思います。何気なく交わしていた会話や、そばにいることの安心感が、どれほどかけがえのないものだったのか。私自身、母を失った経験を通して痛感しました。もし、失う前に気づくことができたなら、もっとたくさんの「ありがとう」や「ごめんなさい」を伝えられたのではないか。そう感じたことが、「双葉を通して見る世界」を生み出すきっかけとなりました。


3. 「双葉」が象徴するもの
「双葉」が象徴するのは、私たちの身の回りにある「見過ごされがちな大切なもの」です。日常の中であまりにも身近なあまり、それが奇跡とさえ思わない存在たち。家族、友人、何気なく過ごす時間、ちょっとした会話、そして私たちを支えてくれるたくさんの人々。双葉は、そうした当たり前のひとつひとつを改めて見つめ直すための“気づきの装置”として使われます。


4. 「双葉」を活かしたシステムの仕組み
「双葉を通して見る世界」では、まず訪れた方が問いに答えるアンケートを通じて、自分にとって本当に大切な人や出来事を振り返ることから始まります。そして、そこに用意されているのが「双葉ハガキ」と「双葉チケット」という二つのツールです。

双葉ハガキ
「伝え忘れ」を書き出すためのハガキで、日頃口にできなかった感謝や想いを言葉にする時間です。文字にすることで、それまで心の奥にしまわれていた気持ちが、温かなエネルギーへと変わっていくのを感じるかもしれません。

双葉チケット
「やり忘れ」を書き出すためのチケットで、ずっと後回しにしていた約束や行動などを、思い出すきっかけとなります。書くことによって、そのままにしていた思いを、次の行動へとつなげる“エネルギー”へ変換していきます。

どちらも、書くだけで完結するのではなく、「実際に大切な人へ渡す」という行動を通してはじめて意味を持つ仕組みになっています。言葉が届いたとき、心が少しほどけたり、誰かとの関係が深まったりする瞬間が生まれるかもしれません。



5. 「双葉」によって広がる温かい循環
小さなハガキやチケットに記した言葉や思いが、人と人とをつなぎ、さらにその周囲へと広がっていくとしたら。それは、私たちの社会から悲しみを少しずつ減らしていくきっかけになるかもしれません。もしかすると、愛が世界の隅々まで循環するような温かな社会へと近づく道のりでもあるのではないでしょうか。
双葉はどこにでも芽吹いているのに、見過ごしやすい存在です。けれど、一度意識を向ければ、そこに小さな奇跡があることに気づけるかもしれません。「双葉を通して見る世界」は、そんな見落とされがちな尊い瞬間や関係性を思い出し、言葉や行動によってそっと育んでいくための活動です。


6. 最後に
もし「双葉を通して見る世界」に出会う機会があったときは、ぜひ足を止めてあなたの周りにある奇跡に目を向けてみてください。私たちの生きる環境や当たり前の日常は、たくさんの支えや優しさで成り立っているのかもしれません。素直な「ありがとう」や「ごめんなさい」を伝えたい人が思い浮かんだら、どうかその気持ちを行動に変えてみてはいかがでしょうか。その小さな一歩が、誰かの心を温め、世界を少しずつ明るくしていくきっかけになっていくのだと信じています。

