気づきの種#11_『暇から生まれた成功』 ~何もしない時間をスケジュール出来たとき 効率的なスケジュールが仕上がるのかもしれない~
人生を楽しく生きるための『気づきの種』を“短い物語”にしてみました。
「投資」「習慣」「幸福」「考え方」などが中心ですので楽しんでもらえましたら何よりです!
『暇から生まれた成功』 ~何もしない時間をスケジュール出来たとき 効率的なスケジュールが仕上がるのかもしれない~
福助(ふくすけ)は、常に時間に追われている男だった。
朝起きてから夜寝るまで、分刻みのスケジュール帳はびっしりと予定で埋め尽くされていた。
仕事の会議、取引先との打ち合わせ、ジムでのトレーニング、読書会、果ては週末の友人との食事会まで、彼の人生はまるで精密機械のように、寸分の狂いもなく動いているように見えた。
「福助さんは本当にエネルギッシュですね!」
周囲からはそう賞賛されたが、彼の内心は常に疲弊していた。
まるで高速道路を走り続ける車のように、少しでも気を抜けばシステムが停止してしまうような、そんな焦燥感に駆られていたのだ。
ある日、福助は尊敬する経営者セミナーに参加した。
そこで講師を務めた老練な実業家は、意外なことを語った。
「成功の秘訣の一つは、『何もしない時間』を意識的に作ることだ」と。
会場は一瞬静まり返った。
効率化、生産性が至上命題のように語られる現代において、「何もしない」などという言葉は、まるで禁句のように響いたからだ。
セミナー後、福助はその言葉が頭から離れなかった。
「何もしない時間」とは一体何なのだろうか?
それは単なる休息とは違うような気がした。
半信半疑ながら、福助は自分のスケジュール帳に「空白」と大きく書き込んだ時間を作ってみることにした。
最初のうちは、その時間がもったいなくて仕方なかった。
何か有意義なことをしなければ、という衝動に駆られた。
しかし、彼は無理やりその衝動を抑えつけ、ただぼんやりと窓の外を眺めたり、意味もなく部屋を歩き回ったりした。
すると、不思議なことが起こり始めた。これまで頭の中で渦巻いていた雑多な思考が、ふっと静まる瞬間があったのだ。
まるで濁った水が時間をかけてゆっくり分離するように、彼の意識の中で、本当に大切なこと、本質的なことが浮かび上がってくるようになった。
仕事のアイデアがふとした瞬間に湧き上がったり、人間関係における課題の解決策がふとした瞬間に頭に浮かんだりすることもあった。
これまで、目の前のタスクに追われて見過ごしていた周囲の状況や、自身の内面の声に気づく余裕が生まれたのだ。
福助は、意図的に作った空白の時間を通じて、まるで立ち止まって周囲の景色を眺めるように、自分の人生や仕事を見つめ直すことができるようになった。
すると、これまで無理やり詰め込んでいたスケジュールの中に、無駄なものが多く含まれていることに気づいた。
本当に重要なことに集中するために、思い切っていくつかの予定を削除してみた。
驚くべきことに、スケジュールがスカスカになったにも関わらず、彼の仕事の効率は以前よりも格段に向上した。
焦燥感から解放され、心に余裕が生まれたことで、一つ一つのタスクに集中して取り組めるようになったからだ。
数ヶ月後、福助は以前にも増して精力的に仕事に取り組んでいたが、その表情は以前のような 疲弊しているものではなかった。
彼は定期的にスケジュールの中に「空白の時間」を設け、その時間を大切にしていた。
ある日、旧友の田中から久しぶりに連絡があった。
「最近、すごく仕事がうまくいっているみたいじゃないか。何か秘訣でもあるのか?」と尋ねられた福助は、少し考えてこう答えた。
「ああ、最近ね、『何もしない時間』をスケジュールに入れるようにしたんだ」
田中は不思議そうな顔をして聞き返した。
「何もしない時間? そんな時間があるなら、もっと仕事すればいいじゃないか」
福助はにやりと笑って言った。
「それがね、何もしない時間を作ったおかげで、何をするべきかが、ようやく見えてきたんだよ」と。
【あとがき】

↓単なる私の感想などなど…↓
日本マクドナルド創業者の藤田田さんが「暇だったから成功した」という話を聞いたことがあるでしょうか?
創業後しばらくして複数店舗を出店していた頃に、ユダヤ人の富豪から「あなたは、何店舗も経営しながら次の店舗を出店する計画を立てているんだから暇ですよね」と言われた話です。
趣旨的には「時間が無い人が次の店舗を出店する計画など立てられない。
だからあなたは暇ですよね。」といった話でしたが、「時間の余裕(暇)」が無ければ次の行動は出来ないと私も思います。
似たような話の例を挙げると・・・
・仕事に追われ時間がないと、転職活動は出来ない
・空いているスケジュールが無いと、重要な人と巡り合うチャンスが会っても面談の時間が作れない
・休みが少ないと、精神を整える貴重な時間を有効活用できず名案が浮かばない
などなどありますが、私は暇なおかげでゴルフを行うことが出来ており、普段の生活では絶対に会って話をすることが無いような、芸能人の方や、大学の教授、運転手付きの車で移動する経営者の方などと貴重な時間を共有させて頂いております。
人生において、概ね平等に配られている「時間という資本」をタイパ良く(タイムパフォーマンス良く)使うことが良しとされそうな世の中ですが、実は「暇」という無駄とも思える時間にこそ、実は価値があるのかもしれないと最近は思っています。
ここで一つ質問ですが…
「貧乏暇なし」という言葉は、
『貧乏だから暇がない』のか?
『暇がないから貧乏』なのか…?
みなさんは、どちらだと思いますか??
私は、暇という価値のある時間をつくれないから貧乏になると思うので、『暇がないから貧乏』になるが正解に近いのではないかと思います。
私が尊敬する、ある会社の社長も、『私が忙しくすると社員の邪魔になるから、なるべく会社に行く時間を短くして暇にしている』と言っていました。
「今日暇?」と聞かれて「暇だよ」と答えられるように、「暇な時間」というスケジュールをあえて入れている今日この頃です。
(暇だったので文章がしつこくなりすみませんでした…笑)
ゼロよりイチ!
今日の一歩が幸福を複利で増やす原動力です!
みんなで幸せになりましょう!
ではまたっ!!
#01-#20(全20話)
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