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「Are you Banksy?」にあこがれて(笑)

どうも、ちいさな美術館の学芸員です。

久々に自己紹介から入ってみました。noteを続けて早3年。あまり深く考えずにつけた名前でしたが、気づけばこの名前で書籍も刊行し、少しずつ知ってくれる人も増えてきてうれしく思っています。

note、もしくはSNS全般では、ニックネームやハンドルネームをつけて匿名で発信をすることは珍しくありません。というより、実名で発信している人の方が少数派でしょう。炎上リスクもあるし。私も同じでした。

「ちいさな美術館の学芸員」という名前はいささか長めではあるけれど、どういう立場の人間なのかがパッと伝わるし、案外悪くないなと思っています。

しかし、です。
徐々に「ちいさな美術館の学芸員」は、ネットの中だけでなくリアル世界へと進出していきました。先ほど挙げた書籍の刊行がそのきっかけとなりました。
書店の棚に自分の本が置かれているのは不思議な感じがします。『学芸員しか知らない 美術館が楽しくなる話』『学芸員が教える 日本美術が楽しくなる話』『忙しい人のための美術館の歩き方』と、これまで3冊も書籍を出していただきました。
さらにその本がきっかけとなって、舞台「学芸員 鎌目志万とダ・ヴィンチ・ノート」(脚本・演出/小林賢太郎)を観劇させていただいたり、雑誌などのインタビューに答えることになったり、だんだん私の手を離れて「ちいさな美術館の学芸員」が一人歩きをするようになってきました。

これはこれでとても喜ばしいことなのですが、今度は匿名であることが活動の足かせになる場面が増えてきました。
現時点で、私は「ちいさな美術館の学芸員」としての活動では、本名・所属は明かさない、顔出しもしない、という形を取っています。
そのため、例えば本を出版しても、書店でのリアルイベントはできない。講演もできない。誰かとの対談も難しい。著者の顔写真が必須の取材も受けられない。このようにリアル世界ではできないこと尽くしです。販促に貢献できず、出版社には申し訳ないなぁとは思っています。

それでも、まだしばらくはこんな形で活動していきたいと考えています。明確なビジョンがあるわけではないですが、正体を明かすのは今では無いな、と。

さきほどは「足かせ」というネガティブな言い方をしましたが、その逆で匿名のメリットも多々あります。所属と身分が明らかになっていると、美術館全般の話、学芸員全般の話、美大全般の話、美術に関する広い話などをしたとしても、読み手はどうしても具体的な事例としてうけとってしまい、イメージが限定されてしまいます。

また組織を背負って発信することになると、気を使うことが多くなり、いろいろなところに予防線をはった面白みの無い文章になってしまう恐れもあります。今は思いつくままに、好きなことを書けるので伸び伸びやらせてもらっています。

それから、ちょっとしたいたずら心もあるのです。
noteでの発信をこれからも続けて、またまた本を出したりもして、いつかふとした時に誰かから面と向かって「もしかして、ちいさな美術館の学芸員ですか?」と聞かれる瞬間を楽しみにしているのです。だから日々の発信にちょこちょこ個人情報をまぜています。まぁ、私が一人で勝手に遊んでいるだけなのですが。

漫画『原作版 左ききのエレン』第6巻のバンクシーの以下のくだりが好きです。バンクシーを見つけたら、直接聞けばごまかさずに答えてくれる、という都市伝説が紹介されています。

かっぴー『原作版 左ききのエレン』第6巻、33ページ
同上、71ページ
主人公エレンとバンクシーの対面シーン

どうやらこの都市伝説自体が漫画の中でのお話(フィクション)だったようですが(すっかり信じていたぜ)、でもこういうの面白くないですか?
だから私ももし聞かれたら、隠さずに認めようと思います(とくにばれたら困ることをしているわけでもないので)。
あ、楽しみを取られたくないので、「ちいさな美術館の学芸員」の正体を知っている人(割といる)は他言無用でお願いしますね(笑)。

そう言えば、顔出しなしのペンネームで活動しているライター、文筆家は結構いますよね。パッと思いつくだけでも、ちきりん、橘玲、レジー、pha、飲茶(すべて継承略)などなど。
いや、こんな大物達と自分を並べているわけではないのですが(そもそもバンクシーまで出してるし)、肩書きにたよらずコンテンツの魅力1本でこれだけやれてる人たちがいる、というのは夢があっていいなぁと思うのです。
そう、実名で身分を明かして書くと、色々肩書きにまつわるイメージがくっついてしまって、それも込みで評価されるのが嫌だというのもあるようです。いま、書いていて気がつきました。

なんか、だらだらとまとまりなく書いてしまいましたが、まだしばらくは「ちいさな美術館の学芸員」におつき合いいただければと思います。よろしくどうぞ!

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