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「支える」って、止まること?──動ける安定をつくるために

「支える」って、どういうこと?
──“固めて安心する”のが、支えること?

「支えてください」と言われたとき、 無意識に“固める”ように身体を使っていませんか?

グッと踏ん張って、力を込めて、崩れないように。
そう。”動かない”ように。

──でも、ちょっと待って。

もしその“支え方”が、 あなた自身の自由な動きを、むしろ止めてしまっていたとしたら?


「安定=動かない」ではなかった

ヨガでも、日常でも、 「安定している状態」って、どんなイメージですか?

ぐらつかないこと? 動かないこと? 崩れないこと?

違います。
本当の安定って、 「いつでも動けること」なんです。

言い換えれば、 「どの方向にも、自由に動ける準備ができていること」。

支えとは、“そこに居着くこと”ではなく、 動くための、安心してそこから羽ばたけるための足場なんです。

固めるほど、不安定になる

たとえば、背中をピンと立ってみましょう。
一見すると、いい姿勢。
でも、そこから振り返ろうとすると、全身窮屈で動きづらくないですか?

でも、少し楽にして背中が少し丸いくらいにしてみましょう。
それで振り向いたとき。
 肩や腰は自然に、しなやかに動き出し、先ほどよりも楽に後ろが見えると思います。

安定とは、動かないことではなく、 「いつでも動ける余裕のある状態」「変化に対応できる状態」になること。

“支える”とは、その柔らかさを含んだ力なんです。
この「支え方」は、ポーズだけじゃなくて、人との関係にも、そのまま出てしまいます。

マットの上で起こることは人生でも起こること。
そして、人生で起こることへの準備として、マットの上で経験しておくためのヨガですからね。

やってみよう:片脚立ちで、支えを問い直す

まず片脚立ちになってみましょう(壁の近くでOK)

上げている足を、前後・左右に大きく振ってみてください。

支えている足や股関節、身体全体がどう反応するか観察します。

ここで目指すのは「止まること」ではありません。

揺れてもいい。グラついてもいい。

大事なのは、その揺れの中で、 身体が「どう支えようとしているか」を感じることです。

止まる時には通用した身体の使い方が、動きながら止まっていようとした時には通じなかった場合。
それは、自分の支えが単に止まることだった証拠です。
まずは、これで違いを感じるだけでよいですよ。

もちろん、足を振っても芯が崩れなかった人はお見事。
見事な支えです。

ポーズ応用:支えながら動いてみる

同じコンセプトを、ポーズを通じても練習してみましょう。
・木のポーズのまま、上半身だけねじってみる
・ウォーリア3から片脚立ちに戻る/また出す を繰り返す

この「支えながら動く」感覚を通して、 固めない支え=動ける支えが育っていきます。

📺 YouTube本編で、一緒に体験してみましょう

▶ 支え=止まる、は誤解だった?──動ける安定を育てるヨガ練習|支えの誤解①
【動画はこちら】👉 https://youtu.be/7pSc2gmXwgM

00:00|オープニング
00:35|支えるってどういうこと?
01:52|実践1:片脚立ちで支えを感じる
03:50|実践2:木のポーズで動いてみる
05:34|実践3:踏ん張らない支えが身に付くウォーリア3の練習方法
07:18|まとめ:支えをポーズで感じる意味とは?

安定することが、居着くことになっていないか?

支えようとするほど、固まってしまう。 安定しようとするほど、身動きがとれなくなる。

そんな状態になっていませんか?

タダーサナで止まれる。
でも、片脚立ちになったり、バランスボードに乗ると崩れる。

それは、“止まるための支え”になっている証拠かもしれません。

支えの目的が、支えそのものになってしまったら──

その先にある自由や可能性は、きっと閉ざされてしまう。


木のポーズなどのバランスポーズの時のイメージについて

バランスポーズが苦手な人ほど【揺れを止める】イメージでやりがちです。でも、そうではなく【揺れを吸収するイメージ】で練習すると良いですよ。

揺れを止めようとすればするほど、少しの揺れに対して焦って力んでしまい、身体の連動はなくなり、むしろ揺れが大きくなってきます。

そして、それに焦って…どんどん袋小路にはまってしまいます。

練習方法としては、先ほどの具体例のように、わざと揺れたり動いたりすると良いですよ。

安定とは、そこに居着く為のものではなく、そこから自由に飛び立つ為の土台となるものですから。
安定させることは、いつでも安心してチャレンジできる環境を作ることです。

チャレンジするしないはもちろん自由ですよ。

ただの体幹やバランス力を鍛えるたことだけでなく、その過程や上手くいった心身の状態(=支えられた状態)をマットの上で体験できることがバランスポーズの効用です。

支えるとは、羽ばたける力を渡すこと

指導者と生徒。 親と子。 リーダーとフォロワー。

すべての“支える関係”に共通して言えることがあります。

支えとは、相手が「自分の力で羽ばたけるようになること」。

そして、

羽ばたけるようになった相手が、 それでも「この人といたい」と思ってくれる。

それが、成熟した支えの在り方なんです。

囲うのではなく、卒業できる力を育てること。

そのうえで、「まだ一緒にいたい」と思える関係性を結ぶこと。

それが、居着かせない支え方であり、 ヨガが育てようとしている“在り方”そのものなのだと思います。

ヨガが人生の支えになるのは、素晴らしいこと。
でも、ヨガに縛られてしまっては、本末転倒ですよね。

ヨガをしなくても、もう大丈夫。
何も困っていないし、他に楽しいこともたくさんある。

それでも──わざわざマットの上に立ち、ポーズをとる。
そんな日々でありたいですね。


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